照明デザイナーの年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説
照明デザイナーの平均年収・給料の統計データ
照明デザイン業務のみを専門に行うデザイナーの数は、現状ではまだ多いとはいえません。
建築やインテリア業界では、建築士やインテリアデザイナーなどが照明デザインの仕事を兼務していることが多いため、照明デザイナー単体としての給料についてはデータがあまりありません。
一般的なめやすとして、照明デザイナー業務に携わる人の初任給は17~20万円程度、全体の平均年収は400万円程度といわれています。
照明デザイナーの平均年収・月収・ボーナス
賃金構造基本統計調査
厚生労働省の令和5年度賃金構造基本統計調査によると、照明デザイナーの平均年収は、38.8歳で509万円ほどとなっています。
・平均年齢:38.8歳
・勤続年数:10.3年
・労働時間/月:171時間/月
・超過労働: 8時間/月
・月額給与:363,800円
・年間賞与:727,500円
・平均年収:5,093,100円
出典:厚生労働省「令和5年度 賃金構造基本統計調査」
※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。
照明デザイナーの手取りの平均月収・年収・ボーナスは
平均年収を400万円とすると、月の支給額は33万円です。
仮にボーナスを月給の2ヵ月分と想定すると、月給は約29万円、ボーナスは約57万円です。
そこから、所得税や住民税などの税金、社会保険料などを差し引いた手取り収入は、独身の場合で月々約23万円~24万円、ボーナスが約47万円となります。
日本人の平均年収は420万円といわれていますので、一般的な年収といえるでしょう。
照明デザイナーの初任給はどれくらい?
照明デザイナーとして建築会社やインテリア関連企業に就職した場合、初任給は、就職先や地域にもよりますが、大卒の場合で月給20万円~25万円、専門学校卒の場合で18万円~23万円くらいが相場です
とくに建築士などの資格をもっていると、スタートから給料水準が高くなる傾向にあります。
照明デザイナーの勤務先の規模別の年収(令和5年度)
照明デザイナーの年収は、勤務先の事業所の規模によって大きく異なります。
10〜99人規模の事業所に勤める照明デザイナーの平均年収は442万円、100〜999人規模は498万円、1,000人以上の規模では681万円、10人以上規模の事業所平均は509万円となっています。
上記グラフの基タイトルは「デザイナー」でファッションデザイナー、テキスタイルデザイナー、ウエディングドレスデザイナー、ジュエリーデザイナー、ゲームデザイナー、グラフィックデザイナー、パッケージデザイナー、キャラクターデザイナー、プロダクトデザイナー、カーデザイナー、雑貨デザイナー、ガーデンデザイナー、空間デザイナー、ディスプレイデザイナー、インテリアコーディネーターなど他職業を含むデータです。
※賃金構造基本統計調査より作成。本統計は調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。
照明デザイナーの勤務先の年齢別の年収(令和5年度)
照明デザイナーの年収を年齢別に見ると、年齢の上昇にしたがって、年収も上がっています。最も年収が高い世代は、55~59歳の684万円です。
全年代の平均年収は509万円となっています。
上記グラフの基タイトルは「デザイナー」でファッションデザイナー、テキスタイルデザイナー、ウエディングドレスデザイナー、ジュエリーデザイナー、ゲームデザイナー、グラフィックデザイナー、パッケージデザイナー、キャラクターデザイナー、プロダクトデザイナー、カーデザイナー、雑貨デザイナー、ガーデンデザイナー、空間デザイナー、ディスプレイデザイナー、インテリアコーディネーターなど他職業を含むデータです。
照明デザイナーの福利厚生の特徴は?
福利厚生は、勤め先の企業による差がかなりあるといえるでしょう。
全国に展開するような大手企業では、住宅手当や休日出勤手当、有給休暇制度などが整っていることが多いです。
その一方、小規模の設計事務所やデザイン会社などでは、十分な福利厚生が得られない場合もあります。
就職の際にはしっかりと確認するようにしましょう。
20代で正社員への就職・転職
照明デザイナーの給料・年収の特徴
アシスタント時代が長い
照明デザイナーの給料は、はじめはアシスタントとして先輩について仕事を覚え、できることが増えるにつれ、少しずつ上がっていきます。
しかし、一人前になると実力によって収入が変わることもあり、インセンティブによって給料が大きくアップすることも珍しくありません。
照明デザイナーとしてキャリアを重ねるほど、収入には個人差も出てくるのがこの仕事の特徴です。
フリーランスも多い
照明デザイナーは、独立して働くことも可能です。
たとえば建築士としての経験やスキルがあれば、建築事務所を立ち上げて、一歩踏み込んだ照明デザインの提案ができることを売りにすることができます。
もちろん、個人の照明デザイナーとしての評価を高め、フリーランスで仕事を請け負っていくこともできます。
照明デザイナーはこれからさらに職業としての立ち位置が確立されていくと思われるため、自分のやり方次第で、さまざまな活躍の仕方ができるでしょう。
それによって、大きく稼げる照明デザイナーになることも十分に可能だといえます。
海外では高収入も
照明デザイナーをはじめとしたインテリアやアートに関わる仕事は、国内よりも海外の方が評価が高い傾向にあります。
もちろん言葉の壁など高いハードルはありますが、キャリアを重ねながら海外に活躍の場を広げれば、より高収入が見込めるでしょう。
照明デザイナーの勤務先別の給料・年収
建設会社で働く照明デザイナー
厚生労働省の令和元年度賃金構造基本統計調査によると、建築士の平均年収は、48.6歳で703万円ほどとなっています。
とくに一級建築士では、年収550万円~600万円前後の人が最も多く、難関の資格を取得しているだけあって高収入が見込めます。
建築だけではなく照明に関する知識や技術があれば、プラスアルファの価値をつけられ、収入アップが見込めるでしょう。
インテリア業界で働く照明デザイナー
インテリアデザイナーの平均年収は350万円~450万円前後とされています。
ただし、インテリア業界は慢性的な長時間労働や残業が問題視されており、仕事量が収入に見合っていないと感じる人も多くなっています。
20代で正社員への就職・転職
照明デザイナーが収入を上げるためには?
照明デザイン業務を照明デザイナーに依頼する件数自体がまだ少ないため、この仕事は専門職ではあるものの高収入を見込みづらいというのが現状です。
ただ、「照明コンサルタント(照明学会認定の民間資格)」として、総合的に照明環境を企画・提案するような立場になれば、収入アップが見込めるでしょう。
また、インテリアデザイナーやインテリアコーディネーター、建築士、建築コンサルタントなどを兼任する場合は、専門性が上がるため、高収入も期待できます。
照明デザイナーといっても、さまざまな領域で活躍できる仕事となっているため、自分の専門分野に関する知識・スキルを高めておくことで、収入アップにつなげることは十分に可能だといえます。