システムエンジニアとネットワークエンジニアの違い

システムエンジニアとネットワークエンジニアの仕事内容の違い

仕事内容の違い

「システムエンジニア」とは、サーバー、ネットワーク、データベースなど幅広いIT分野に精通しており、ITシステムのあらゆる部分の設計、構築、運用・保守を行えるエンジニアを指すことが多いです。

加えて、「プロジェクトマネジメント」「要件定義」「基本設計」などの、いわゆる「上流工程」を担当するエンジニアをシステムエンジニアと呼ぶこともあります。

対して「ネットワークエンジニア」は、ネットワーク面に特化したシステムエンジニアといった位置づけであり、ネットワーク機器や通信環境などの設計、構築、運用・保守などを行うエンジニアを指すことが多いです。

幅広く精通しているのがシステムエンジニア、ネットワーク分野に特化しているのがネットワークエンジニアと覚えておくとわかりやすいでしょう。

定義は曖昧な部分もある

そもそもの話をすると、システムエンジニアとネットワークエンジニア、どちらの言葉も定義が明確化されていませんので、この2つの職種の境界は実際のところ曖昧です。

どちらもシステム開発を行うエンジニアであることには変わりはなく、その差はどの分野を得意としているかの話になってくるでしょう。

大きなプロジェクトであれば、

・ネットワーク部分の設計をしているエンジニアは「ネットワークエンジニア」
・サーバー周りの設計をしているエンジニアは「サーバーエンジニア
・データベース周りであれば「データベースエンジニア
・すべての分野を担当するエンジニアが「システムエンジニア」

と細かく区分して考えられることあります。

ネットワークエンジニアの仕事

システムエンジニアとネットワークエンジニアのなる方法・資格の違い

システムエンジニアもネットワークエンジニアも、なる上で必須の学歴や資格など存在しません。

いってしまえばSIerなどのIT系企業に就職し、現場に配属された時点でシステムエンジニアもしくはネットワークエンジニアになることができます。

高校卒業後にそのままSIerに就職する人もいますが、一般的には大学や専門学校で「情報処理」や「IT」分野を専攻し、専門分野を学んだ上で就職することが模範的なルートです。

なお新卒採用の場合であれば、一律「エンジニア職」として採用され、システムエンジニア、ネットワークエンジニアどちらのルートに進むかは、入社後に本人の適性や要望を踏まえて決められることもあります。

また、システムエンジニアとネットワークエンジニアは共通するスキルも多いため、比較的方向転換もしやすいです。

入社後に途中でネットワークエンジニアがシステムエンジニアにキャリアチェンジすることもありますし、その逆も然りです。

システムエンジニアとネットワークエンジニアの資格・必要なスキルの違い

資格の違い

前提として、システムエンジニアもネットワークエンジニアも働く上で必須の資格は存在しません。

ただし、次のような資格を所持しておくと、面接で高評価を得たり、入社後に資格手当が貰えたりすることもあります。

<役立つ資格>
システムエンジニア:ITパスポート試験、基本情報処理技術者試験、応用情報技術者試験、システムアーキテクト試験、プロジェクトマネージャー試験 など
ネットワークエンジニア:ITパスポート試験、基本情報技術者試験、シスコ技術者認定、ネットワークスペシャリスト試験 など

システムエンジニアの場合は、システムを全体的に見渡せる力があることの証となる「応用情報技術者試験」や「システムアーキテクト試験」といった資格が適しています。

ネットワークエンジニアの場合は、ネットワークの専門性を問う資格である「シスコ技術者認定」や「ネットワークスペシャリスト試験」といった資格が狙い目です。

なお未経験者や学生の場合は、「ITパスポート試験」もしくは「基本情報処理技術者試験」がおすすめです。

この2つの資格はIT業界への登竜門的な資格となりますので、システムエンジニア、ネットワークエンジニアどちらを目指すにしてもスキルの地盤となってくれます。

必要なスキルの違い

システムエンジニアとネットワークエンジニアそれぞれで求められるスキルは次のようになります。

<必要なスキル>
システムエンジニア:各種IT知識(サーバー、ネットワーク、データベースなど)、システムを全体的に見渡せる力、コミュニケーション力、マネジメント力 など
ネットワークエンジニア:ネットワーク分野のIT知識、ネットワーク機器の操作スキルや構築スキル、コミュニケーション力 など

システムエンジニアの場合は、一点ではなくシステム全体を見渡せる力が求められることが多いです。

さらにシステムエンジニアは、将来的にプロジェクトマネージャーなどにステップアップすることも多いため、ゆくゆくは「マネジメント力」や「リーダーシップ」なども求められてきます。

ネットワークエンジニアの場合は、ネットワーク機器の操作スキルや構築スキルなど、その分野に特化したスキルが求められることが多いです。

また、ネットワークエンジニアはオフィスや公的な場でのインターネットのトラブルを解決する業務もあり、ITの知識がない一般の人たちから状況をヒアリングして、対策についての相談や説明をしなければいけないという局面があります。

したがって、相手がIT業界外の人であっても、わかりやすく円滑にコミュニケーションできる力が求められます。

システムエンジニアとネットワークエンジニアの学校・学費の違い

学校の違い

システムエンジニアもネットワークエンジニアも、学ぶための学部・学科は似ています。

4年制大学であれば「理工学部」「情報工学部」「情報処理学部」「IT学部」などが挙げられます。

専門学校の場合は、「システムエンジニアコース」、「ネットワークエンジニアコース」と職種ごとにさらに具体化されているコースもあります。

理論的な深い部分を学びたければ大学、実務に使える実践的なスキルを身につけたい場合は専門学校、という切り分けで考えればわかりやすいでしょう。

なお、システムエンジニアもネットワークエンジニアも必須の学歴は存在しません。

高校卒業後に大学や専門学校には進まずそのままシステムエンジニアとして就職する人もいますし、文系学部からネットワークエンジニアに就職する人もいるため、必ずしも模範的なルートを歩まなければならないというわけではありません。

学費の違い

掛かる学費は通う学校によっても変わりますが、おおよその目安は次のようになります。

国立大学:4年間で約250万円
私立大学:4年間で約400万円~550万円
専門学校:2年間で約220万円

システムエンジニアとネットワークエンジニアの給料・待遇の違い

システムエンジニアとネットワークエンジニアの給料水準はさほど変わらず、どちらの職種も、平均年収は約500万円~600万円が目安となってきます。

ただし、これはあくまで平均的な目安です。

システムエンジニアの場合、高収入に繋がりやすい「上流工程」を任される機会も多く、さらには将来的に「プロジェクトリーダー」や「プロジェクトマネージャー」などのマネジメント職にステップアップしていくケースも多いため、そうなるとプラスαの役職手当も期待できます。

対して、ネットワークエンジニアは、構築作業などの「下流工程」を任されることがやはり多く、マネジメント職にステップアップする機会も少なめです。

延々と下流工程を続けるネットワークエンジニアですと、将来的にはキャリアアップしたシステムエンジニアに比べて収入で劣ることもあり得ます。

とはいえ、ネットワークエンジニアの場合でも、専門分野を突き詰め、とくに今後が注目されている「クラウド」や「IoT」といった先端IT分野のスキルを伸ばせば、将来的にはスペシャリストの技術者としてシステムエンジニア以上の高収入を得られる可能性もあります。

IT業界の場合、結局のところはシステムエンジニアとネットワークエンジニアどちらの給料が上か下かというよりも、自身のスキルや経験の大小のほうが収入に及ぼす影響が大きいです。

システムエンジニアとネットワークエンジニアはどっちがおすすめ?

「サーバー、ネットワーク、データベースなどさまざまなIT分野に関心がある」「ITシステムを全体的に見渡せるエンジニアになりたい」、そのような意欲のある人はシステムエンジニアが向いているといえるでしょう。

一方で、「ネットワーク機器や通信技術など、ネットワーク分野に特別強い関心がある」「専門分野に特化したスペシャリスト的な人材になりたい」、そのような意欲のある人であればネットワークエンジニア向きといえるでしょう。