鍼灸師は海外でも働くことができる?
本記事では、鍼灸師が海外でどのような需要があるのか、どういった分野で活躍しているのかを紹介します。
海外での鍼灸の需要
海外で活躍する鍼灸師
鍼灸というと日本や中国などアジアをイメージする人も多いですが、近年は海外でも注目され、特にスポーツの世界などで取り入れる国が増加しています。
鍼灸の国際団体として知られる世界鍼灸学会連合会には、現在53ヵ国178団体が登録されており、世界中に鍼灸の需要があるといえます。
特に日本企業も多いメキシコやカナダでは、鍼灸の治療を受ける人や鍼灸師の数も徐々に増加しているようです。
アメリカでの需要が高い
アメリカは鍼灸での治療がメジャーになりつつあり、日本や中国よりも発展しているといわれることもあります。
アメリカ国内には鍼灸師が2万人以上いるといわれ、日本人だけでなく現地で鍼灸師の資格を取得したアメリカ人も多く働いています。
鍼灸治療が活発な州とそうでない州があるため、競合を避けて開業し成功を目指す人も少なくないようです。
20代で正社員への就職・転職
鍼灸師は海外でも働ける?
日本で取得したはり師・きゅう師の国家資格は、日本国内のみにおいて有効です。
海外でも、国や地域によっては鍼灸の仕事をするために独自の免許制度が設けられています。
たとえばオーストラリアでは国家登録が必要ですし、アメリカは州ごとに別の免許制度があります。
いくら日本の国家資格があるからといって、こういった独自のルールを定める国において現地の免許を取得しないまま治療を行えば、違法行為になってしまうため注意が必要です。
海外で鍼灸師免許をとるのは難しい
海外で鍼灸師の免許を取得するのは、決して簡単なことではありません。
現地の学校で一定期間学ぶ必要がありますし、就労ビザの取得などさまざまな壁を乗り越える必要があります。
こういった苦労をせず、日本で身につけた鍼灸のスキルを生かしてみたい場合は「ボランティア」という道もあります。
たとえば青年海外協力隊などの国際的なボランティア関連の組織では、鍼灸師の国家資格を持つ人を募集することがあります。
また、鍼灸師の免許制度が設けられていない国では、そのまま現地で鍼灸治療を行うことも可能です。
ただし、そういった国は鍼灸自体があまり普及していない場合が多く、仕事としてやっていくには苦労するかもしれません。
20代で正社員への就職・転職
船上で活躍する鍼灸師
近年、世間から大きな注目を集めているのが、世界の海上をクルーズする豪華客船に乗り、乗客に鍼灸治療を行う鍼灸師です。
たとえば、世界中の高級ホテルや船上でスパを経営する「スタイナー」というイギリスの会社では、実力のある日本人鍼灸師を積極的に採用し、これまでに数多くの日本人鍼灸師が活躍しています。
この会社に採用された鍼灸師は研修を受け、1回の契約で約4ヵ月間乗船し、航路に沿ってさまざまな土地をめぐりながら働きます。
はり師・きゅう師の国家資格に加えて英語力、そして人間性が認められれば、このような場で多様な人種や国籍を持つ人々に対し、東洋医学を広めるチャンスも掴むことができます。
鍼灸師は海外でも働くことができる? のまとめ
近年は海外でも注目され、特にスポーツの世界などで鍼灸を取り入れる国が増加しています。
アメリカ国内には鍼灸師が2万人以上いるといわれ、日本人だけでなく現地で鍼灸師の資格を取得したアメリカ人も多く働いています。
いくら日本の国家資格があるからといって、独自の免許制度を定める国において現地の免許を取得しないまま治療を行えば、違法行為になってしまいますが、鍼灸師の免許制度が設けられていない国では、そのまま現地で鍼灸治療を行うことも可能です。