心理カウンセラーの働き方の種類とその特徴
目次
心理カウンセラーの雇用形態
心理カウンセラーは、医療、教育、産業などさまざまな領域で働くことができますが、いずれの場所でも働き方は「常勤」と「非常勤」に分かれます。
常勤の心理カウンセラーは、いわゆるフルタイム勤務となり、週5日、1日の実働は7~8時間程度となるのが一般的です。
非常勤の場合は、常勤のようにフルタイム勤務になることは基本的になく、週に2~3日程度、または1日に数時間程度のパートタイムでの勤務となります。
心理カウンセラーの就職先・活躍の場では、常勤としての採用がそこまで多いわけではなく、とくに経験が浅いうちは非常勤でいくつかの職場を掛け持ちして働いている人も多くいます。
正社員の心理カウンセラー
常勤や正社員として働く心理カウンセラーは、他の雇用形態に比べると給料や待遇面で最も安定しているといえるでしょう。
なお、正社員として働くには、臨床心理士や公認心理師をはじめ、産業カウンセラー、認定カウンセラーなどの資格が求められることが多いようです。
それに加えて、心理カウンセラーとしての実務経験が求められることもあります。
勤務先は、病院や福祉施設、一般企業などが中心となります。
基本的には、どの職場でも心理カウンセリングを中心に行っていくことになりますが、大きな施設や企業は就職先としての人気が高く、かなりの高倍率になることもあります。
学校のスクールカウンセラーは、正社員として雇用されることはまずありません。
派遣の心理カウンセラー
派遣の心理カウンセラーは、そこまで多いわけではありません。
働き方の可能性としては、カウンセリングのサービスを提供する会社にスタッフとして登録しておくと、お客さまのニーズに応じて心理カウンセラーとして派遣されるというスタイルです。
たとえば、一般企業から心理学を熟知している派遣の心理カウンセラーが呼ばれ、企業研修の一環として、リーダーシップ研修やセールス能力アップ研修などの講師を務めることがあります。
ただし、派遣として働ける場はそこまで多いわけではなく、また経験やスキルが求められてくるでしょう。
アルバイト・パートの心理カウンセラー
アルバイト・パートの心理カウンセラーは、いわゆる「非常勤」としての働き方に該当すると考えられます。
実は、心理カウンセラーの働き方のうち、最も多いのがこの形だとされています。
駆け出しの頃は資格を持っていても常勤勤務できる職場が見つからず、非常勤として経験を積み、ようやく常勤へとステップアップする人も多くいます。
非常勤の場合、どうしても不安定な働き方という点に意識が向きがちですが、さまざまな職場を経験し、実績を積んでいくことができるというメリットもあります。
また、多様な仕事に挑戦することで、本当に自分が心理カウンセラーとして働きたい領域や専門分野を見つけていけるチャンスがあるともいえます。
フリーランスの心理カウンセラー
心理カウンセラーは独立し、フリーランスとして働くこともできます。
もともと常勤としてひとつの職場に固定で働き続けられるケースがそこまで多いわけでないこともあり、フリーランスになって仕事をしていく人も目立ちます。
開業によって自分のカウンセリングルームを作るような心理カウンセラーもいますが、専門知識・スキルが求められるため、未経験者や新人の心理カウンセラーがいきなり独立というのは難しいのが実情です。
現場でさまざまな経験を積み、十分な実力がつけてから独立するのが一般的とされています。
副業・在宅の心理カウンセラー
心理カウンセラーとしての知識・スキルを生かし、副業や在宅で働くこともできます。
とくに多いのが、メールや電話、Webで相談を受けてカウンセリングを実施するやり方です。
最近はこのようなカウンセラーのニーズも増えており、ネットを使って少し探してみると、簡単に求人を見つけることができます。
また、ここまで見てきたような仕事を通じてお金をもらい、生計を立てる「職業」としての心理カウンセラーのほか、ボランティアとして心理カウンセリングを行う人も少なくありません。
カウンセラーのボランティアを募集する団体は多くあります。
たとえば各地の社会福祉協議会や、「いのちの電話」などの電話相談機関もボランティアで構成されています。
ボランティアの場合は報酬が与えられませんが、心理学の知識を生かして人の役に立ちたいと考える人は多くいます。