【2021年版】書店員の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「書店員」とは

本の陳列や整理、在庫管理、レジ、POP作成など、書店での販売業務と店舗運営に携わる。

書店員の仕事は本を販売することですが、日々の業務内容は多様です。

会計(レジ業務)やお客さまからの問い合わせ対応のほか、棚作りや本棚の整理、返品整理、在庫管理、出版社・著者などの来客対応、POP作成など、さまざまな業務を行います。

本の積み方や見せ方などによっても本の売れ行きが変わってくるため、常に創意工夫が求められます。

一部の大手企業を除き、書店員になるためには学歴や資格はあまり問われません。

未経験のアルバイトや契約社員から経験を積んで、正社員になる人もいます。

書店は利益が出にくい構造となっており、あまり高額な給料は望みにくいのが現状です。

ネット書店や電子書籍が広がるにつれ、実店舗を取り巻く環境は厳しくなりつつあります。

今後の書店員には、魅力的な売場づくりをするアイデアや、リピーター客を増やすためのサービス力がいっそう求められるでしょう。

「書店員」の仕事紹介

書店員の仕事内容

お客さまにとって魅力的な売り場をつくり、本を売る

書店員の仕事は、お客さまに本を販売し、書店の運営に携わることです。

本や雑誌の読み手と直接会うことができ、本に関わる仕事の中で読者に最も近い職業といえます。

勤務する書店や担当する売場によって業務内容は多少変わりますが、基本的な業務は、以下の3つに分けられます。

<本を売る仕事>
お客さまからの問い合わせ対応、会計(レジ業務)は、書店員にとっての最も重要な業務です。

本の予約や在庫確認、棚の案内など、お客さまの質問事項に丁寧に応えます。

書店員の対応が、書店のイメージや本の売り上げを左右することもあります。

<売り場づくり>
陳列の見直しや整理整頓、新刊・人気商品などの並べ替えなどを行います。

また、本の在庫管理や返品作業、店内の清掃、POP作成、サイン会などのイベント準備、閉店後にはレジの集計などにも携わります。

<出版社・取次店対応>
書店には、出版社や取次店の営業担当が来ることもあります。

新刊や売れ行きのよい本を案内してくれるため、書店員はその情報をもとに、注文するかどうかの判断を行っていきます。

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書店員になるには

特別な知識、スキル、資格は求められない

書店員になる方法はいくつか考えられますが、一つの方法は、学生時代からアルバイトとして書店で働き、そのまま正社員を目指すルートです。

この仕事では、基本的に特別な知識やスキル、資格のようなものは求められません。

業務上、必要なことは現場に入ってから教えてもらえるため、アルバイトからキャリアをスタートする人も多くいます。

別の方法としては、専門学校や短大、大学などに進学して興味のある分野の勉強をし、卒業後に書店(を運営する企業)の社員採用試験を受けて就職する道が挙げられます。

この場合は、はじめから正社員として採用されるケースが多いですが、企業によっては契約社員などからスタートとなることもあり得ます。

大手企業では新卒採用の際に「大卒以上」の条件を出すこともありますが、店舗勤務をする場合、学歴はそこまで重視されません。

書店員に求められるスキルは?

書店員は接客業であるため、人当たりのよさや、明るく笑顔で人と会話できることなどが求められます。

もちろん、本が好きであること、本の知識が豊富であることも大事ですが、知識面に関しては後からでも勉強できるため、さほど心配する必要はありません。

正社員として採用された場合、店舗マネジメントやアルバイト・パートの管理や教育を任される可能性もあるため、リーダーシップのある人も歓迎されやすいです。

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書店員の学校・学費

どのような学校からでも書店員を目指せる

書店員になるうえで、学歴はほとんど重視されません。

実際、高校を卒業後すぐに書店に就職して働く人もいますし、学生時代からアルバイトとして書店で働いている人も少なくありません。

なお、書店員というと文系のイメージがあるかもしれませんが、本人の意欲があれば、理系であってもまったく問題ありません。

専門学校や大学へ進学する場合には、自分の好きな分野について勉強しておくと、書店員として働いたときに役に立つかもしれません。

書店の仕事では、さまざまなお客さまとのコミュニケーションも発生するため、学生時代に多様な経験をして視野を広げておくとよいでしょう。

書店員の給料・年収

大手企業の書店と小さな書店では待遇に差がつきやすい

書店員は、大きく分けると「正社員」として働く人と「アルバイト・パート」として働く人がいます。

正社員の場合は、毎月決まった基本給が支給されるほか、各社で定められた諸手当や賞与(ボーナス)も得られます。

初任給は大手書店で月収20万円前後ですが、中小規模の書店や個人書店の場合には、それより少なくなることが多いでしょう。

年収は400万円に満たない人もそれなりに多いといわれ、民間会社員の平均年収よりは、やや低めと考えられます。

ただし、正社員の場合は、キャリアを積んでリーダー、店長、エリアマネージャーなどにステップアップすることで昇給が見込めます。

勤務先によっては昇給額が大きなこともあり、年収500万円以上を得ている人もいます。

非正規雇用の場合の給料・年収

アルバイトやパートなど、非正規で働く書店員の給料は時給制が基本です。

時給は地域にもよりますが、950円~1,100円くらいがボリュームゾーンです。

就業時点では専門的な知識やスキルが求められない仕事こともあり、非正規の書店員の収入はやや低めといえます。

ただし、書店員の仕事では大好きな本に囲まれて過ごせたり、新刊の情報をいち早く入手できたりなど、賃金以外のところに魅力があると考える人が多いようです。

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書店員の現状と将来性・今後の見通し

人々の書店との関わり方や距離感には変化が

現代では書店に足を運ばずとも、インターネットショッピングで容易に本を買うことができるようになりました。

また、電子書籍市場が発展を続け「紙の本」を利用しない人も増えてきました。

こうした時代の変化によって、リアルな書店を取り巻く状況は、ひと昔前に比べるとだいぶ厳しいものになっていると言わざるを得ません。

もちろん、実店舗が完全になくなるとは考えにくいですが、実際、書店員は正社員雇用が減少傾向にあるとされ、どうしてもアルバイトなど不安定な働き方を強いられるケースが増えています。

これからの書店員に求められること

これからの時代を担う書店員には、集客のためのよりいっそうの創意工夫が期待されます。

たとえば最近では、書店員がSNSを利用したり、ブログで書評をアップしたりし、本の魅力を発信する取り組みに力を入れる書店も増えてきています。

オンラインとは違う、リアルな書店の魅力を発信できれば、思わず書店に足を運びたくなる人も増えるかもしれません。

単なる「待ちの姿勢」だけでは集客が難しくなっていることを頭に置いておき、書店員として何ができるのかを主体的に考えられる人材が求められるでしょう。

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書店員の就職先・活躍の場

全国各地に大小多種多様な書店がある

書店員の活躍の場は、全国にある書店です。

ひとことで書店とはいっても、大手企業が運営する都市部のチェーンの書店から、郊外型の書店、あるいは地域に根差した個人書店まで規模はさまざまです。

そして、小説も漫画も雑誌も総合的に取り扱う書店もあれば、専門書のみを扱う書店、あるジャンルに特化した本を集めたコンセプト型の書店など、書店ごとに個性が異なります。

書店員は日本各地で働けるチャンスがありますが、近年は出版不況のあおりを受け、書店数が激減しています。

少しでも多くの本を売るために、書店ではYouTubeやSNSを使った発信に力を入れたり、「本屋大賞」などのイベントや売り場づくりコンテストの開催など、さまざまな活動を行っています。

書店員の1日

店舗の営業時間に合わせたシフト勤務

書店員の1日は、店舗の営業時間に応じて2交代制または3交代制の「シフト勤務」が一般的です。

営業時間は店舗の立地によって異なります。

オフィス街の店舗では、近隣で働く人のために遅い時間帯まで営業している店舗も多いため、店を閉める時間も遅くなる傾向です。

閉店前や閉店後に品出しや翌日の準備などを行うため、朝は営業時間の1時間ほど前に出勤し、夜は閉店後2~3時間残って働くこともあります。

ここでは、郊外の書店で働く書店員の1日(早番の日)を紹介します。

9:00 出勤・陳列作業
9:30 朝礼・開店準備・接客
10:00 開店
11:00 発注・電話対応
12:30 昼食
14:00 POPやブックカバー作り
17:30 接客(ピークタイム)
18:00 退勤

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書店員のやりがい、楽しさ

新しい本に囲まれて過ごせる楽しさがある

書店員の仕事の楽しさは、自分の読書歴や、それによって得た知識を生かしつつ、新しい本にもたくさん触れられることです。

自分がおすすめしたいと思う書籍や雑誌が売れていくのは楽しいですし、お客さまが選んでいる本を見て「こんな本もあったんだ」などと感じることに刺激を受けることもあります。

書店員として働く人は「本が好き」だからこそ、仕事中、ずっと多種多様な本に囲まれていられるのは幸せなことです。

また、責任ある仕事を任されるようになると、本のディスプレイ方法やPOP作成など、売り場づくりに関する仕事もできるようになります。

自分のアイデアや創意工夫を発揮し、それに対するお客さまの反応を見る日々にやりがいを感じることもできるでしょう。

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書店員のつらいこと、大変なこと

イメージ以上に体力が必要な仕事

文化系のイメージが先行しがちな書店員ですが、その業務は意外と体力勝負です。

書店には、毎日たくさんの本がダンボールに詰められて入荷してきます。

1冊1冊は小さなものであっても、まとめて持ち運ぶのは重労働ですし、限られた時間の中で動き回って本を陳列しなければならないため、なかなかハードです。

また、勤務中は長時間立ちっぱなしになるため、腰痛や膝痛に悩まされる人もいます。

このほか、お客さまとの関わりにおける苦労もあります。

自分の得意分野ではない雑誌・書籍について聞かれることもあれば、「昨日テレビで紹介されたあの本」などという漠然とした質問をしてくるお客さまも意外に多いです。

すぐには答えられない質問を受けた場合にも、他のスタッフに相談したり、検索をして一緒に探したりなど誠意ある対応を求められるため、精神的に疲れる日もあるでしょう。

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書店員に向いている人・適性

本が好きで、人との関わりも大切にできる人

書店員を目指すのであれば、やはり本が好きなほうが望ましいです。

大きな書店では、採用後にそれぞれの担当コーナーに配置されます。

本人の希望が通ることもあれば、そうでないこともありますが、「自分の好きな分野・作家に関しては誰にも負けない!」という自信をもてるくらい読書が好きであると、やはり書店員として活躍しやすいです。

また、書店員の業務の中心は接客ですから、お客さまに真摯に向き合い、誠意ある対応が重要視されます。

本に関する知識は後からでも学べますが、もともと人当たりがよく、どのような人に対しても優しく丁寧に接することができるタイプの人は、書店員としての適性が十分にあるといえます。

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書店員志望動機・目指すきっかけ

書店員になったらどのように貢献できるかを考える

書店員を目指す人のほとんどが「本が好きだったから」という思いを抱いています。

もちろん、本が好きであることや、書店という空間に思い入れがあることはとても大切です。

しかし、書店が減少傾向にあるこの時代、書店員の採用状況は狭き門になっています。

とくに正社員の採用はハードルが高いため、こうした状況下で書店員を目指すためには、より明確な志望動機が必要です。

書店側は、厳しい時代でも売上向上を目指し、よりよい店舗づくりに貢献できる人材を求めています。

志望動機を作る際には「本が好きなこと」以外の自分の強みをよく研究して、自分が書店員として勤務することで、勤務先にどのようなメリットがあるのかを考えていきましょう。

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書店員の雇用形態・働き方

正社員以上にアルバイト・パートとして働く人も多い

書店員には、正社員をはじめ、アルバイト・パート、契約社員や派遣社員など、さまざまな働き方があります。

多くの書店では、来店客が多いピークタイムと、そうでない時間帯がハッキリと別れます。

最も忙しいのは平日の夕方17時以降や週末ですが、このようなピークタイムには、だいたいの書店がアルバイト・パートを採用して増員しています。

社員の書店員よりも、アルバイト・パートのスタッフのほうが多い店舗もあります。

アルバイト・パートは、主婦や学生、フリーターなども採用されることが多く、特別な資格やスキルは求められません。

アルバイトとして長年働くなかで勤務ぶりが認められると、そのまま正社員へステップアップしていく人もいます。

書店員の勤務時間・休日・生活

大型書店ではシフト制で働くのが一般的

書店員の勤務時間は、各店舗の営業時間に準じますが、「シフト制」をとっているところがほとんどです。

だいたい開店から夕方近くまで勤務するスタッフと、お昼過ぎから閉店まで勤務するスタッフに分かれます。

夕刻のピーク時を中心に、アルバイト・パートのスタッフを増員して店を回す店舗も多いです。

開店前や閉店後には店内の掃除や品出し、売り上げの確認や翌日の準備などを行うため、営業時間の前後1~3時間ほどは仕事をします。

なお、書店は定休日を設けていない店舗が多く、その場合、休みはスタッフが交代で取得します。

正社員の場合は店が忙しい土日は避けて、平日に休みを取ることが多くなるでしょう。

また、アルバイトやパートには希望シフトを出してもらうため、どうしても人員が足りないところに社員が入ります。

そのため、時期によっては休みがあまりとれない場合もあります。

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書店員の求人・就職状況・需要

正社員の求人は減少傾向に

正社員の書店員として働くことについては、ひと昔前よりもハードルが高くなっているといえます。

書店数が減少傾向にあること、また、コスト削減を目的にアルバイトなど非正規雇用を増やす企業が増えていることなどから、正社員の募集はあまり多くありません。

都市部の大手書店では正社員の求人もしばしば見かけますが、多数の応募者が集まるため、採用倍率は高くなりがちです。

中規模の郊外型書店でも求人は出ることがありますが、店舗1つあたりの正社員の採用数が少ないことが特徴です。

正社員は1人だけで、あとは全員アルバイト・パートで運営することもあります。

アルバイトから正社員になれる場合もあるため、正社員雇用が難しい場合には、そういった道を探っていくのも一つの方法です。

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書店員の転職状況・未経験採用

接客やサービス業の経験を生かすことができる

書店員は、雇用形態にこだわりがなければ転職もしやすい職業です。

書店員ではなくても接客・サービス業の経験があれば、その経験を生かして働くことができますし、採用時に優遇されることもあるでしょう。

ただし、書店員は正社員の求人があまり多くなく、ちょうどよいタイミングで募集している書店が見つかるとは限りません。

アルバイト・パートであれば未経験からでもスタートしやすいため、書店員を目指す人はあきらめずに求人を探すとよいでしょう。

アルバイトをきっかけに、正社員の道が開けることもあります。