調香師の需要、現状と将来性

調香師の現状

調香師は、香料を扱う会社に就職すること自体が非常に狭き門です。

さらにそこから長い研修期間が設けられていることがほとんどで、数千種類の香りを覚えながら調香師としての適性を見極められます。

研修期間は会社によりますが、とくにパフューマーでは通常5年〜10年はかかることが多いようで、たとえ研修を受ける段階になったとしても、すべての人が調香師になれるとは限りません。

場合によっては海外まで研修に行くなど、調香師になるには非常に厳しい道のりとなっています。

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調香師の需要

現在、調香師の需要は香料を扱う食品会社、または生活用品や衛生用品をつくる会社がほとんどです。

調香師といえば香水を作るイメージがあるかもしれませんが、日本で香水を開発している会社はごくわずかです。

香水作りを希望する人は、フランスなどの海外に出なくてはなりません。

これは諸外国と比べ、香りを身につける習慣が一部の人にしかないことも関係しているでしょう。

日本の香料業界ではフレーバー(食品香料)の需要のほうが高く、フレグランスにたずさわれる人は一部というのが実情です。

調香師の将来性

香水を作る仕事は少ない一方で、最近では香りのついた生活用品が多く登場し、人気を集めています。

シャンプーや洗顔料のボディケア用品はもちろん、洗剤や芳香剤も、実にさまざまな香りのバリエーションを見かけるようになりました。

柔軟剤「ダウニー」の一部の香りは、世界的に有名な調香師が作ったことで知られるようになり、今後も生活用品の香りをつくるパフューマーの活躍の場は増えていくと考えられます。

調香師のなかでもパフューマーの将来は明るく、より需要が増えていくのではないかとの見方があります。

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調香師の今後の活躍の場

パフューマーの需要

日常の中でも、アロマの癒しを求める風潮が高まっていることから、香りに関する仕事は全体的に増えているようです。

とくに生活に密接に結びついた香りの需要は高まっており、パフューマーとして調香にたずさわることが、この世界で生きていく道になるかもしれません。

新しい香りの需要

近年では商品に香りをつけるのではなく、オフィスや店舗などの生活空間で香りを演出するといった、新しい需要も増えつつあります。

アロマテラピーのように自宅で香りを楽しみ、香りに癒しを求める人も増えてきたことから、今後は人のメンタルや健康状態に関わるような研究がされていくと考えられます。

新しい需要が増え、さらに香料やアロマについての研究が進むにつれて、調香師の活躍の場も増えていくでしょう。

一方で、香水をはじめとした香りの感じ方には個人差が大きく、香りによりアレルギーや体調不良を起こしてしまう「香害」も広く知られてきました。

そのため、新しい香りを開発するだけでなく、無香料の商品作りに力を入れる企業も増えてきています。

その場合、調香師は商品から不快なにおいがしないか、においは変化・劣化しないか、におい移りがしないかといった項目をチェックする役割があります。