プログラマーのつらいこと・大変なこと・苦労

プログラマーのつらいこと・大変なこと

バグが出たら必ず対処しなければならない

プログラマーにとって、一発で意図通りのプログラムを書くことは簡単ではありません。

したがって、プログラムにバグ(プログラムのエラーや、意図した動きと違う動作をする原因のこと)はつきものといえます。

一方で、バグの原因追究や修正は、ときに難しい場合もあります。

まったく思惑通りに動作せず、原因がなかなかつかめない場合は、どうしても焦りがちです。

そのような場合でも納期に間に合わせることは最重要課題ですから、全力を尽くして、正しく動くために対処しなければならない苦労があります。

また、運用中のシステムで致命的なバグが発生した場合は速やかな復旧が求められるため、徹夜してでも原因を究明しなければなりません。

読みにくいプログラムの解読や修正

プログラマーの業務には、他のプログラマーが書いたプログラムの修正も含まれます。

プログラムの書き方は一通りではないため、なかには読みにくく、ひと目で何をしたいプログラムなのか理解しづらい形で書かれている場合があります。

また、読みにくいことでバグを生み、ムダな修正を重ね、さらにプログラムが複雑化し…といったように、悪循環に陥ることも現場ではよくあります。

本来、すべてのプログラマーが質の高いプログラムを書いてくれていれば、このような問題は起きないはずです。

しかし、個々のプログラマーの力量や知識不足によっては、後から頭を抱えたくなるようなプログラムに仕上がっていることも、しばしばあるのです。

このようなプログラムもなんとかして解読し、必要な修正を施さなければならないことも、苦労のひとつに挙げられます。

また、自分がプログラマーとして成長するうえでは、こうした苦労を反面教師として、できるだけ読みやすいプログラミングをする努力が求められます。

開発スケジュールはタイト、かつ体力勝負となりがち

システム開発を行う際にはスケジュールが組まれますが、その時間は、余裕のないものであることも少なくありません。

ときには「1日10時間労働」といった、長時間労働を前提としたスケジュールが組まれる場合もあります。

もっとも1日実働8時間の職場であった場合、1日2時間の残業であれば一見たいしたことがなさそうに見えるかもしれません。

しかし、システム開発は順調に進むことは少なく、トラブルなどにより予定通り進まないことが普通です。

この場合は納期に向けて深夜までの残業や徹夜、休日出勤で対応することになり、まさに体力勝負となってしまいます。

比較的余裕のあるスケジュールを立てていても、納期直前は残業や休日出勤、ときに徹夜といった事態になりがちです。

そのため、本人は心身ともに疲れが溜まってしまい、家族からは苦情が出るといった事態に陥ることもよくあります。

できるだけ余裕をもった働き方をしたいと思っていても、現場に出るとタイトなスケジュールで働かざるを得ない状況に置かれる確率は決して低くありません。

仕事のモチベーションを保つこと

新しいものを作っているときや、自分自身のキャリアアップにつながるプログラミングをしている場合、モチベーションを高く保つことは容易です。

これにより、ハイスピードでの開発が行える場合もあるでしょう。

それでも、やはり人間というものは次第に「慣れ」が出てきてしまい、モチベーションや仕事の勢いは徐々に下がっていくことが普通です。

短いスパンの開発であればそれほど問題はありませんが、長いスパンで行われる開発の場合、似たような作業が続くとどうしてもモチベーションが低下しがちです。

モチベーションが低いときはバグを埋め込むなど、ミスも多くなりがちです。

そのため、開発を円滑に進めるためには自ら工夫し、自分自身を奮い立たせる必要があります。

挑戦心と向上心を持続させること

システム開発においては、言語だけでなくさまざまなスキルが求められます。

IT技術は速いスピードで進化しているため、プログラマーが仕事を続けるためには常日頃から技術の変化を感じ取り、技術を磨き続けなければなりません。

日々の業務で忙しいなか、並行して学習も進めなければならないことは苦労のひとつに挙げられます。

しかし、自分が習得している言語や技術がマイナーなものになってしまったら、仕事の量や選択肢が減ってしまうかもしれません。

そのため、プログラマーは、年齢に関わらず新しい言語を習得していく努力が欠かせません。

プログラマーの悩み

常駐先によって、職場環境が大きく異なる

プログラマーは、他社に常駐して仕事をする方も多いです。

このような企業に就職した場合、仕事のしやすさは常駐先によって大きく変わってしまいます。

どの常駐先で仕事をするかは業務命令によって指示されるため、たとえ働きにくい職場でも我慢して仕事を続けなければなりません。

常駐先を選べず、職場環境がある程度「運」に左右されることは、プログラマーの苦労のひとつです。

職場の人間関係にも気を配る必要がある

現在の開発は、チームで進めることが多くなっています。

したがって、いくら技術職のプログラマーといえども、仕事を円滑に進める上でコミュニケーションは欠かせません。

あまり話すのが得意でない場合、自分の意思をきちんと伝えなければならないことを苦手とするプログラマーもいます。

また、相性の合わない人に対して話をしなければならないこともあり、これもストレスのひとつとなります。

プログラマーを辞める理由で多いものは?

技術のスピードや仕事についていけなくなった

ここまで解説した通り、プログラマーは常に自分自身の能力向上が欠かせません。

その一方、学習スピードや能力は年齢を重ねるごとに落ちていきます。

このため、頑張っても仕事についていけなくなったとき、プログラマーを辞めることを考える方も多いでしょう。

なかには激務の結果、体調を崩して辞める人もいます。

プログラマーを辞める場合は会社も辞めてしまう人は多いですが、一方で「システムエンジニア(SE)」や「営業職」など、IT系の他の職種に移る方も少なくありません。

なかなかスキルアップができず、給料も上がらない

プログラマーのなかには、何年たってもプログラミングばかりを担当している人もいます。

スペシャリスト志向の方ならまだしも、将来、上流工程に携わりたいという人は、スキルアップができないことに焦りを感じても不思議ではありません。

とくに下請け企業から常駐していてこのような状態に置かれている人は、なかなか給料も上がらないものです。

そのため、ステップアップや給料アップを目的とした転職を決意し、プログラマーを辞める人もいます。