AIエンジニアの志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

AIエンジニアを目指すきっかけで多いものは?

AIエンジニアを目指す「きっかけ」というのは人それぞれではあるものの、一般的に多いものとして、次のようなものが挙げられます。

<AIエンジニアを目指すきっかけで多いもの>
・もともとコンピュータやプログラミングなどが好きで、AI分野に興味をもった
・大学や専門学校などでAIを学ぶ機会があり、興味をもった
・・AIの技術やサービスに触れたことがきっかけで、興味をもった
・「将来性のある仕事」、「時代の波に乗れる仕事」、「高収入な仕事」などを探していたら、AIエンジニアに行き着いた
・親族や知人などにAI関連に携わる人がおり、影響受けた
・これまでの経験を足掛かりに、より高度で高給な仕事にキャリアアップしたい(ITエンジニアなどの関連する職種に従事する人の場合)
など

傾向としては、もともとコンピュータ関連が好きな人や、理工系の学部に通っている人など、AI技術に近い位置にいる人の方が、やはりきっかけを見つけやすいようです。

ただし、最近はAIが世間的なブームとなってきており、AIを用いたサービスなども身近に浸透してきています。

「雑誌の特集で将来性のある職業としてAIエンジニアが紹介されており興味をもった」「たまたま使ったAIアプリがきっかけでAIに関心を持った」など、偶発的なきっかけで、AIエンジニアを目指す人も近頃は増えてきているようです。

AIエンジニアの志望動機の考え方

「なぜAIエンジニアなのか」を明確にする

AIエンジニアは専門的な職業であり、入社後はどんどんと進化する難しい技術を学んでいかなければなりません。

そのため、「なぜ他の職業でなく敢えてAIエンジニアを選ぶのか」、「AIというのに対してどれだけ意欲や熱意があるか」など、成長の原動力となる動機を採用担当者側は知りたがっています。

志望動機内では、自分ならではのAIエンジニアでなければならない理由を明確化していくことがポイントとなり、AIエンジニアを目指すきっかけとなった具体的なエピソードなどを交えて伝えるのも効果的です。

また、「スクールでプログラミングなどを学んでいる」、「趣味ではあるが自主的に簡易なAI作りに挑戦している」など、実際に起こしたアクションや行動を織り交ぜることも、説得力を高めます。

「その会社を選ぶ理由」も明確にする

採用する会社側としては、「どこの会社でもいいのでAIエンジニアとして働きたいです」といった人よりも、自分たちの会社の事業や理念に共感し、自分たちの会社だからこそ働きたいという人が欲しいのが実情です。

会社によって、開発しているAIサービス、事業理念、社風などは変わってきます。

その会社ならではの個性に注目し、「数ある会社の中からその会社をなぜ選ぶのか」を志望動機内で明確化できると、採用選考時の評価もより高まってくるでしょう。

将来的な「ビジョン」や「目標」を明確化する

AI業界は移り変わりの激しい環境にあり、勉強することも多いため、決して楽な仕事ではありません。

最初は苦労することも多々あり、勉強についていけず挫折してしまう人もいるようです。

そのような中で、道に迷わず、AIエンジニアとして着実に成長していくためには、「軸」となる将来的なビジョンや目標も大切になってきます。

「〇〇のようなAIサービスが作りたい」、「将来はチームを牽引できるリーダーシップのあるエンジニアを目指したい」など、将来の目標を具体的に伝えられると、伸びしろのある人材として好感されやすくなるでしょう。

AIエンジニアの志望動機の例文

新卒学生の志望動機例(理系・AI系出身の場合)

「高校生の時に技術イベントに参加した際、はじめてAIというものに触れ、その可能性に魅入られました。

それからというものAIの虜となり、より詳しく追及したいと、大学はAI系の学部に進学致しました。

在学中は機械学習やディープラーニングの理解を深め、大学の研究室では〇〇に関する研究を行い、卒業論文では〇〇というテーマでAIについて掘り下げています。

同時に私は幼い頃より自動車が好きであり、将来はAI+自動車を絡めた仕事で社会貢献したいと考えておりました。

貴社を志望した動機は、自動車メーカーの中でも特に先端技術の研究に積極的であり、優秀な研究者も数多く輩出しているとお聞きしていたためです。

採用の暁には、貴社の充実した研究環境で、これまでにない革新的な自動運転技術を作り上げ、世の中に貢献することを目標としています。」

新卒学生の志望動機例(文系出身の場合)

「私は経済学部に所属していますが、大学2年次にAIに関する他学部の講義を受ける機会があり、その際にAIというものに驚きや可能性を感じ、強い関心を抱きました。

知りたいと思ったことは突き詰めていく性格であることもあり、その後は自主的に機械学習やディープラーニングの勉強を進めていき、趣味レべルではありますが、これまでに簡易なAIアプリを作った経験もあります。

そうした中、AIに対する関心はより高まっていき、いつしかプロとして本格的なAIサービスを開発したいと思うようになりました。

同時に私は金融や経済にも関心が強く、将来、金融+AIを結びつけたサービスを開発し、社会に貢献したいという目標も抱いています。

そのため、金融面のAI開発に力を入れており、実績も豊富な貴社に関心を持ち、今回志望させて頂きました。」

既卒の未経験者の志望動機例

「私はこれまでコールセンター内のカスタマーサポートの仕事に携わってきましたが、近年はAI化が進み、業務の一部がAIチャットボットに奪わるようにもなりました。

自分の将来はどうなってしまうのだろうという不安もありましたが、同時に優れたAIチャットボットに驚きを隠せず、これはどのような仕組みになっているのかを純粋に知りたくもなりました。

そこで、ITスクールに通い機械学習やディープラーニングについて学んでみましたが、これが意外にも楽しくどんどんと知識を学んでいくようになり、最近はAI機能の自作にも挑戦するようにもなりました。

皮肉なことに、AIエンジニアとなりAI開発を通じて社会貢献することが、今の私の将来の目標となっています。

貴社を志望した理由は、貴社の〇〇という理念に共感したこと、また未経験の人間でも一から育ててくれる環境であるとお聞きしたためです。

足りないスキルはいち早く補うようにし、貴社の皆さまと革新的なAIを開発できるように、日々精進していく所存です。」

AIエンジニアの面接で聞かれること・注意点

新卒の面接で聞かれること

AIエンジニアの新卒学生の面接では、主に次のようなことを聞かれることが多いです。

<面接で聞かれること>
・志望動機、自己PR、長所短所
・なぜAIエンジニアを目指すのか
・なぜ弊社を選ぶのか
・弊社は何番目の希望か(第一希望か)
・学生時代は何を学んでいたか
・学生時代に頑張ったこと
・学生時代の研究内容や卒論のテーマ(理系やAI系の場合)
・機械学習やディープラーニングのスキルや理解度
・普段どんな本を読むか
・興味のあるAI技術やAI関連のニュース
など

新卒学生の場合は、人物重視の採用となることが多いため、人間性、適性、意欲など計るための質問が投げ掛けられることが多いです。

ただし、理系学部で既にAIについて学んでいる学生の場合であれば、現在有しているスキル、研究室での研究内容や卒論テーマなどを、具体的に質問されることも多いようです。

中途の面接で聞かれること(未経験者)

既卒の未経験者に対する中途の面接では、主に次のようなことを聞かれることが多いです。

<中途面接で聞かれること>
・志望動機、自己PR、長所短所
・なぜAIエンジニアを目指すのか
・なぜ弊社を選ぶのか
・機械学習やディープラーニングのスキルや理解度
・普段どんな本を読むか
・興味のあるAI技術やAI関連のニュース
・前職で得たスキル、生かせる経験
・前職の退職理由
・転職するにあたり今努力していること
など

既卒の場合も、未経験者であれば新卒学生と質問内容はさほど変わらず、「なぜAIエンジニアを目指すのか」などの動機やきっかけの部分がやはり大きな焦点となってきます。

ただし、あくまで既卒の社会人の立場として質問されていることを自覚し、これまでの仕事経験などを交えながら回答するのが望ましいでしょう。

また、既卒者の場合、「前職の退職理由」に関してはほぼ必ず聞かれます、

退職理由は、回答次第では採用担当者からの評価を著しく下げる原因ともなりかねませんので、事前によく回答内容を練っておく必要があるでしょう。

中途の面接で聞かれること(経験者)

既卒の「経験者」の面接では、質問内容は未経験者とガラリと変わり、「これまでの開発経験」、「開発したサービスの内容」、「有しているAI分野の技術スキル」など、即戦力としてどの程度のポテンシャルがあるかを、事細かに質問される形となります。

面接での注意点

AIエンジニアは理系よりの職業となり、働く上では論理的思考や数的思考が必要不可欠となります。

そのため、「論理的な考え方ができる人物であるか」、「会話のロジックは成り立っているか」などの部分は、面接時のちょっとした発言内容、回答内容からも計られていることがあります。

根拠のはっきりとしない発言、抽象的すぎる発言などが多いと、AIエンジニアとしてやっていけるかを不安視されかねませんので、発言内容には注意が必要です。

ただし、面接では内面も見られていますので、あまりに人間味の感じられない、機械的で理屈っぽい対応になり過ぎても、逆効果となることもあります。

面接時の服装や身だしなみ

AI業界は若い業界であることもあり、「服装」に関しても従来のルールに縛られず、オフィスはスーツではなく私服が当たり前となっているAI開発会社も少なくはありません。

そのような会社では、面接時の服装も自由としており、逆にスーツより私服で面接に出向いた方が、堅苦しい雰囲気を取り除き、プラスになることもあるようです。

ただし、相手側がどのように捉えるかははっきりと読めない部分もあるため、一般的な会社の面接と同じように、上下スーツの正装で出向くのも賢明な手段といえるでしょう。

「身だしなみ」については、AIエンジニアといえども、社会人としてのマナーを守る必要あります。

ボサボサの髪、長いひげ、派手な化粧などは嫌気される原因となりかねませんので、マナーと清潔感を意識した身だしなみを心掛ける必要があります。

AIエンジニアの自己PRのポイント

AIエンジニアとして働く上では、次のような適性やスキルが重要になってきます。

<AIエンジニアに必要な適性やスキル>
・理論的、数的に物事を考えられる人
・プログラミング適性のある人
・新しいことを「学ぶ」ことが好きな人
・コミュニケーション力やリーダーシップのある人
・提案力のある人
など

できるだけ、これらの適性やスキルのある人物であることを自己PR内でアピールできると、高印象を得やすいでしょう。

たとえば、「小さい頃よりプログラミングが好きで、自作プログラムを作った経験があります」といったようなエピソードは、理論的に考えられ、かつプログラミング適性があることを示す根拠となりますので、好感されやすいでしょう。

AIエンジニアの履歴書で気をつけるべきことは?

AIエンジニアは、細かいデータやソースコードを扱う職業でもありますので、間違いのない「正確さ」も重要視されます。

それは、履歴書やエントリーシートの文字一つ一つからも見られていることがあり、誤字脱字が多かったり、写真の貼り付けが雑であったりすると、作業が雑な人間として敬遠される恐れもあります。

選考時に提出する書類やドキュメントは、細部まで気を配り、丁寧さを重視して仕上げるのが賢明でしょう。