Webデザイナーを目指す人におすすめの資格や検定は?

Webデザイナーになるためには資格は必要ありません。

しかし、Webデザインは専門性が必要な分野でもあり、資格学習によって体系的に専門知識を学ぶことは仕事の質を高めるためにも有効です。

資格は、就職・転職時に一定レベルの知識・スキルがあることを証明しやすくもなります。

ここでは、Webデザイナーを目指す人におすすめの資格について紹介しています。

Webデザイナーにおすすめの資格は? Webデザイナーの資格の種類は?

Webデザイナーとして働くうえで資格は必須ではありませんが、個々がスキルアップに励むことが非常に重要です。

資格の学習を通して、新しい知識が身につき、業務にも役立つことは十分に考えられます。

また、デザインという評価の難しい対象を扱うため、就職や転職の際には、客観的にスキルや知識がわかる資格があると評価されやすくなります。

Webデザイン分野では民間資格がほとんどですが、唯一の国家資格である「ウェブデザイン技能検定」は知名度も高く評価されやすい資格です。

民間資格では「HTML5プロフェッショナル認定」や「Webクリエーター能力認定試験」などもありますし、業界を問わず使える「カラーコーディネーター」や「DTP検定」など他のデザイン系資格もスキルアップやスキルの証明に効果的です。

Webデザイン分野で唯一の国家資格「ウェブデザイン検定」

Webデザイン分野で唯一の国家資格が「ウェブデザイン技能士」で、その資格取得のための試験がウェブデザイン検定試験です。

ウェブデザイン技能検定試験試験は、試験基準に基づいて学科試験及び実技試験が行われ、1級、2級、3級が用意されています。

国家資格であるため、さまざまな基準が設けられていますが、初級レベルにあたる3級は経験や学歴を問わず受験可能です。

合格率は年度や開催回で違いますが、おおよそ3級で60~70%、2級で30~40%、1級で10~20%と発表されています。

受験費用は学科試験が6,000~8,000円、実技試験が3,000~25,000円(年齢・級により異なる)です。

参考:ウェブデザイン技能検定

令和6年度 ウェブデザイン技能検定試験(3級)の概要

試験日 ・第1回:2級、3級 令和6年5月26日(日)
・第2回:2級、3級 令和6年8月25日(日)
・第3回:1級学科、2級、3級 令和6年12月1日(日)
・第4回:1級実技、2級、3級 令和7年2月16日(日)
試験地 <3級>
第1回 北海道、東京(川崎市を含む)、愛知、大阪、福岡
第2回 北海道、宮城、埼玉、東京(川崎市を含む)、神奈川、石川、愛知、大阪、岡山、福岡
第3回 北海道、宮城、埼玉、東京(川崎市を含む)、神奈川、愛知、大阪、岡山、福岡、鹿児島、沖縄
第4回 宮城、埼玉、東京(川崎市を含む)、神奈川、愛知、大阪、岡山、広島、福岡、沖縄
※団体受検の場合など一定以上見込まれる場合は、他の場所でも開催されます。
受験資格 <3級>
・ウェブの作成や運営に関する業務に従事している者及び従事しようとしている者
試験内容 ・1級 学科90分 実技180分 ペーパー実技60分
・2級 学科60分 実技120分
・3級 学科45分 実技60分
試験科目

3級 学科試験

1.インターネット概論
1-1.インターネット
1-2.ネットワーク技術
1-3.インターネットにおける標準規格・関連規格と動向
1-4. ウェブブラウジング
1-5. ワールドワイドウェブ(WWW)セキュリティ技術
1-6.インターネット最新動向と事例
2.ワールドワイドウェブ(WWW)法務
2-1.知的財産権とインターネット
3.ウェブデザイン技術
3-1. ハイパテキストマーク付け言語および拡張可能ハイパテキストマーク付け言語(HTML・XHTM)とそのコーディング技術
3-2.スタイルシート(CSS)とそのコーディング技術
3-3.スクリプト
4.ウェブ標準
5.ウェブビジュアルデザイン
5-1.ページデザインおよびレイアウト
5-2.マルチメディアと動的表現
6.ウェブインフォメーションデザイン
6-1.インフォメーションデザイン
6-2.インタフェースデザイン
6-3.ユーザビリティ
7.アクセシビリティ・ユニバーサルデザイン
8.ウェブサイト設計・構築技術
9.ウェブサイト運用・管理技術
10.安全衛生・作業環境構築

3級 実技試験

■ウェブサイト構築
<ウェブサイトデザイン >
以下のウェブサイト構築に関するデザイン作業が出来ること
・ハイパテキストタグ付け言語(HTML)、拡張型ハイパテキストタグ付け言語
(XHTML)、スタイルシート(CSS)によるコーディング
・画像の利用
・マルチメディアデータの利用
・ページデザイン・レイアウト
・アクセシビリティ

<ウェブサイト運用管理 >
以下のウェブサイト運用・管理に関する作業が出来ること
・更新、管理

合格発表 ・第1回試験(2級、3級) 令和6年6月26日(水)
・第2回試験(2級、3級) 令和6年9月25日(水)
・第3回試験(1級学科、2級、3級) 令和6年12月25日(水)
・第4回試験(1級実技、2級、3級) 令和7年3月19日(水)
合格率 3級:60-70%、2級:30-40%、1級:10-20%(年度や開催回により変動)
受験料 ・1級…学科: 8,000円 / 実技: 25,000円 (実技はペーパー実技含む)
・2級…学科: 7,000円 / 実技: 16,000円
・3級…学科: 6,000円 / 実技: 8,000円 ※23歳未満の在職者は4,000円 ※23歳未満の在職者以外は6000円
詳細情報 インターネットスキル認定普及協会

コードも書けるデザイナーを目指すなら「HTML5プロフェッショナル認定」

HTML5プロフェッショナル認定資格は、「LPI-Japan」が認定するHTML5、CSS3、JavaScriptなどの技術力と知識を示す民間資格です。

レベル1とレベル2に分かれており、レベル1は業務でWebに関わるさまざまな職種を対象とし、レベル2は専門的な立場でWeb制作や管理に関わる人を対象にしています。

Webデザインの知識よりも、正しいコーディングの方法や、制作案件を進める能力を問うもので、実務寄りの内容といえます。

合格率は非公開ですが、レベル1でおよそ2週間~3ヶ月程度の学習が必要とされています。

受験費用はレベル1、レベル2ともに16,500円です。

参考:HTML5プロフェッショナル認定試験

Webクリエイター能力認定試験

Webクリエイター能力認定試験は、Webで利用される技術を標準化しているW3Cのルールに従って、適切なマークアップを行うスキルを認定する資格です

ビジネスでのWebサイトはデザイン上のインパクトよりも、ユニバーサルデザインが考慮された誰にでも使いやすいサイトデザインが求められています。

Webクリエイター能力認定試験では、こうしたニーズに対応するためのデザインの考え方や実装方法について出題されます。

試験はスタンダードとエキスパートの2種類が用意されており、学習時間はスタンダードが約24時間、エキスパートが約36時間です。

受験料はスタンダードで6,100円、エキスパートで7,700円となっており、合格率は両方を含めたもので約89.9%と高めです。

参考:Webクリエイター能力認定試験