スタイリストを目指す人におすすめの資格は?

スタイリストにおすすめの資格は?

スタイリストのようにセンスやスキルを要する仕事を目指す場合、どのような資格が必要となるのかは気になるところです。

しかし、実はスタイリストはなるために絶対に必要とされる資格はありません。

美容師のような国家資格も存在しませんし、逆に「○○の資格があると就職が大きく有利になる」といったわけでもないのです。

とはいえスタイリストの世界が「実力主義」であるのは間違いありません。

センスやスキルを身につけていかなければ、厳しい競争世界の中で生き残るのは困難です。

そのため、いざスタイリストになってからも、ファッションのトレンドや最新情報を自分で集め、向上していく気持ちが欠かせません。

ただし、スタイリストになるための資格は存在しなくても、スタイリストの仕事に役立てられる資格はいくつか存在します。

色彩検定

試験の内容と特徴

色彩検定は、スタイリングに大切な「色」の知識を証明する資格です。

スタイリストは、モデルやタレント一人ひとりに合った色や、撮影場所やコンセプトに合った色など、状況によって使用する色やその組み合わせを考えなければいけません。

色彩検定はもともと服飾系の団体が主催していた資格のため、ファッション分野に強いといわれています。

服飾関連の仕事に就いているほとんどの人が色彩検定をもっているので、スタイリストを目指す人は持っていると有利です。

受験資格・難易度・費用

色彩検定は、年に2回、全国の会場で受験することができます(1級試験は年1回)。

受験資格は特になく、勉強さえすれば年齢や職業に関係なく合格のチャンスがあります。

1級に進むにつれて難易度は上がっていき、3級の合格率は70%ほど、2級では60%程度、1級では30%未満となっています。

色彩検定の検定料は、3級受験で7,000円、2級では10,000円、1級では15,000円(1時免除者も同じ)です。

3〜1級のほかに、「UC級(色のユニバーサルデザイン級)」という級位も設けられています。

UC級では、色が見える仕組みや高齢者などの見え方、ユニバーサルデザインの配色における注意点などの知識が問われます。

UC級の検定料は6,000円、受験資格や制限は特にありません。

色彩検定協会

カラーコーディネーター検定試験

試験の内容と特徴

カラーコーディネーター検定試験も、色彩検定と同じく「色」の知識を問う検定試験です。

いずれの試験も幅広い分野から受験されていますが、カラーコーディネーター検定は商工会議所が主催しており、学術系・工業系の分野に強いともいわれています。

スタイリストを目指す人は、ファッション系に強いといわれる色彩検定を受験することが多いですが、色のスペシャリストとして幅広く活躍する人の大半は、両方の試験で1級を取得しています。

カラーコーディネーター検定の1級試験は「ファッション」「商品」「環境」の3つに分かれています。

受験資格・難易度・費用

カラーコーディネーター検定試験は、年に2回(1級は1回)全国で受験することができます。

受験資格は特になく、年齢制限もありません。

級位が上がるにつれて難易度も上がりますが、分野ごとに分かれる1級試験はとくに難しく、環境分野では合格率が15%未満となっています。

同じく色の知識を問う「色彩検定」と比べると、論理的に覚えることが多く、少し難易度が高いといわれています。

商工会議所が主催する対策セミナーや公式テキストなどを活用して合格を目指しましょう。

受験料は、3級試験で5,340円、2級では7,480円、1級の場合は9,620円(2019年10月〜)となっています。

カラーコーディネーター検定試験®

色彩技能パーソナルカラー検定

試験の内容と特徴

色彩技能パーソナルカラー検定は、実務上必要な「色の見分け」に重点を置いた試験です。

色そのものの知識というよりは、色彩学にもとづいて、パーソナルカラー(個人に似合う色)を見分ける能力を測る検定です。

NPOパーソナルカラー協会が主催しており、スタイリストだけでなく、メイクアップアーティストやネイリストなど、ファッションや美容関連の職業に就く人が多く受験します。

検定は級位制ではなく、モジュール1からモジュール3までを順番に受験していくシステムです。

モジュール1(初級)に合格すると合格証が授与されます。

その後、モジュール2(中級)を受験して合格すると「パーソナルカラーアシスタントアドバイザー」に認定されます。

さらにモジュール3(上級)に合格すると、晴れて「パーソナルカラーアドバイザー」となり、認定バッジをもらえる仕組みです。

受験資格・難易度・費用

色彩技能パーソナルカラー検定は年に2回、全国7つの都道府県で実施されます。

モジュール1の受験資格はとくにありませんが、モジュール2はモジュール1の合格者、モジュール3は1、2両方の合格者でなければ受験はできません。

ただし、モジュール1と2の併願は可能です。

合格率の正式な発表はありませんが、モジュール1〜3いずれも70%〜80%程度だといわれています。

受験料は、モジュール1の受験で7,000円、モジュール2で8,000円、モジュール1の場合11,000円となっています(モジュール1と2の併願は15,000円)。

NPO日本パーソナルカラー協会

ファッションビジネス能力検定

試験の内容と特徴

ファッションビジネス能力検定は、日本ファッション教育振興協会が主催する、ファッションに関するビジネスの知識を証明する検定です。

色やコーディネートなどファッションそのものの知識ではなく、生産や企画、流通、マーケティングなど、ビジネスをメインとした知識や技能が問われます。

ファッション業界では知名度が高い資格なので、幅広い視野を持って業界で活躍したい人や、将来的に独立をしたいと考えている人にとっては、とても役に立つでしょう。

受験資格・難易度・費用

ファッションビジネス能力検定は、3級・2級の場合は全国で年に2回、1級は年に1回、東京会場にて実施されています。

受験資格や年齢制限はとくになく、3級から1級まで合格した級に関係なく受験することができます。

3級と2級の難易度はそれほど高くなく、合格率は3級で約70%、2級では約50%ほどです。

1級の難易度は、ファッションビジネスに関係する専門教育を2年以上履修し、さらに5〜6年の実務経験を積んだレベルと同等だと発表されています。

受験料は3級で5,500円」、2級では6,000円、1級では12,000円となっており、科目免除受験も可能です。

一般財団法人日本ファッション教育振興協会

スタイリストに美容師資格は必要?

特別な資格は必要なし

現場に合わせて、俳優や女優、モデル、タレントなどの衣装をコーディネートするスタイリストですが、この職業に就いて働くうえでは、基本的に美容師免許は必要ありません。

美容師のように、美容学校を出て国家試験に合格しなくてはならないという決まりもなく、服飾系の専門学校で学んでスタイリスト事務所に就職する人もいれば、早くからプロのスタイリストの弟子となって現場で仕事を覚えていく人もいます。

美容師免許以外にも、何か特別な資格が求められることはなく、どのような人でも意欲次第でスタイリストを目指すことが可能です。

美容師の「スタイリスト」との違いに注意

スタイリストに資格が必要かどうか考えるときに気を付けておきたいのは、美容師の世界では、見習いを終えた一般的な美容師のことを「スタイリスト」と呼ぶケースが多いことです。

この意味での「スタイリスト」であれば、美容師としてお客さまの髪の毛のカットやカラーなどの施術を行うため、美容師免許が必要です。

したがって、「スタイリスト」といったときに、果たしてそれが洋服やアクセサリをコーディネートするスタイリストという職業のことを指しているのか、それとも美容師の通称としてのスタイリストのことを指しているのかに関しては、きちんと確認してから判断したほうがよいでしょう。

美容師の仕事

美容師免許を持って仕事の幅を広げる

先に述べた通り、スタイリストという職業に就くうえで美容師免許は必要ありませんが、もし美容師免許を取得すれば、仕事の幅を広げられる可能性があります。

たとえば、スタイリストはフリーランスで活躍する人もいますが、もし美容師免許を持っていれば、ヘアメイクと洋服のスタイリングをすべて一人で担当することも可能になります。

スタイリストも専門性が問われる職業であるため、美容師と兼業で働くのは実際には難しいでしょうが、どちらも「人をより美しく魅せる」という点では共通しているところがあります。