キャビンアテンダントになるまでにどんな訓練をする?
この記事では、一人前のキャビンアテンダントになるまでの流れを紹介します。
キャビンアテンダントの研修はつらい?
キャビンアテンダントとして採用されると、まずは訓練所で2ヵ月間ほどの専門的な研修(訓練)を受けることになります。
サービス要員、保安要員の両面に関するスキルを身につけ、試験に合格しなければ実際にキャビンアテンダントとして従事することはできません。
社会人としての心構えからキャビンアテンダントの専門スキルまでをしっかりと学びます。
指導するのは、主に人材開発部や客室訓練部などに所属する、先輩キャビンアテンダントたちです。
毎日多くのことを指導され、細部にわたって厳しくチェックされるため、訓練期間はつらいと感じる人も多いようです。
20代で正社員への就職・転職
キャビンアテンダントの研修内容
キャビンアテンダントは、一度研修を受けて終わりではありません。キャビンアテンダントとして勤めるためには定期的にさまざまな研修を受ける必要があります。
JALの場合、キャビンアテンダントは年に一度研修内容に沿った試験を受けなければならず、これに合格できなければ翌日から乗務ができなません。
また、チーフパーサーやマネージャーになったり、ビジネスクラスやファーストクラスでサービスをしたりするためには、フライト経験を重ねるほか、こうした試験の合格が必須です。
キャビンアテンダントとして働き続けるには、研修は仕事の一部ともいえる重要なものです。
サービス訓練
機内での接遇を中心とする訓練で、お客さまが搭乗する前の機内の安全確認から降機するまでの一連の流れを学びます。
はじめは座学があり、知識を身につけて筆記試験に合格する必要があります。
その後はモックアップと呼ばれる機内を再現した施設を利用し、下記のロールプレイを行います。
- アナウンス
- 機内食や飲み物の提供
- カートの使用方法
サービスに関することだけでなく、以下も厳しくチェックされます。
- キャビンアテンダントとしてふさわしい言葉遣い
- 自然な笑顔の作り方
- 美しい立ち姿や座り姿
- メイクアップの方法
保安訓練
サービスの研修以上に厳しいとされるのが、緊急時に備えた保安訓練です。
緊急時の対処法について身体を動かしながら学びます。
火災をシミュレーションできる機能などもあり、ありとあらゆる不測の事態に備えた訓練を行います。
万が一のことがあれば、キャビンアテンダントは迅速かつ的確な状況判断に加え、乗客を誘導するためのリーダーシップも求められます。
もちろん、正しく誘導するためには飛行機の仕組みについても理解している必要があり、それを学ぶ時間も含まれています。
OJT(On-the-Job Training、オン・ザ・ジョブ・トレーニング)
OJTとは、先輩社員が実務を通じて新人などに業務を教える手法を指す言葉です。
訓練を修了し、試験に合格すると、ようやく訓練生として認められます。
訓練生にはバッジが与えられ、ここでようやく制服を着用し実際のフライトをします。
OJTではお客さまが搭乗する前の機内の安全確認から、お客さまが降機するまでの一連の流れを実際に体験しながら学びます。
同乗したインストラクターが、適切なサービスができているか、不手際がないかどうかをチェックし、フライト終了後には訓練生とともに振り返りをし、必要に応じてアドバイスします。
OJTは3回から4回ほど行われ、インストラクターからすべてのチェック項目の合格をもらえると、晴れて一人前のキャビンアテンダントとして認められます。
キャビンアテンダントになるための訓練のまとめ
キャビンアテンダントになるまでには、フライト前からフライト後にかけての一連の流れを学ぶサービス訓練や、緊急時に対処できるようにするための保安訓練があります。
それらをクリアし、試験に合格した人は訓練生として先輩キャビンアテンダントとともに実際の業務を体験しながら学びます。
細かいところまで厳しくチェックされるため、つらいと感じる人もいるようです。