Webエンジニアの仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介

Webエンジニアの仕事とは

Webエンジニアとは?

一般的にWebエンジニアとは、インターネット(Web)のネットワーク上で動く、Webアプリケーションや「Webサービスを開発する技術者」のことを指します。

「Webアプリケーション」にピンとこない人もいるかもしれませんが、ネット上で買い物をするためのECサイト、多くの人が日常的に使っているSNS、スプレッドシートのようなソフトウェアなど、さまざまなものがそれに含まれます。

そのようなWebアプリケーションの企画・設計・開発・プログラミング・テスト・運用保守などがWebエンジニアの主な仕事となってきます。

Webエンジニアはインターネットの登場後に生まれた職業となり、まだ誕生から30年程度の歴史しか持たないものの、すでにインターネットが生活の一部となった現代において、なくてはならない職業となってきています。

Webエンジニアの意味は広い

「Webエンジニア」の言葉の定義や意味は明確化されているわけではなく、Web分野の技術面を担当するエンジニアを総称して、Webエンジニアと呼ばれることもあります。

たとえば、Webアプリケーションの開発だけに限定せず、それらアプリケーションを連ねるWebサイト全体の技術周りを担当する人を、Webエンジニアと呼ぶこともあります。

そのようにWebエンジニアの意味は広く、アバウトな部分もあります。

会社によっても捉え方が違う場合もありますので、就職や転職をする際には、自身と会社側で仕事内容の認識やイメージに相違がないかを、よく擦り合わせておくことが大切です。

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Webエンジニアの業務の内容

Webエンジニアは、「フロントエンドエンジニア」と「バックエンドエンジニア(サーバーサイドエンジニア)」の大きく2つの系統に分けられ、そのどちらかで業務の内容は変わってきます。

フロントエンドエンジニアの業務内容

「フロントエンドエンジニア」とは、私たちがインターネットを普段使う上で目にする「表側」の機能を作っているWebエンジニアを指します。

「Amazon」のようなECサイトを例にすると、注文機能・カート機能・問い合わせフォームのような、私たちが直接目にし、触れる部分のアプリケーション機能の開発をフロントエンドエンジニアが担当しています。

たとえば、注文を行うと、総額はいくらで、いつまでに発送されるかなどの確認画面が表示されますが、このような動作はフロントエンドエンジニアが作っています。

HTMLやCSS、JavaScriptなどのWebプログラミング系のスキルを用いて、それらの機能を作り上げていくことになります。

バックエンドエンジニア(サーバーサイドエンジニア)の業務内容

「バックエンドエンジニア」は、私たち利用者が普段目にすることのできない「裏側」の部分を作っているWebエンジニアを指します。

引き続きECサイトを例にすると、たとえば商品が注文された際にデータベース内のその商品の在庫数を減らしたり、クレジットカード情報からカード会社への照会を行ったりなど、裏側で行われている処理を作り上げるのがバックエンドエンジニアの仕事となります。

webサイトを動かすためのサーバー周りを構築することもあり、別名「サーバーサイドエンジニア」とも呼ばれます。

バックエンドエンジニアの場合は、Linux、Apache、MySQL、PHP、Perl、Pythonなどのスキルが問われることが多いです。

Webエンジニアのその他の業務

小さな会社などですと、ひとりのエンジニアが前述したフロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニアの両方を兼ねることもあります。

他にも、WebエンジニアがWEBサイトのデザイン面を担当し「Webデザイナー」に近い仕事をすることもあり、また、WebエンジニアがwebマーケティングやSEO対策などを担当し、「Webマーケッター」に近い仕事をすることもあります。

Web業界では、職種に固執せず幅広い仕事を任せてくれる会社も多いですので、意欲のある人材であれば、エンジニアとはいえ技術面以外の仕事に携われる機会もあるでしょう。

Webエンジニアの役割

組織内の役割

Web業界の現場では、チームを組み、プロジェクトを立てて仕事を進めるのが基本です。

Webディレクター」が現場やプロジェクトを纏める監督的立場となり、Webディレクターの下に、Webエンジニア、Webデザイナー、Weプログラマー、Webマーケッターなどの各分野の専門職が付く形となります。

その中でWebエンジニアは、Webサイトに用いるアプリケーションの開発などを担当するポジションとなることが多いです。

基本的にはWebディレクターの指示を受けながら進めていくことになりますが、会社によってはWebエンジニアがWebディレクターの業務まで兼ね、Webサイト全体のプロデュースやディレクションを担当することもあります。

社会的な役割

Webエンジニアの社会的な役割は、専門の技術を用いて、よりインターネット・Webの世界を便利で快適なものにすることです。

いま現在、インターネットを開けば、クリック一つでネットショッピングができたり、旅行の予約ができたり、SNSや掲示板で交流ができたりなど、さまざまなサービスが簡単に利用できるようになっていますが、それらを作り上げてきたのはWebエンジニアたちです。

今後も「5G」の普及などにより、よりインターネットが生活に密着するといわれており、より便利なWebアプリケーションやWebサービスを提供すること、尚かつ、扱いやすくセキュリティ的にも安全はサービスを提供することが、Webエンジニアに求められています。

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Webエンジニアの勤務先の種類

代表的な勤務先

Webエンジニアの代表的な勤務先として、次のような場所が挙げられます。

<Webエンジニアの勤務先の例>
・インターネット総合企業(例:Google、Amazon、yahoo、楽天など>
・自社でWebサイトやWebサービスを運営している事業会社(例:LINE、Twitter、メルカリ、ZOZOTOWNなど)
・WebサイトやWebサービスの制作会社(例:IMJ、チームラボ、LIG など)
・一般企業のWeb部門やIT部門
など

この中でもポピュラーなのは、WebサイトやWebサービスの「事業会社」や「制作会社」です。

Web系の事業会社や制作会社は、近年は数が大きく増え、特に都心部などであればたくさんの事業会社、制作会社が存在します。

ただしその多くは小規模なベンチャー企業が占めており、従業人100名以下の会社も目立ちます。

「事業会社」と「制作会社」の違い

「事業会社」にWebエンジニアとして就職すると、自分の会社が所有するWebサイトやWebサービスの開発や運用を担当することになります。

あくまで自分の会社のサービスを自分の会社のメンバーたちと作り上げる環境となりますので、同じ会社の社員同士のよしみというのもあり、比較的意見なども通りやすく、納期・スケジュールなども柔軟に対応しやすい利点があります。

一方で「制作会社」の場合は、クライアント(お客さま)となる外部企業のWebサイトやWebサービスを受託し作り上げる形となります。

お客さま相手のビジネスとなり、決定権はお客さま側にあるため、それに応えられるだけの技術スキル、また調整能力なども高く求められます。

納期やスケジュールに関しても、お客さまの都合に合わせる必要がありますので、特有の難しさがあります。

ただし制作会社の場合は、その分さまざまな企業の案件を担当できるため、経験の幅を広げやすいというメリットもあります。

「SI業界」と「WEB業界」

IT業界は、大きく「SI業界」と「Web業界」の2つに分けることができます。

「SI」とはシステムインテグレーションを指し、SI業界の企業としては、「NTTデータ」や「日本ユニシス」、「日立システムズ」などが挙げられます。

このようなSI業界の企業でもWebエンジニアを募集していることもあります。

ただしSI業界はどちらかといえば、政府のインフラシステム、携帯会社の通信システム、企業の社内イントラシステムなど、大規模なITシステムの受託開発を主軸としている会社が多く、インターネット系の案件を担当することは少なめです。

一方で、前述した「事業会社」や「制作会社」などはWeb業界の企業にあたり、Web業界では、あくまでインターネットやWebに限定したサービスやシステムを開発するのが特徴的です。

SI業界の方が歴史としては長く、古き日本企業の文化が残る会社も多いため、業界の雰囲気は硬めであり、企業規模や収入水準も高い傾向にあります。

対してWeb業界はまだまだ若い業界であり、業界の雰囲気は若く自由な傾向にあり、いわゆるベンチャー気質の会社が多く見られます。

Webエンジニアの仕事の流れ

たとえば一つのWebアプリケーションを開発する場合、企画→要件定義→設計→プログラミング→テスト→運用保守といったような流れで、フェーズを組み進めていくのが一般的です。

大きな会社であれば、設計を担当するWebエンジニア、運用保守を担当するWebエンジニアといったように、フェーズ毎に役割が分担されることあります。

一方で、小さな会社や小さな開発案件などであれば、一人のエンジニアが全てのフェーズを任されることもあります。

いずれにしても、1日や2日で完了できる仕事ではなく、一つの案件に数か月程度携わることは半ば当たり前であり、長い場合は年単位で携わることもあります。

また、一人のエンジニアが同時に複数の案件を並行して進めることもありますので、マルチタスクがこなせる力も必要になってきます。

Webエンジニアと関連した職業

WebエンジニアとWebデザイナーの違い

「Webエンジニア」は、注文機能や問い合わせ機能など、Webサイト上のアプリケーション機能を作り上げていくことが主な仕事となることが多いです。

一方で「Webデザイナー」は、Webサイトの外装のデザインを担当する職種です。

Webデザイナーは「Illustrator」や「Photoshop」などのグラフィックソフトを用いて、Webサイトに用いるイラストやロゴなどをデザインしたり、Webサイトの配色や装飾なども作り上げていきます。

また、WebデザイナーがHTML、CSSなどのWeb系言語を使ってコーディングを行うこともあり、こちらは比較的Webエンジニアに近い業務となります。

なお、WebデザイナーとWebエンジニアどちらも、言葉の定義がはっきりと明確化されているわけではないため、会社によって捉え方が異なる場合もあります。

Webデザイナーの仕事

WebエンジニアとWebプログラマーの違い

「Webエンジニア」は、Webアプリケーションの企画・設計・開発・プログラミング・テスト・運用保守など、技術面を「幅広く」担当する職種として扱われることが多いです。

一方で「Webプログラマー」は、プログラミング作業に限定した専門職として扱われることが多く、渡された設計内容を基にプログラミングのみに注力するケースが多いです。

ただしこちらも、言葉の定義がはっきりと明確化されているわけではないため、会社によってはWebエンジニアとWebプログラマーをほぼ同等の意味で捉えていることもあります。

Webプログラマーの仕事

Webエンジニアとインフラエンジニアの違い

インフラエンジニア」は、サーバー、ネットワーク、データベース、ミドルウェアなど、ITシステムのインフラ(基盤、下部構造)になる部分の設計や構築を行うエンジニアを指します。

一般的には、政府のインフラシステム、携帯会社の通信システムなど大規模なITシステムのインフラ部分を担当する、SI業界のエンジニアをインフラエンジニアと呼ばれることが多いです。

一方でWebエンジニアは、インフラの上に載せる、WebアプリケーションやWebプログラムといったパーツを作り上げるエンジニアという意味合いが強いです。

ただし、WebエンジニアであってもWebサーバーの構築やWebサーバー内のデータベースの管理など、インフラエンジニアのような仕事を行うこともあります。

インフラエンジニアの仕事