日本語教師の通信講座について

日本語教師の通信講座とは

日本語教師を養成するための講座には、さまざまな企業や団体が認定するものがあります。

大半は、日本語教師の民間資格の取得を目指すものとなっていますが、そのなかには「通信制」で学べる講座も存在します。

ただし、通信の日本語教師養成講座は文化庁指針の内容を満たしていない場合が多く、修了しても「日本語教師養成講座420時間」を修了したことにはならない場合があるため注意が必要です。

通信講座の多くは「公益財団法人日本国際教育支援協会」が実施する「日本語教師検定試験」の合格を目指すものとなっているようです。

日本語教師検定試験の難易度・合格率

通信講座の勉強スタイル

通信講座の学習方法は、送られてくるテキストを使って学び、レポートを送るというスタイルが一般的です。

また、副教材にDVDがあることが多く、講義映像を見ながら勉強することができます。

通信講座はスクールに通うのと違い自己管理での学習が中心となり、普通は教育実習がありません。

場所を選ばず自分のペースで学習がしやすいため、何らかの事情で通学が難しい人、たとえば仕事をしながら日本語教師の勉強をしたい人などが、通信講座を利用することが多いようです。

海外の通信講座の注意点

通信の日本語教師養成講座のなかには、世界中のどこからでも受講できるとうたい、海外から講座を提供する事業者もあるようです。

ただし海外の事業者の場合は、その国で学校と認可されてない会社等が事業主となっている場合もあります。

講座を修了しても留学用の学生ビザの取得はできない場合があるため、注意が必要です。

海外の講座を受講する人は、受講修了後に、その内容を日本のスクールで学んだ場合と同じように生かせるのかどうなのか確認しておいたほうがよいでしょう。

通信講座のメリットとデメリット

通学と通信講座の双方に、メリットとデメリットがあります。

学習ペースについて

まず、通学では学校から決められた期間の間に受講しなくてはなりません。

3ヵ月コースであれば、このコースが開催されている間に学習し、その期間が終わると修了します。

一方、通信講座の場合は学習のペースは自分自身で決めるため、自分が始めたい時に学習を開始し、標準学習期間はあるものの自分のペースで勉強を進めながら修了を目指します。

実習経験について

また、実習経験が積めるのは通学ならではのメリットです。

通信教育は実習がない代わりに、DVDで模擬授業について学習することもあります。

もしも、通信講座で学びながら実習をしたいのであれば、インターンシップやボランティア等で日本語を教えられる場を探すとよいでしょう。

学習環境について

通学講座には、同じ学習をする仲間がいて、その人たちと切磋琢磨することができます。

教室で仲間を作ることで刺激を与え合ったり、相談し合ったりすることもできます。

反対に、通信講座では一人で学習することになるため、共同作業を通して学ぶことができません。

自分の都合のいい時間にマイペースで勉強できるという大きなメリットはありますが、強い意志を持って学習する必要があります