通関士の現状と将来性

通関士の仕事量が増加

現在、関税に関する規制緩和が進められ、海外との貿易取引はどんどん活発になってきています。

またグローバル化の進展により、通関業の需要も増え続けています。近年は大企業だけでなく、中小企業も海外生産や海外への販売に乗り出しています。

通関業者(税関に対して輸出入の手続きを行う企業)は、営業所に最低1名以上の通関士を雇っていればよいとされています。

しかし、通関士の審査する仕事量が増えるにつれ、通関士の数も足りなくなってきているのが現状です。

今後、アジア方面の貿易量は、とくに伸び続けていくといわれており、通関士は今後も高いニーズが期待できる職業といえるでしょう。

通関士の質向上が課題

仕事が増えるのと同時に、通関士の質の向上が求められています。税関に対して適正で間違いのない申告を行うための高い審査力です。

そのためには、深く広い専門知識を身につける必要があります。

通関士の質向上のための通関士研修や、税関主催の講習会なども行われていますが、日々の業務が忙しく、参加できる通関士が少ないのが現状です。

税関の認定をとること

通関士が籍をおく通関業者は税関の認定をとることが今後必須となってきています。認定を取得することで、安心して仕事を任せられる会社だという証明になるのです。

取得をするには、貨物のセキュリティ確保、コンプライアンス(法令)遵守、が条件です。

これを守る業者は、税関の手続きが簡素化されたり、迅速に処理されたりと税関から優遇されます。

認定をとるには、在籍する通関士にも、条件を守ることが求められます。今後の通関士は、貿易に関する法律をより理解し、守っていくことが求められます。

勤務体系の変化

税関への輸出入申告24時間化がスタートしました。貨物の引取りを急ぐ企業の依頼があれば、24時間税関に輸出入申告をしてもいいのです。

申告の前には通関士の審査が必須ですので、通関士も要望があれば勤務時間外でも対応をしなくてはいけません。

今後、9時から18時といった一般的な勤務体系だけでなく、午後から夜中にかけてといった変則的な勤務体系も出てくることでしょう。

仕事の多様化

通関士は何も通関業者にだけ必要なわけではありません。輸出入をする企業では、アドバイスをしてくれる存在として重宝される人材です。

また、大手企業だと、企業自身で税関への輸出入申告をする会社もあります。その場合、通関士を雇う必要があるので、需要はあるといえます。

輸出入をする企業が増えるにつれて、将来的には仕事をする場所の多様化がより進むことが予想されます。