通関士の1日のスケジュール・勤務時間や休日についても解説

通関士の1日

通関業者で働く通関士

8:30 出社
税関の開庁に合わせて申告できるように出社し、前日に審査を終わらせていた案件の最終確認をしてNACCS(ナックス)で申告。
9:00 事務所の始業
事務所は9:00始業のため全員出社したところで朝礼を実施し、その後、優先順位を決めて次の案件の審査を行う。
11:00 申告
午前中最後の11:00の税関配布受付時間に間に合うように申告を行う。
12:00 昼休み
この日は順調に仕事が進んでいるので時間通り昼休憩を取れたが、日によっては時間をずらして休憩することも。
13:00 書類審査・申告
午後の税関配布受付に向け、優先順位をつけて効率よく案件の審査・申告を行う。
15:00 現地立ち合い
現物の税関検査のため、現地立ち合いに行き、事務所に戻ってからは翌日審査を予定している案件の書類審査を行う。
18:00 退社
翌日朝一番に行う案件の準備も終わり、キリがよいので定時退社。

物流会社で働く通関士

9:00 出社
朝礼後、メールチェックと本日の予定を確認。
9:30 輸入申告書類作成・審査
対象となる取引書類の審査と一部クライアントに修正依頼を行い、審査完了後、申告書類の作成を行う。
11:00 申告
午前中に手がけていた案件の輸入申告を行う。
12:00 昼休み
デスクに座りっぱなしのため、他部門の同期と外出してランチをしてリフレッシュ。
13:00 輸出申告書類作成・審査
午後は輸出案件に取り掛かる。

午前中同様、不明点をクライアントに確認し、申告書類の作成を行う。

15:00 輸出申告
午後に取り掛かった案件の輸出申告を行い、その後は明日の申告のための準備を行う。
18:30 退社
明日に通関予定の確認と整理を行い退社。

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通関士の業務スケジュール

通関士として独立・開業するのは基本的に難しいため、多くの通関士は企業に務めており、始業時間は税関の稼働に合わせ8:30からの場合が多いようです。

通関士が特に忙しくなるのは大量のモノが動く時、例えばお盆前やゴールデンウイーク、クリスマス前などです。

商品をベストタイミングで流通させるため、通関士も残業や休日出勤をして対応しているケースも多いようです。

書類のチェックや作成に細心の注意を払うのは当然ですが、さらに気を付けるポイントは締切時間だといわれています。

締切時間とは、輸入の場合は配送車の手配や港湾が閉まる時間、輸出の場合は飛行機や船などへの積み込むための書類提出の締切などです。

予定通り手配できなければビジネス上の損害のみならず、関わるすべての人たちの調整が無駄になってしまうため注意が必要です。

通関士の勤務時間・休日

勤務体系の種類

通関士は税関の開庁時間に合わせて業務を進める必要があるため、夜勤やシフト制といった不規則な勤務体系になることはあまり考えられません。

また、税関以外にも依頼主とのやりとりも発生するるうえに、輸入許可が下りるまで貨物を一時的に保管する保税地域の倉庫もたいてい17:30くらいまでが業務時間となるため、不規則な勤務体系で仕事にならないでしょう。

ただし、これは海上貿易の場合で、航空貿易の際は事情が変わってくるようです。

主要な空港ですと夜中でも貨物便が到着する場合もあり、急を要する案件だったりすると即日申告しなければいけません。

そうした状況にも対応できるよう、シフト勤務にして24時間体制にしている会社もあります。

通関士の勤務時間

通関士は税関の開庁に合わせて仕事をするため、一般的には8:30~17:30が定時となることが多いようです。

しかし、税関の開庁と同時に問い合わせをしたい時は8:00に出社し準備をする場合や、税関への輸出入申告が24時間化してからは多少変則的な時間に対応する場合などもあります。

あくまでもクライアントの希望によってスピーディーな通関申告をする時に限るため、通常はそこまで変則的な勤務時間にはならないでしょう。

ただし、航空貿易を担当する場合は昼勤が8:30~17:30、夜勤が23:30~8:30といったように、夜中でも対応できるようシフト勤務をしている会社もあります。

通関士の休日

会社によって土曜日は隔週出勤など多少の違いはありますが、基本的には税関に合わせ土・日・祝日が多いです。

しかし、通関審査が多くなる時期、例えばお盆前やゴールデンウイーク、クリスマスシーズンなどは休日出勤して処理することもあるでしょう。

事前申請をすれば土・日・祝日でも税関は窓口を開き対応してくれますが、税関以外の関係各所にも休日対応してもらうための手続きが非常に手間なので、よほどのことがない限りそのようなパターンの休日出勤はありません。

航空貿易を担当する場合は事情が変わり、シフト勤務を行う会社などは週休二日という就業規則が多く、土・日・祝日が必ず休みとはなりません。

通関士の残業時間

毎月10時間程度の人もいれば、毎月50時間以上の残業をしている人もいるようで、会社や配属される営業所によって差はありますが「残業はある」と考えた方がよいです。

自分の作業遅れならまだしも、クライアントから通関書類が届くのが遅れたりなど外部要因によって残業が発生するケースもあるでしょう。

繁忙期になれば単純に案件が増え、物理的な問題で残業時間が増えるケースも考えられます。

そうした事情に関わらず、輸入であれば配送日が決まっていますし、輸出であれば船や航空機の出航日時も決まっているため、それに合わせて確実に通関申告を完了しなければならないのが、通関士のツライところかもしれません。

昨今は働き方に対する世の中の考え方も変化しているため、週に1度はノー残業デーを設けるなど、組織として残業を減らす取り組みを実施している会社もあるようです。

通関士は忙しい? 激務?

徹夜で仕事するような激務が続くことはないようですが、毎月一定時間の残業はあるため忙しい職業といえます。

ゴールデンウイークやお盆、クリスマスシーズンなど貿易量が増える時期は繁忙期となり、通関士も忙しい毎日を送ることになるでしょう。

特に大きな港や空港などは顕著で、地方に比べれば案件数も多いため平常時でも忙しい毎日を過ごします。

通関申告は通関士しかできませんが、通関士資格の合格率は15%程度と低く、通関士そのものが不足しているのも問題のようです。

通関士の休日の過ごし方

通関士といえども休日の過ごし方はほかの職種の人と変わりません。

家族サービスをしたり、友人や恋人と遊びに行ったりするほか、デスクワークが基本のためジムに行くなどして体を動かしている人もいるでしょう。

ミスが許されず、緻密な書類作成の連続であるため、しっかりと心身のリフレッシュをすることで明日への活力にしているのかもしれません。

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通関士の1日の流れは基本的に同じ

会社や業種によって取扱品や仕事内容は変わるため書類作成時の内容などは違いますが、上記のように通関士としての職務は税関申告ですので基本的に大きく変わることはありません。

会社によってはクライアントの対応は営業が担当するなど分業する場合もありますし、仕事内容やクライアントの業種ごとに担当を変える場合もあるようです。

いずれにせよ通関士は書類審査や申告といった事務手続きのみならず、税関対応やクライアントの相談役など、スムーズな貿易に不可欠な存在といえるでしょう。

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