パティシエの1日・生活

パティシエの業務スケジュール

パティシエは洋菓子専門店やレストラン、ホテル、または結婚式場など、さまざまな場所で活躍しています。

どの職場も「洋菓子を作る」という仕事内容は共通していますが、業務スケジュールや勤務時間は勤務先によって異なります。

生菓子を扱うパティシエは開店時間前に仕込みや仕上げ作業をおこなう必要があるため、一般的に朝は早いです。

個人経営のパティスリーの場合、早朝の仕込みから閉店後の片付けまでを数人で担当するところもあり、労働時間が12時間を超える日も珍しくありません。

個人店に比べると、ウエディング施設や工場などで勤務するパティシエはプライベートの時間を多く取れるでしょう。

ここでは、洋菓子専門店、ホテル、結婚式場、工場で働くパティシエの1日をご紹介します。

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パティシエの1日の流れ

洋菓子専門店で働くパティシエの1日

パティシエの多くが働く洋菓子専門店での勤務は、基本的に長時間となります。

小規模の個人店の場合、限られた人数でお店を回さなければいけないことも多く、早朝に出勤して夜遅くまで勤務しているパティシエもたくさんいます。

6:00 起床、出勤
開店時刻までに商品を作り上げなければならないため、パティシエの朝は早いです。
7:00 お店に到着
ケーキなどの生地作りからスタートします。誕生日用のケーキなど特別な注文がある場合は、時間に間に合うように作っていきます。
8:00 焼き作業
オーブンで菓子を焼く作業です。
9:50 開店10分前
お店のショーウィンドウに作ったものを丁寧に並べていきます。
10:00 開店
ここからは売れ行きを確認し、減りが早いものは途中で再び作ります。
13:00 休憩
ランチを食べたり、散歩をしたりしてリフレッシュします。
17:00 翌日の仕込み開始
お店が落ち着いてくる時間なので、明日の予約状況をチェックし、翌日に向けた仕込み作業を進めます。
20:00 片付け開始
ようやく作業終了。終わる時間はその日によって異なります。1日の汚れはその日のうちにきれいにします。
21:00 閉店
掃除が終わり、他のスタッフと簡単なミーティングをして帰宅します。

ホテルで働くパティシエの1日

ホテルで働くパティシエの仕事は、館内のレストランで提供するデザート作りや、併設のパティスリーで販売する洋菓子作り、ウェディングケーキの製造などです。

イベント用ケーキの仕上げや飴細工、マジパン細工などを使った華やかなケーキを作る機会が多いのもホテルパティシエの特徴です。

8:00 出勤、仕込み作業
出勤してコックコートに着替え、レストランで提供するデザートの仕込みをします。
9:30 焼き作業
ランチタイムに提供する数種類のケーキをオーブンで焼いていきます。
11:00 休憩
ランチの営業時間が始まる前にまかないを食べて休憩をとります。
11:30 ランチタイム
焼きあがった生地をクリームなどで仕上げ、コース料理の最後に提供するアシェットデセール(皿盛りデザート)の盛り付けをおこないます。
14:00 片付け、休憩
ランチタイム後の片付けをし、少し休憩をとります。
15:00 生地作り
併設のパティスリーで販売するケーキの生地作りをします。
16:30仕込み作業
ディナータイムに提供するデザートの仕込み作業をおこないます。
18:00 業務終了
夜のシフト勤務のパティシエに業務を引き継ぎ、業務終了となります。

結婚式場のレストランで働くパティシエの1日

結婚式場のレストランで働くパティシエは、披露宴で提供するデザートやウェディングケーキを作るのが主な仕事です。

ウェディグケーキはオーダーメイドで作ることも多く、新郎新婦との打ち合わせやデザインの考案、材料の仕入れなどを担当する場合もあります。

9:00 出勤
昼のランチバイキングに備え、仕込みを開始します。
10:00 作業開始
テーマに沿ったスイーツや、デコレーションをあしらったスイーツを作っていきます。季節によって作るものは変わることがあります。
11:30 ランチ営業オープン
商品の減り具合を確認しながら、補充作業を行います。
14:00 ランチ終了
ようやく休憩に入ります。
15:00 厨房片付け
厨房をきれいに掃除し、次の作業に備えます。
16:00 作業開始
挙式用のケーキ作りを開始します。お客さまの要望を取り入れながら、一つひとつ思いを込めて大切に仕上げていきます。
18:00 業務終了
キリの良いところで終了です。仕事が立て込んでいる時期はもっと遅くなることもあります。翌日に備えて丁寧に厨房掃除をして帰宅。

工場で働くパティシエの1日

工場などの大規模な製造施設で働くパティシエは、勤務時間が一定となることが多いです。

大人数で大量の洋菓子を製造するため工程ごとに担当が分かれており、1日を通して同じセクションの業務をおこなうのが一般的です。

9:00 出勤、消毒・殺菌
出勤したら作業着に着替え、アルコール消毒とエアーシャワーで衛生面を整えます。
9:15 朝礼
朝礼ではその日の業務の確認やアルバイトスタッフの点呼などをおこないます。
9:30 作業開始
タルトの生地を作るセクションにつき作業を開始します。
12:30 休憩
工場のなかにある食堂で1時間の休憩をとります。
13:30 作業再開
再び作業を開始します。材料を計量して生地を混ぜたらタルト型に流していきます。
17:30 材料の発注作業
在庫を確認し、必要な材料をメーカーへ発注します。
18:00 業務終了
夜勤スタッフへの引き継ぎを終えたら業務終了です。

繁忙期は残業や徹夜作業になることも

パティシエの1日の過ごし方や仕事内容は、働く場所や業務形態、時期などによっても少しずつ異なります。

パティエにとって、1年で一番忙しい時期となるのがクリスマス。

専門店では泊まり込み作業をする場所も多くあります。

また、レストランでも有名人などのパーティーで多くの人が来客する場合のときなどは、朝3時くらいから仕込みに入ることもあります。

日によっては早く帰ることのできる日もありますが、定時は決まっているようで決まっていないといったところもあります。

予約注文が多く入れば入るほど忙しくなりますし、繁盛店になればたくさんの商品を作り続けるために残業をせざるを得ないこともある、ということは頭に入れておくべきでしょう。

パティシエの勤務時間・休日