システムエンジニアの志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

システムエンジニアを目指すきっかけで多いものは?

システムエンジニアを目指すきっかけは人によって多種多様ではあるものの、代表的なものは以下の通りです。

<目指すきっかけとして多いもの>

  • ITやコンピュータ、パソコンなどに関心があったため
  • 手に職となる仕事がしたかったため
  • 周囲と協力し何かを作り上げる仕事がしたかったため
  • 最新技術を用いる仕事がしたかったため、最先端な分野で働きたかったため
  • 社会を支え、社会に役立つ仕事がしたかったため
  • 給料や待遇に惹かれたため

など

割合として多いのは、一つめの「ITやコンピュータ、パソコンなどに関心があったため」です。

「パソコンが好きで普段からよく触り、その延長でシステムエンジニアという仕事に関心を持った」という人もいれば、「社会を支えるインフラとしてのITに関心を持った」という人までさまざまですが、何かしらITやコンピュータに思い入れのある学生が志望するケースが多いです。

対して、「ITにはまったく興味はない」「パソコンに触ったこともない」という人は、既卒の転職者の場合は多少みられるものの、新卒の学生の場合は少ない傾向です。

システムエンジニアの志望動機の考え方

「なぜシステムエンジニアなのか?」がポイント

新卒の学生や未経験者を面接する際には、採用担当者は「なぜ他の職業ではなくシステムエンジニアなのか?」の部分をとても知りたがっています。

システムエンジニアは、ITに関心をもち自ら日々学んでいく姿勢がないと成長できませんし、時期によっては長時間残業や休日出勤などが発生することもあるため、ハードな側面も多いです。

なんとなくシステムエンジニアの道を選んだ人の場合、耐えられずに辞めてしまう人も実際にいます。

そうした困難に打ち勝ってもらうためにも、システムエンジニアという職業に対する想い入れや熱意があるかを知りたがっています。

したがって、「なぜ他の職業ではなくシステムエンジニアなのか?」の部分を、自分なりの想いも交えたうえで明確化して、伝えるようにしましょう。

さらにいえば「数あるシステム開発系のIT企業のなかでも、なぜ当社なのか」「将来的にはどのような仕事がしたいか、具体的にどのように活躍したいか」といった点についても交えられると、尚よいです。

「プログラマー」と間違わないようにする

システムエンジニアの志望動機を書く上で注意したいのは、システムエンジニアとプログラマーを間違えないことです。

たとえば、「プログラミングに面白みを感じて志望しました」「将来は世の中の役に立つようなアプリケーションプログラムを作りたいです」といったような志望動機は、システムエンジニアというよりもプログラマー寄りの志望動機です。

システムエンジニアというのは、あくまでITシステム全体を考え作り上げる職業であり、プログラミングをメインで行うのはプログラマーです。

意外に間違えやすい部分であるため、志望動機を書く上ではこの2つの職業の違いをよく理解しておきましょう。

システムエンジニアの志望動機の例文①「関連する経験がある学生のケース」

「現在、私はコンピュータ関連の専門学校に在籍しており、そこでIT技術やプログラミングを学んでいます。

幼い頃よりコンピュータに関心があり、当初はプログラマーになるのが目標でしたが、ITというものにより多角的に触れていきたいと考え、いつしかシステムエンジニアを目指すようになりました。

また、私は人と対話することも好きであり、システムエンジニアとなった暁には、顧客とのやり取りする機会の多い「上流工程」を担当したいと希望しております。

そのような想いもあり、上流工程のシステムインテグレーションに強みをもつ貴社を志望させて頂きました。」

システムエンジニアの志望動機の例文②「興味や適性をアピールするケース」

「私は普段から「これはどのようになっているのか」と考え尽くす性格でもあり、パソコンやインターネットに触れるようになってからというもの、コンピュータやネットワークがどのような仕組みとなっているのかについて、強く興味関心を抱くようになりました。

それが高じて、自宅でサーバー環境やデータベースを構築するようにもなり、ITというものにますます惹かれていきました。

いつしか、より多くの技術を知りたい、本業のプロとして関わりたいとまで思うようになり、システムエンジニアが将来目指すべき職業となりました。

さらに具体的にいえば、頑固なセキュリティをもつ金融系のITシステムにとくに関心を持っております。

金融系システムに強い貴社で経験を積み、将来は金融やセキュリティ分野に秀でたスペシャリストタイプのエンジニアになりたいと考えております。」

システムエンジニアの志望動機の例文③「チームプレイやマネジメントをアピールするケース」

「学生時代は〇〇部に所属し、大学4年時には主将として部員たちを纏めてきました。

部活動を通し学んだのは、皆で一丸となって同じ目標を目指すことの喜びや面白さ、そして難しさです。

そのような経験から、将来的にもチームプレイが重視される仕事に進みたいと考えるようになり、またコンピュータ技術に関心を持っていたことが重なり、システムエンジニアという職業に惹かれるようになりました。

貴社に入社した暁には、ITスキルだけでなくマネジメント力も積極的に磨いていき、将来的にはプロジェクトマネージャーとして多くのエンジニアを纏め上げられる人材になりたいと考えております。」

システムエンジニアの面接で聞かれること・注意点

新卒の面接で聞かれること

新卒学生の面接では、主に次のようなことを聞かれることが多いです。

<新卒の面接でよく聞かれる内容>

  • なぜシステムエンジニアを目指すのか
  • なぜ弊社を選ぶのか
  • 弊社は何番目の希望か(第一希望か)
  • 学生時代は何を学んでいたか
  • 学生時代に最も頑張ったことは何か
  • ストレス耐性はあるか、体力や健康について
  • 興味のあるIT技術やIT関連のニュース

など

「ストレス耐性はあるか」「体力や健康について」ついては、とくにIT業界特有の質問となります。

IT業界では、時期によっては毎日のように長時間残業が続くこともありますので、乗り越えられるだけのストレス耐性や体力があるか、健康管理ができる人なのかをチェックされやすいです。

あえて「圧迫面接」のようなことをして、ストレス耐性があるかをチェックされることもあるとされるため、注意が必要です。

中途の面接で聞かれること

中途の面接では、主に次のようなことを聞かれることが多いです。

<中途の面接でよく聞かれる内容>

  • なぜシステムエンジニアを目指すのか
  • なぜ弊社を選ぶのか
  • 前職の仕事内容や実績
  • ITに関する知識やスキルがどの程度か
  • リーダー経験やマネジメント経験
  • 前職を辞めた理由、もしくは転職する理由
  • ストレス耐性はあるか、体力や健康について
  • システムエンジニアとしての経験や実績の詳細(経験者の場合)

など

中途の面接では、たとえ未経験者であっても、その人が今現在どの程度のポテンシャルや即戦力を持っているかをチェックされることが多いです。

「コミュニケーション力」「マネジメント力」などのヒューマンスキルは、システムエンジニアにおいても重要となるスキルですので、未経験の人はそのような汎用的なスキルをアピールするのが効果的です。

面接での注意点

学生や未経験者の中には、自分がITやパソコンに関する知識を豊富に持っていることを果敢にアピールする人がいますが、やり過ぎには注意が必要です。

IT知識があるに越したことはないですが、新卒の学生や未経験者に求められているのは、現状の知識よりも将来の伸び代です。

小手先のIT知識だけを披露し、意欲や人間的な魅力が伝えられないと、かえってマイナスに映ることもあります。

なお、資格を取得しておくと、一定レベルの知識やスキルがあることを言葉以上に明確に示しやすくなります。

とくに学生や未経験者の面接では、資格も強い武器となってくれることがあるでしょう。

服装、身だしなみ

IT業界というと、お洒落なオフィスで働いて、一般的なサラリーマンよりもラフなファッションで仕事をしているというイメージを抱く人もいるかもしれません。

しかし実際のところ、システムエンジニアやプログラマーはスーツ姿の正装で働くことが多く、特に顧客とやりとりすることの多いシステムエンジニアの場合はその傾向が強いです。

「IT業界だから」「面接は服装自由といわれたから」と甘く考え、ラフな服装や身だしなみで面接に出向くと嫌気されることも十分ありえます。

一般的な企業の面接と同じく、基本的にはスーツを着用し、社会人として恥ずかしくない身だしなみを心掛けることが大切です。

システムエンジニアの自己PRのポイント

システムエンジニアとして働く上で重要となる、以下5つのスキルを自己PRに混ぜられると、伸び代のある人材として好感されやすいでしょう。

<システムエンジニアとしてとくに必要なスキル>

  • コミュニケーション力
  • マネジメント力
  • リーダーシップ
  • 論理的思考力
  • 学習意欲や成長意欲

たとえば、「学生時代に接客のアルバイトをしてコミュニケーション力やマネジメント力を磨いた」などの切り口も有効でしょう。

システムエンジニアの履歴書で気をつけるべきことは?

システムエンジニアとして働く上で「論理的思考力」はとくに必要不可欠です。

履歴書の自己PR欄・志望動機欄・長所短所欄などには、自由な形式で文章を書くことができますが、自由である分、文章から論理的思考力があるかを測られやすいです。

構成が支離滅裂な文章や、「たぶん」「だいたい」「くらい」などの曖昧な表現の文章などは、論理的思考力の乏しい人間と見られることがあるため注意が必要です。