知財の資格、スキル
知財のように専門性が求められる仕事では、業務をスムーズに進めるうえで、あるいは就職や転職の際にも資格を持っていることが有利になる場合があります。
ここでは、知的財産に関連する資格のうち、代表的なものを紹介していきます。
弁理士
弁理士は、弁理士法で規定された産業財産権(特許権、実用新案権、意匠権、商標権)に関する業務を行うために、法律と専門知識に精通していることを示す国家資格です。
知的財産関連の資格のなかでは最も難易度が高いとされており、合格率は毎回10%以下になることがほとんどです。
弁理士資格を持つ人は特許事務所に就職するケースも多いですが、企業の知財担当者で、弁理士資格を持つ人もいます。
企業で弁理士資格を持っていると、資格手当がつく会社もあります。
しかし、近年は弁理士の登録者数が増えていることなどから、以前ほどは弁理士の有資格者が優遇されにくくなっているという声も聞かれます。
知的財産管理技能士
弁理士とならんで、知的財産に関連する代表的な資格が、知的財産管理技能士です。
知的財産管理技能士は、企業における発明、実用新案、意匠、商標、営業秘密、著作物等の知的財産の創造、管理、保護または活用を適切に行うことを目的とした資格で、「知的財産管理技能検定試験」という試験に合格することによって取得できます。
1級~3級の3つのレベルがあり、最も難易度が高い1級の合格率は10%弱と、弁理士と同じくらい低い数字となっています。
2級以上の資格を持っていると、企業では評価されやすいといわれています。
上記以外の資格
弁理士と知的財産管理技能士のほかにも、以下のような資格があります。
ビジネス著作権検定
著作権に関する知識や、それに関連する知識の基礎的な理解、ビジネス実務における慣例を基準とする事例判断での応用力を測定する検定試験です。
知的財産翻訳検定
特許明細書などの翻訳能力を客観的に測るための検定試験です。
AIPE認定知的財産アナリスト
企業経営・ファイナンス・知的財産に関する専門知識を有し、企業の戦略的経営と知的財産活動を結び付け、機能させられる人材に必要な知識を持つことを示します。