保育園での異年齢交流のメリット

保育園での異年齢交流とは?

保育園では、0歳から6歳までの子どもが生活しています。

普段、保育士は子どもの年齢に適した保育を行っていきますが、違う年齢の子どもとのかかわりを大切にしているという保育園はけっこうあります。

そのように、異なる年齢の子ども同士が交流することを「異年齢交流」といいます。

また、横だけではない縦のつながりを大事にすることから「縦割り保育」と呼ばれることもあります。

この異年齢交流には、子どもの成長を促すためのさまざまなメリットがあるといわれます。

ここでは、異年齢交流のメリットを、それを実施する際の子どもの様子とあわせて紹介していきます。

異年齢交流のメリット

異年齢交流を行うことで、いろいろな遊びに発展することがあります。

たとえば、おままごとをしていて6歳の子がお母さん・4歳の子がお姉さん・3歳の子が赤ちゃんというように、年齢によって役割分担をすることができます。

子どもたちは、自分で役割を考えて生活のシーンを再現するように遊んでいます。

おままごとをすることで、生活習慣を身に付けることにつながったり、社会性や協調性、人への思いやりの心がはぐくまれたりします。

また、5・6歳児は年齢の低い子どもの面倒を見るのが好きなようです。

異年齢交流の前日に「明日はみんなで一緒に遊ぶ日です」と伝えると、当日の子ども達は「今日は下の子のお世話をする日でしょ!」と、とても楽しみにしている様子が伝わってきます。

どの子も「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」として慕われることがとても嬉しいのでしょう。

幼い子どもからしても、あまり触れ合う機会のないお兄ちゃん・お姉ちゃんたちと遊んだり、お世話をしてもらうことでよい刺激になります。

その分、いつもよりも危険が伴うということも考えられます。

保育士は普段の保育よりも、もっと注意して周りを把握しておかないといけません。

子どもたちも、乳児と触れ合うときはとくに注意しているようです。

ケガをさせないように、泣かせないようになど、子どもたちなりにいろいろとかかわり方を考えています。

こうした経験が、子ども自身を成長させることにつながります。

保育士の成長にもつながる

いつもと違う環境で仕事をしたり、いつもと違う子どもを見ることで、保育士自身も刺激を受けることが多々あります。

特定の年齢だけではなく、幅広い子どもの保育に短期間で携わることができる経験は、保育士にとって大きな財産となるでしょう。

楽しいことばかりではなく、通常保育では味わえない苦労を乗り越えることで、保育の幅を広げることができるようになるはずです。

ただし、異年齢交流はすべての保育園で行われているわけではありません。

自分が働きたい保育園、自分が通っていた保育園、あるいは自分の近くにある保育園は異年齢交流を行っていたでしょうか?

異年齢交流をすることは保育士自身の成長にもつながるため、就職先はあえて異年齢交流を行っている保育園を探してみるのもいいかもしれません。