ゲームクリエイターの職種の種類
実際のゲームクリエイターの仕事内容は、グラフィックを作ったり、音楽を作ったり、それらをゲーム機のソフトやゲームアプリとして使えるようにプログラミングしたりと、さまざまです。
ここでは、ゲームクリエイターを代表的な種類別に分け、それぞれの特徴や仕事内容について紹介していきます。
目次
一般的なゲーム制作の流れ
新しいゲーム作品を作ろうとするときには、まず「企画」からスタートします。
「ゲームプロデューサー」や「ゲームディレクター」「ゲームプランナー」がアイデアを持ち寄って企画会議を重ね、どのようなゲームにするのか、細かく話し合っていきます。
企画が固まると、いよいよ実際の開発作業に進んでいきます。
ここからは、開発スタッフの出番です。
「CGデザイナー」や「サウンドクリエイター」たちが、企画の世界観をうまく表現できるようなキャラクターや音楽を作り、「ゲームプログラマー」がプログラミングを行い、少しずつ作品は具体的な形として仕上げていきます。
もちろん、企画職も、企画だけ固めたら仕事はおしまいというわけではありません。
開発途中には、開発メンバーと方向性のすり合わせを行ったり、ときに修正指示を出したりしながら、プロジェクトメンバー全員が一致団結し、完成を目指します。
企画系の職種
ゲームクリエイターの企画系の職種としては、以下が挙げられます。
- ゲームプランナー
- ゲームプロデューサー
- ゲームディレクター
ただし、これらは境界線があいまいなことも多いです。
たとえば、ゲームプランナーがゲームプロデューサーを兼ねたり、ゲームディレクターがゲームプロデューサーを兼ねたり、さらには一人で3つすべての役割をこなすこともあります。
ゲームプランナー
ゲームプランナーは、そのゲームの生みの親のような存在で、アイデアからゲームの企画を立てていきます。
まずプランナーがゲームの企画書を作り、会議等で発案します。
続編のゲームの場合は前のゲームの評判などをネットなどで調べ、参考にしながら企画書を作ることもあります。
何度も会議を重ねて構想を練り、企画が通ると、そのゲームの詳細を支持するための「仕様書」を作るのもプランナーの仕事です。
仕様書を書くにはゲームの構造についてある程度知っていなければいけないため、開発系の知識も多少必要になります。
ゲームプロデューサー
ゲームプロデューサーは、ゲーム制作における全体的な管理、運営を行う人です。
予算設定やスケジュール管理、それに基づいたスタッフの配置などをおこないます。
ゲームの制作プロダクションではそこの社長、大手のゲーム会社では管理職が引き受けることの多い仕事です。
ゲームディレクター
ゲームディレクターは、いわゆる現場監督となるポジションです。
各スタッフに指示を出しながら、現場がうまく回るように調整していきます。
現場監督であるため、チームでおこなっている業務を一定以上こなせる人がになうことが多い立場です。
また、企画サイドと制作サイドの意見を調整し、橋渡しをする役目もあります。
開発系の職種
ゲームクリエイターの開発系の職種には、以下のようなものがあります。
- シナリオライター
- グラフィックデザイナー(ゲームCGデザイナー)
- ゲームプログラマー
- デバッガー
開発に携わる人たちは専門がはっきりと分かれており、それぞれの仕事のプロフェッショナルです。
ゲームを直接制作するため徹夜や残業をすることも多く、職人気質の人が多い職種でもあります。
シナリオライター
シナリオライターは仕様書に沿い、脚本を書く人のことです。
そのゲームの面白さに直接関わってくるため、文学的な素養がないとなかなかよい仕事ができません。
ゲームに特有の演出や効果音などもあり、それに合わせた脚本を書くためにはある程度ゲームの構造を理解していることも必要です。
プランナー兼シナリオライターとして活躍する人もいますし、ときには本などの作家がシナリオライティングを手掛けることもあります。
グラフィックデザイナー(ゲームCGデザイナー)
グラフィックデザイナー(ゲームCGデザイナー)は、仕様書に定められたキャラクターデザインなどに従い、ゲームのキャラクターや背景を描きます。
美大や専門学校に通い、デッサン、コンピューターグラフィックスの作成について学んでいる人が多い職種です。
サウンドクリエイター
サウンドクリエイターは、仕様書に沿って、必要となるBGMや効果音などを作る職種です。
おもに効果音を担当する人を「サウンドデザイナー」、ゲーム内で使用する楽曲を作成する人を「ミュージックコンポーザー」と呼びます。
ただし、両者は必ず分業されるわけではなく、同じ人がBGMと効果音の作成を兼ねる場合もあります。
ゲームプログラマー
ゲームプログラマーは、ゲームを作るのに必須の職種であり、同時に最も体力を必要とするといってもよい職種でもあります。
シナリオやゲームシステム、背景やキャラクター、音楽などをプログラミング言語を用いて一つのゲームとしてまとめ上げる仕事を担当します。
プログラミングをしてくれる人がいないと、いくら美麗なグラフィックや感動的な物語もゲームになることはありません。
PCに向かいコツコツと仕事をしていくため、職人的な要素も求められてきます。
デバッガー
デバッガーは、あらゆる方法でプレイを行い、「バグ」と呼ばれる不具合が出ないかを調べ、プログラマーに伝達する仕事を担当します。
プレイ中にバグが生じてしまうと快適にプレイができないばかりか、最悪の場合はエンディングまでプレイできないこともあるため、地道ですが必要な職種です。
大抵の場合、ゲームプレイにある程度慣れている社員、もしくはアルバイトを募集してデバッグを行います。
普通のプレイでは行わないような無茶なプレイを敢えておこなってもバグが生じないかを丹念に調べ、フィードバックを得たプログラマーが逐一デバッグをしていきます。