弁理士になるまでの勉強時間はどれくらい必要?

弁理士試験の勉強時間

弁理士試験に合格するために必要な勉強時間は、およそ3000時間が目安とされています。

仕事などをせず、仮に1日8時間、勉強だけに毎日打ち込む「専業」で挑むとしても、丸1年ほどかかる計算です。

大学生として日中に講義を受けながら、または社会人として働きながら、「兼業」で試験勉強をするなら、その倍の2年、あるいはそれ以上の準備期間がかかるとみておくべきでしょう。

また、準備を整えていざ試験に臨む段階になっても、短答式・論文式・口述式の3段階試験すべてに一発で合格することはきわめて困難です。

実際の試験合格者の統計をみても、平均受験回数は4回弱となっていますので、人によっては最初から受験を数回に分けて、年度によって短答式、論文式の個別突破を目指すという人も少なくありません。

必要となる勉強量と期間を前にすると、途方に暮れてしまう人もいるかもしれませんが、数年単位できちんと無理のない計画を立てて、コツコツと勉強に励めば、合格は十分に可能です。

弁理士試験合格までのスケジュール

専業で挑む場合のスケジュール

仕事などをする必要がなく、勉強だけに集中できる環境にあるなら、1年での合格を目指すスケジュールが一般的です。

前年度の弁理士試験が終わる10月頃から勉強をスタートし、まずは基礎知識の習得と論文式対策を行いましょう。

試験の順序としては短答式のほうが先ですが、短答式ではかなり詳細な知識が問われる一方、論文式試験で問われる内容は基礎的かつ重要なものが多いため、論文式を先行して学習するほうが効率的です。

知識のインプットとアウトプットを平行してこなすことで、より知識が定着しやすくなるというメリットもあります。

年が明けたら、短答式対策へシフトし、過去問を中心に問題演習をできるだけ多くこなしましょう。

5つの選択肢すべてについて、法的根拠に基づいて正誤を解答できるように練習することがポイントです。

5月頃に短答式試験を終えたら、あとはひたすら論文式対策だけに注力します。

口述式対策は、論文式試験のあとで十分に間に合いますので、後回しにして構いません。

実際に答案を書き、プロに添削指導してもらって、条文などを確認するという一連の流れを何度も繰り返す方法がおすすめです。

8月に論文式をクリアしたら、あとは市販の教材などで口述式の対策を行いますが、口述式の合格率は例年9割以上あり、よほど甘くみなければ、突破はさほど難しくありません。

実際に声に出して、スラスラと解答を述べられるように練習しましょう。

兼業で挑む場合のスケジュール

学業や仕事と無理なく両立させるなら、2年ほどの期間を設けることが望ましいといえます。

兼業の場合は、前々年度の弁理士試験終了を目途に勉強を開始し、スタートから3ヶ月ほどは、基礎知識の習得のみに注力しましょう。

その後は、1年間のスケジュールを大きく半年に分けて、前半は基礎知識の習得と論文式試験対策に費やし、後半からは論文式試験対策と過去問演習を同時並行で進めましょう。

年が明け、受験する年に突入したら、後のスケジュールは基本的に専業と同じ流れとなり、三段階の試験についてそれぞれ個別に勉強しましょう。

必要な勉強時間を減らすには?

弁理士試験に必要な勉強時間を減らす方法は、おおまかに2つあります。

ひとつめは、予備校や通信講座などを利用して、できる限り勉強の効率化を図ることです。

予備校などには、何十年もかけて培ってきた独自の対策ノウハウがあり、経験豊富なベテラン講師も多数在籍しています。

とくに初学者については、積極的に予備校などを活用することで、無駄な回り道を回避できるとともに、知識の定着や理解を早めることができるでしょう。

ふたつめは、各試験の最低合格ラインを意識して、科目ごとにメリハリをつけて勉強することです。

例えば短答式試験の場合、特許法・実用新案法・商標法・意匠法の「主要4科目」と、著作権法・不正競争防止法・条約といった「それ以外」に大別することができ、配点は前者が40点、後者が20点です。

短答式試験は、全体の65%、60点満点中39点が合格ラインとなりますが、双方を65%ずつ得点するよりも、配点比重の重い主要4科目で80%、それ以外で50%ほどの得点を狙ったほうが効率的です。

逆にいえば、満点を取れるほど詳細にわたった知識は必要ありませんので、自身の実力を見極めつつ、科目ごとにバランスよく勉強することが、勉強時間を減らすポイントです。