女性のプログラマーのキャリアパス・結婚後の生活

女性のプログラマーの現状

一般社団法人情報サービス産業協会が、約300社を対象に2019年に行った調査では、ITエンジニアのうち女性の割合は約20%という結果が出ています。

→参考:2019 年版 情報サービス産業 基本統計調査

※ここでいう「ITエンジニア」は、プログラマー以外の職種(システムエンジニアなど)も含まれているため、あくまで参考程度に見てください。

ただ、IT業界のなかでも、とくにプログラマーのような技術職は、まだまだ男性のほうが多いことは間違いなさそうです。

一部の職場を除き、どこを見渡しても男性エンジニアばかりということはよくあるため、女性プログラマーは肩身が狭い思いをしたり、女性ならではの悩みを相談できる相手がいないといった悩みを抱えてしまいがちです。

また、周囲から気を遣われすぎるあまり、働きにくさを感じるかもしれません。

女性のプログラマーは結婚・出産などによって離職する人もいるため、年齢が上になるほど減っていく傾向です。

しかし、プログラマーは実力さえあげれば男女関係なく評価され、しっかりとキャリアアップして稼ぐことも可能です。

女性のプログラマーの強み・弱み

女性のプログラマーの強み

女性のプログラマーの強みとしては、細かな点に気を配ることができる点や、人当りのやわらかさなどが挙げられます。

プログラムを組む工程では、地道さが必要で、細かいところにまで配慮していかなくてはなりません。

女性は、この点に長けている人が多く、丁寧な仕事ぶりが評価されることがあるようです。

また、開発作業は一人でコツコツとパソコンに向き合う時間も長いですが、一方で、ほかのエンジニアと協力したり、コミュニケーションをとったりしなくてはならない場面も意外と多いです。

男性中心の職場に女性がいることで職場の雰囲気が明るくなり、円滑に話が進むこともあります。

女性のプログラマーの弱み

冒頭でも示した通り、IT業界のエンジニアは女性自体が少ないため、どうしても職場で寂しい思いをしてしまいがちです。

身近に仕事の悩みを相談できる女性がおらず、ストレスを溜め込んでしまう人もなかにはいます。

男性が苦手な人だと、働きづらさを感じてしまうかもしれません。

プログラマーの結婚後の働き方・雇用形態

プログラマーが結婚しても働けるかどうかは、職場の体制と、本人の意思が大きく影響します。

すでに活躍している既婚の女性が職場にいる場合や、女性への配慮・サポート体制がある職場ならば、結婚しても働きやすいでしょう。

しかし、常に残業が多いなど激務の職場や男性ばかりの職場だと、なかなか理解を得られず仕事を続けにくい可能性があるため、職場選びは大切です。

なお、プログラマーは実力主義の職種のため、結婚後も雇用形態は変えずに正社員として働く人は多くいます。

最近は、正社員でも在宅などリモート中心に働ける職場も増えていますし、ある程度の経験を積んだプログラマーの場合、フリーランスになって、より自由度の高い働き方を実現させることも可能です。

プログラマーは子育てしながら働ける?

プログラマーが子育てしながら働けるかどうかは、職場により大きく異なります。

男性ばかりの職場では、産休や育休の制度があっても形式的で、利用実績がない場合も少なくありません。

したがって将来を踏まえて、産休や育休の取得実績がある会社や、子育てしながら働く女性が活躍する会社を選ぶとよいでしょう。

出産・育児関連の制度が有効に活用されている職場なら、出産しても職場に復帰しやすく、子育てと仕事を充実させることができます。

また、そういった職場には女性が自然と集まりやすいため、コミュニケーションの面でも働きやすいと感じられる可能性が高いでしょう。

プログラマーは女性が一生働ける仕事?

プログラムを書くことが好きで、日々の勉強を怠らない人であれば、女性が一生働ける仕事としてプログラマーは適しています。

プログラマーは男女関係なく、能力に応じて正当な評価がされる職種といえます。

実力があれば性別は関係なく責任ある仕事を任され、キャリアアップできます。

一方で「女性だから」と差別を受けない代わりに、男性と同じ働きぶりを求められる点も忘れてはいけません。

職場やプロジェクトの進捗状況によっては、深夜までの仕事や休日出勤などを余儀なくされる場合もあります。

そういった点も念頭に置いたうえで、真剣に働き、やりがいのある仕事をしたい人にとってプログラマーは適しています。