スタイリストに向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
スタイリストに向いている性格・適性
人並み外れたセンスは必要なし
スタイリストになりたいけれど、自分にはセンスがないし、ビジュアルもよくないからスタイリストには向いていない…。
そんなことを思っている人がいるかもしれません。
しかし、スタイリストに必要なのは、誰もがうらやむようなルックスや並外れたセンスではありません。
学歴や資格も求められません。
必須要素とすれば、「情熱」と「根性」と「気配り」です。
仕事を進めるうえで、ある程度のセンスや感性は必要ですが、仕事を「好き」になれるようであれば、センスは自然と身についていく部分も大きいのです。
「スタイリストになりたい!」という情熱が強いこと
まず、スタイリストはアシスタントから始めなくてはなりません。
アシスタントの間は、あくまで修業期間。
お金はもらえないものだと思って仕事をする必要があります。
さらに、自分でモデルをコーディネートするような第一線の仕事を任されることはほとんどなく、最初は雑用ばかりです。
ここの時点で、「想像と違った」「華やかな世界でない」といって去ってしまう人も多いといわれます。
決して楽な仕事ではありませんから、半端な気持ちでは逃げ出したくなってしまうのも仕方ありません。
「どうしてもスタイリストになりたい!」といった情熱を持ち、目標に向かって突き進めるような人が向いています。
立ち仕事をこなす体力と、強い精神力
スタイリストは、毎日重い荷物を持って出歩いたり、撮影が長時間に渡ったり、現場によっては深夜や早朝に働かなければならないこともあります。
仕事中は立ちっぱなし、かつ限られた時間内でスピーディーに動き回ることも多いため、体力があるに越したことはありません。
とくにアシスタント時代は先輩や周囲の人たちからあれこれ指示されたり、時には怒られたりすることもあるでしょう。
そういった時、落ち込んで暗い顔をするのではなく、すぐに気持ちを切り替えて明るく振る舞えるような人が向いています。
周囲の人に対する気配り
「スタイリストはセンスが良ければ勝手に仕事がやってくるもの」と思っていたら大間違いです。
高名なスタイリストも、みな最初は地道な雑用をこなし、関わる人たちに笑顔を振りまいてようやく仕事をもらえるようになったのです。
また、雑誌やテレビ番組の制作現場では、モデルにカメラマン、ヘアメイク、出版社、制作会社…と多くの人が関わります。
ここで周囲に自然な気配りができ、みんなから「一緒に仕事をしていて気分がいいな」と思われればしめたものです。
人の心を解きほぐせる人は、フリーになった時にもさまざまな仲間が助けてくれることでしょう。
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スタイリストに必要なスキル・能力
目的に合ったスタイリングをすること
ひとくちに「スタイリスト」といっても、テレビドラマ、映画、雑誌、CM、ファッションショーなど、その活躍の場はさまざまです。
また、たとえば同じ「雑誌」でも、若者向けファッション雑誌の撮影と、ハイクラスの大人向けカルチャー誌の撮影では、登場するモデルの世代や特徴も違えば、求められるファッションの雰囲気もまったく異なります。
さらに、テレビドラマや映画などリアリティを重視する作品と、夢の世界を表現するショーでも、スタイリストに求められる役割は大きく変わってきます。
第一線で活躍するスタイリストは、専門分野を持って活躍している人が多いですが、仕事ごとにその目的やテーマをきちんと理解し、それに沿ったファッションを提案しなければなりません。
また、事前に「こういったスタイルで」と決めていても、撮影現場で急に方向性が変わることもあります。
そういった場合でも、状況に応じて素早く、柔軟に対応することが求められます。
自分の考えを伝える力
自分のセンスや知識で仕事をやっていくスタイリストですが、いくら秘めた才能やスキルを持っていても、周りと上手にコミュニケーションがとれなければ、その力を発揮することは難しいです。
スタイリストはモデルやタレントのほか、彼ら・彼女らのマネージャー、広告代理店の担当者、カメラマン、編集者、メイクアップアーティストなど、非常に多くの人と一緒に働きます。
そういったさまざまなプロたちと上手に連携をとっていくことが、仕事を成功させる大きなポイントとなります。
相手の思いや意見を汲み取りながら、自分の考えをしっかりと言葉で表現する力が求められます。
自分自身を磨き続ける向上心
スタイリストになるのに資格などは必要ありませんが、仕事をするうえではファッションはもちろん、流行のヘアメイクやカルチャーに対する知識も、人並み以上に必要となってきます。
知識があればクライアントの意図することに応えやすくなりますし、応用力を利かせてより良い仕事ができ、次の大きな仕事にもつながっていきます。
芸術作品にたくさん触れて、感性を豊かにすることも仕事に役立つでしょう。
こういったことを誰に言われるでもなく、自主的に自分自身を磨いたり、雑誌やテレビなどをチェックしたりして、世の中の動きにアンテナを張れる人が必要とされます。
仕事で求められるセンスは、経験でいくらでも身につきます。
スタイリストとして成長するためには、ファッションを「カッコイイ」「オシャレ」と上辺だけのイメージで接するのではなく、その本質を自分なりに見極め、多くの人が携わる「仕事」として捉えられるか、といったことが大切です。
スタイリストに向いていないのはどんな人?
体力に自信がない人
スタイリストの仕事は華やかに見えますが、実際は意外と体力を使う仕事です。
撮影に必要な衣装や小物はかなりの数になりますが、それを現場まで運ぶのはスタイリストやアシスタントの仕事です。
さらに、早朝からの撮影やほとんど徹夜で準備作業をするなど、労働時間も長くなる傾向にあります。
スタイリストを長く続けるには体力が必須だといえるので、体力や体調管理に自信がない人はつらさを感じやすいでしょう。
こだわりが強すぎる人
スタイリストはファッションに関わる仕事であり、色彩感覚などのセンスが必要です。
自分のファッションセンスを生かしながら仕事ができるという点では、ファッションが好きな人にとって大きなやりがいとなるでしょう。
しかし、スタイリストは芸術家ではありません。
クライアントが作品に求めるイメージを、ディレクターやカメラマン、ヘアメイク担当などほかのさまざまなスタッフと協力しながら作り上げていく職業です。
ファッションを通して思い通りの表現をしたい人や、自分のセンスへのこだわりを譲りたくないという人は、スタイリストの仕事にギャップを感じるかもしれません。