高卒から日本語教師になるには

高卒の学歴でも日本語教師になれる?

日本語教師の一般的な採用条件

日本語教師は、小学校や中学校の教員のように、特別な免許が必要とされる仕事ではありません。

したがって、どのような人でも日本語教師になれるチャンスはあります。

しかし、日本語を母国語としない外国人に日本語を教えるのは簡単なことではなく、日本語教育に関する専門的な知識と指導技術を身につける必要があります。

日本語教師の代表的な就職先となる国内の日本語学校・スクールでは、たいてい教師の採用条件として、以下のうちいずれかの条件を満たすことが求められてきました。

  1. 大学教育において日本語教育を主選考あるいは副専攻し、卒業する
  2. 420時間以上の日本語教員養成講座を修了する
  3. 日本語教育能力検定試験に合格する

上記のうち「2」と「3」の条件については、大学に進まなくても実現させることができます。

ただし、2024年から始まる新たな制度で、日本語教師には「登録日本語教員」という国家資格ができました。

これにより、国家資格を取るためには、誰もが教育実習の修了と筆記試験合格との両方が必須となっています。

大卒であることが必須の学校も

注意しておきたいのは、たとえ420時間の日本語教員養成講座の修了や国家資格を取ったとしても、自動的に日本語教師としての働き口が見つかるわけではないという点です。

日本語教師として働くには、日本語教師の求人を出している日本語学校やスクールなどに応募し、採用試験に合格しなくてはなりません。

学校・スクールによっては、学歴が「大卒以上」であることが応募資格となっていることもあるため、高卒であると就職先の選択肢はやや狭まるでしょう。

大卒が有利になる理由は?

日本語教師は、特殊な免許は必要なくても、人にものを教える「教師」という立場で働きます。

とくに、異なる文化や習慣で生まれ育った外国人に対して日本語を教えるには、それなりの教養や広い知識、そして人間性が求められるといえます。

もちろん学歴でその人のすべてが決まるわけではありませんが、上記のような理由から、大学まで進み、さまざまな経験を積んだ人が好まれる傾向にあるようです。

日本語教師の就職先を探す際には、たとえ大学等で日本語教育を専攻していなくても、大学卒業の学歴を持ったうえで、日本語教師としての知識・技術も身につけている人が歓迎されるのは確かだと考えておいたほうがよいでしょう。

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高卒から日本語教師になる最善の道は?

もし高卒から日本語教師になりたいのであれば、民間のスクールで420時間の日本語教員養成講座を受け、国家資格取得を目指すのが望ましいと考えられています。

これらは大学を出ていない人でも受講や受験が可能であり、高卒の人が日本語教師になるための最善の道だといえます。

その先には就職を考えることになりますが、多くの日本語学校・スクールなどが大卒以上の人を求めるなか、高卒で応募できるところもあります。

たとえば、JICAなどの公的機関では、一般的には大卒者が優遇されるものの、高卒でも日本語教育の相応の実績があれば採用されることがあるようです。

また、ボランティア団体に所属して海外で日本語を教える場合には、学歴はさほど重視されないことも多いようです。

ただし、国家資格ができた以上、今後はさまざまな場所で国家資格を保有していることが、日本語教師としての実力を示すための必須条件になることも考えられます。