兼業農家の生活・サラリーマンが副業でできる?

仕事と農業の二束のわらじ

農家には、農業を中心に生計を立てている専業農家と、農業と他の仕事を両立しながら生計を立てている兼業農家がいます。

農林水産省の統計によると、専業農家の割合は年々減少傾向にあり、兼業農家は現在の日本の農家のなかで多くの割合を占めています。

日本ではもともと専業農家が主流でしたが、農業は自然相手の仕事のためどうしても収入が安定しません。

そのため別な仕事を持って安定した収入を得ながら、農業も行うという人が増えているのです。

近年は若い世代で農業がブームとなり、都会から地方に移り住む人が兼業農家になったり、農業をしながら自営の仕事をしたりする「半農半X」と呼ばれる新しい働き方も生まれています。

第1種兼業農家と第2種兼業農家

兼業農家は大きく「第1種兼業農家」と「第2種兼業農家」に分けられます。

農業とそれ以外の仕事を比較し、農業の収入が多いのが第1種兼業農家、仕事の収入が多いのが第2種兼業農家です。

平成30年の専業農家は37万5000戸、兼業農家は78万戸と兼業農家が倍近くを占めます。兼業農家のうち60パーセント以上は、別の仕事による収入が多い第2種兼業農家です

農林水産省「農家に関する統計」

兼業農家の働き方

兼業農家としてよくあるケースが、平日は会社員として働き、早朝や週末を利用して農業をするという生活スタイルです。

これは、もともと代々農業をやっている家に生まれ、田んぼや畑や農耕機具は最初から揃っているという人がとることが多い働き方です。

こうした働き方をする場合、会社員としての安定した収入がベースにあるので、農作物の出来によって一年ごとに年収が激しく変化するようなリスクがありません。

また農地や農耕機具を揃える初期投資費もかからないので、少ないコストで副収入を得ることができます。

休日のない大変さ

一方で仕事の負担はとても大きくなります。

平日は会社で仕事をし、土日は農作業をするということは、休日がほとんどない状態で働き続けなくてはなりません。

農業は生き物や自然を相手にした仕事なので、どれだけ疲れていても作業を止めることもできません。

それでも「兼業農家」を続ける人が多いのは、やはり代々受け継いできた農地や種を耕作放棄地にはしたくないというのがひとつの理由でしょう。

日本の食の自給率の低さが問題視されている今、兼業農家の人たちが農業を続けやすい環境や制度を整えることが、大切な課題のひとつとも考えられています。

サラリーマンの副業として

近年、サラリーマンの副業として農業を始める人も増えてきています。

空き時間を副業に充てることができ、さらに自分自身で食料を確保できるというのは、農業に関心がある人からすると魅力的な選択肢といえるでしょう。

近年はインターネット環境さえあれば地方でも都会と同様に仕事をすることができることが多いため、ワークライフバランスを考える上でも非常に有効だといえます。

農業をして本格的に収入を得ようと考える場合は、農業をビジネスとしてとらえさまざまな準備をしなくてはなりませんが、趣味の延長線上から米や野菜作りをしてみたい、田舎暮らしを楽しみたいという人にはよい働き方といえるでしょう。