AIエンジニアに向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介

AIエンジニアに向いている性格・適性

理論的、数的に物事を考えられる人

AIエンジニアは、データ構造、アルゴリズム、コンピュータアーキテクチャなどを扱うため、理論的に物事を考えられる人がこの仕事には向いています。

また、微分積分学、線形代数学、確率論などの高等数学や統計学なども仕事で用いることが多いため、数字に強く、数字に抵抗がないことも適性として重要になってくるといえるでしょう。

よく比較される、システムエンジニアネットワークエンジニアといった「ITエンジニア」の場合は、技術職といえども高等数学などを扱うことは実のところほとんどありません。

そのため、文系出身者で活躍している人も大勢います。

対してAIエンジニアの場合は、ITエンジニア以上に理論的、数的な仕事となりますので、やはり理系学校出身者が割合としては多い傾向にあります。

プログラミングの適性

AIエンジニアは、業務の一環でプログラミング言語を扱うことの多い職業です。

特に、汎用プログラム言語の「Python(パイソン)」は、AI開発の現場で扱われることの多い言語です。

その他、「C」や「C++」等のプログラミング言語で開発が行われることもあります。

いずれにしても、プログラミングと親密な職業であるため、プログラミングに苦手意識がある人ですと、AIエンジニアの仕事は苦痛になる面も多くなってくるかもしれません。

プログラミングには「適性」というのもやはり関係してきますので、未経験の人の場合は、就職前にまずは一度プログラミングに触れ、「自分に合っているか」、「仕事としてやっていけるか」を把握しておくことも大切といえるでしょう。

新しいことを「学ぶ」ことが好きな人

AIは先端のIT技術として注目されていますが、じつは現時点における人工知能はまだまだ過渡期といわれています。

いまこの時にも、世界各国でAI技術の研究が積極的に進められており、テクノロジーは日々速いスピードで進化しています。

いま使われている技術や知識も、数年後には古いものとして使われなくなる可能性があると考えられます。

そのような移り変わりの激しい環境ともいえますので、時代に置いていかれないエンジニアとして活躍するためには、その時々に応じた新しい知識・技術を習得していかなくてはなりません。

したがってAIエンジニアは、新しいことをどんどん吸収する貪欲さや向学心にあふれる人、そして「学ぶ」ことが好きな人、勉強することが好きな人に向いている仕事といえるでしょう。

逆に、すでに長い時間かけて確立されている理論や手法を使って、腰を据えて働きたいといったタイプの人には、あまり向いていない仕事といえるかもしれません。

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AIエンジニアに必要なスキル・能力

技術スキルについて

AIエンジニアは専門的な技術を扱う職業となり、主に次のような技術スキルが必要になってきます。

<AIエンジニアが用いる技術スキル>
・プログラミングスキル(Python、C、C++など)
・機械学習、ディープラーニングの知識
・数学関連の知識(微分積分学、線形代数学、確率論など)
・統計学関連の知識(標準偏差、分散、確率分布、推定など)
・データベースの運用スキルやSQLの理解
・ITインフラの知識や運用スキル(サーバー、ネットワーク、AWSなどのクラウドサービスなど)
・データ解析・分析のスキル(とくにデータサイエンティストを目指す場合)
など

このように幅広い分野の技術スキルが必要となりますが、もちろん、新卒や未経験で入社する場合は、入社時にすべてのスキルに精通している必要はありません。

AIエンジニアとして働きながら、長い年月を掛けてこれらのスキルを磨いていくことになります。

ただし、「簡単なプログラミングの経験」「機械学習、ディープラーニングの基礎的な知識」「高校~大学レべルの数学的知識」は、未経験者であっても、ある程度は備えておく方がよいでしょう。

とくに、30代以上で未経験転職する場合などは、ゼロから教育してくれる企業というのはやはり少なくなってきますので、自主的に事前勉強をして基礎を学んでおくことはより大切になってくるでしょう。

コミュニケーション力、リーダーシップ

AIエンジニアの仕事に対して、コンピュータと睨み合い、ひとり黙々とプログラミングやデータ分析を行うイメージをもっている人もいるかもしれません。

それも間違いではありませんが、とはいっても常にソロプレイで行う仕事ではありません。

クライアントやチームメンバーと打ち合せをしたり、分散システムエンジニアやクラウドエンジニアなど他の専門家たちと連携して作業を進めることもあります。

そのような環境の中では、周囲と円滑な意思疎通が行える「コミュニケーション力」が必要不可欠となります。

また、AIの開発はチームやプロジェクトを組み進めるのが基本であり、大きな開発案件では何百人というエンジニアがプロジェクトに投入されることもあります。

経験年数を重ねると、そのようなエンジニアたちをまとめるリーダーポジションに抜擢されることもありますので、「リーダーシップ」や「マネジメント力」もいずれは必要になってくるでしょう。

提案力

AIエンジニアも、「企画」に参加することがあります。

企画業務では、これから新しく開発するAIをどのようなものにするかを、エンジニアとしての技術的観点も交えて企画・提案していきます。

なお企画の仕事では、AIについて専門的な知識を持たない人を相手にプレゼンテーションすることもありますので、エンジニアとしての難易な表現ではなく、AIの活用法を専門的な言葉を省き、わかりやすく伝えられる提案力も問われてきます。

また、大きくはAIエンジニアに括られる「データサイエンティスト」という職種がありますが、データサイエンティストの仕事の場合は、より提案力が強く求められてきます。

データサイエンティストは、AI機能を活用しデータ分析を行い、最終的には経営陣などを相手にビジネス戦略を提案してくまでが仕事であるため、ビジネスやマーケティング面の視点も交えた上での提案力も問われてくるでしょう。

AIエンジニアに向いていないのはどんな人?

AIエンジニアに向いていないのは、強いて上げるとすれば、「AIに関心がない人」、「AIに興味がない人」です。

前述もしたように、AI技術は日に日に早いスピードで進化しており、第一線でAIエンジニアとして活躍するには、常に新しい技術にアンテナを張り、積極的に自分の知識をアップデートしていかなければなりません。

その原動力となるのは、やはり「関心」であり「興味」です。

「AIについてもっと知りたい」、「もっと高度なAIを作ってみたい」など、AIに対して強い興味をもち、目標を掲げられる人であれば、新しい知識をどんどんと苦もなく吸収し、成長していけるでしょう。

対して、「AIには興味がないけれど給料がよいので働いている」、「仕事以外ではAIに触れたくもない」といった人ですと、どんなに数学的センスやプログラミングセンスがある人であっても伸びしろは小さくなってくるでしょう。