新聞記者の1日

新聞記者の勤務時間は、政治部、国際部、社会部など、各部の仕事の中身によって、異なります。時差の関係や、朝刊、夕刊の担当によって時間帯が異なるためです。

ここでは経済部記者の場合を見てみます。

特に決まった出勤時間はありませんが、通常は午前9時~10時の間に、自宅から直接、経済官庁あるいは、各産業界の記者クラブに入ります。記者クラブには、予定の書かれたボードがあり、それを見て、1日の予定を立てます。

午前中〜昼

10時~12時の間に、発表やレクチャー(説明)、資料配布等があるので、それらを聞いて夕刊用の記事にします。原稿を送り終わったあと、昼食です。

お弁当持参の記者もいますが、近くの食堂やレストランで、キャップ(各社クラブ責任者)や仲間たちと情報交換をしながら、食事をします。

午後

午後には、また、官庁、団体、企業責任者の記者発表、レクチャー等があり、それらを聞いたり、質問をしたりして、記事をまとめます。予定がない場合には、各社の記者はそれぞれ、取材のため、関係者のところに出向きます。

記者はニュース原稿だけでなく、コラムや連載企画の執筆を抱えています。そのための取材、情報・資料入手などが目的です。官庁の場合は、第一線の課長あるいは、課長補佐(係長の場合もあります)が主な取材対象です。

発表やレクチャーでは説明のなかった、あるいは、明らかに出来なかったいわば本音の部分を聞くのが目的です。もちろん、立場上、しゃべれないこともありますが、一人だけでなく、何人もの関係者に当ることによって、ことの本質が明らかになってきます。

民間企業、産業界の場合も同様です。一企業や社長だけでは、得られなかった情報を、ライバル企業あるいは大株主、金融機関に当ることによって得られる場合が多いのです。

夕方〜夜

外部の取材を終えると、夕方の5時、6時となります。いったん記者クラブに戻り、キャップとの情報交換、本社との連絡・打ち合わせ等を済ませます。6時、7時頃から、官庁では、各省の抱える重要課題に関して、事務次官、官房長等の記者懇談があります。

懇談の内容は、そのまま記事にするのでなく、動きの背景、目的等を知るための情報入手の場です。民間の場合は、大企業の社長、経済団体のトップとの懇談があります。

重要な継続案件がある場合、各社の記者は、記者クラブでの仕事を終えたあと、いわゆる「夜討ち朝駆け」と称するトップへの自宅取材に出向きます。

そこで、極秘情報を得られる場合もありますが、空振りに終わることも多いのです。夜討ち朝駆けの場合は、帰宅は深夜に及ぶことも度々です。重要案件のない場合は、午後10時頃には帰宅できます。