教師に向いている人とは？ 適性や必要な能力を紹介

教師に向いている性格・適性

子どもが好きで、愛情を注ぐことができる

教師は、昔も今もとても人気のある職業ですが、本当に素晴らしい教育者になるのは簡単ではありません。

それぞれ異なる個性や考え方を持つ子どもたちと、さまざまな家庭環境や状況を踏まえながら向き合うのは、かなり大変なことです。

特に、今では核家族が増え、以前よりも家庭や地域の教育の支えが不足しているといわれています。

そのため、親たちは教師に対する期待をますます高めています。

教師は多くの仕事を抱え、心身共に疲れることもありますが、子どもたちに対する優しい思いや、全ての子どもたちに平等に愛情を注げる心が大切です。

そのような気持ちを持っている人が、本当に素晴らしい教師になることができるのです。

しっかりとした軸と、柔軟さを持つことができる

教師は、子どもたちと多くの時間を共にする仕事です。

そのため、彼らや彼女らに大きな影響を与える存在として世間からは見られます。

子どもたちの模範となるために、まずは自分自身がしっかりとした基盤を持つことが大切です。

ただし、この基盤は単に頑固なことではなく、教育者として「子どもたちに何を教えるべきか」を常に考える柔軟性も含まれます。

同時に、子どもたちから学ぶことも多いので、柔軟であることを忘れず、子どもたちにとって素晴らしい教師であるために成長し続けることが大切です。

教師になるには？ 教員免許の取り方

教師に必要なスキル・能力

ここからは、教師に必要なスキル・能力を説明します。

教師を目指していこうと考えている人は、少しずつこれらのものを身につけられるように意識しておくとよいでしょう。

わかりやすく伝える力

教師は、子どもたちにさまざまなことを教える立場です。

教科の知識はもちろんですが、それ以外に、生活や道徳、部活動や委員会などを通じて社会的なスキルも教えます。

とくに小さな子どもたちほど未熟で失敗も多いため、時には親のようにサポートし、正しい方向を示すことが求められます。

そうした役割を持つ教師は、常に子どもたちの視点に立ち、わかりやすく伝えることが大切です。

また、教師は保護者に対しても、子どもの学校での様子などをわかりやすく説明しなくてはなりません。

「相手にあわせてわかりやすく伝える力」は、教師にとって非常に重要な能力です。

観察力・洞察力

教師は、普段から多くの児童や生徒と接します。

クラスの担任として30人から40人もの生徒を担当することもありますが、一人ひとりの様子を注意深く見守る必要があります。

いじめや他の問題が起こっていないか、悩んでいる子がいないか、学習につまずいている子がいないかなど、同時にさまざまなことを考え続けなければなりません。

子どもたちが何かを言わなくても、ささいな変化を感じ取り、適切なサポートをしたり、コミュニケーションを取ったりすることも求められます。

教師の仕事には、強い観察力と洞察力が必要であるといえます。

マルチタスク能力

教師は学習指導以外にも、部活動の指導や行事の企画・準備、保護者との対応など、多くの業務があります。

さまざまな仕事を同時にこなす必要があるため、マルチタスクの能力が不可欠です。

とくにクラスの担任となる場合は、何か問題が起きた際に、解決に向けて迅速に対応する必要があります。

多くの仕事を抱えている際でも、それぞれに優先順位をつけ、即座に切り替えて対応する能力が求められます。

マルチタスク能力を身につけることで、教師は効率的に業務を進めることができるでしょう。

人に教える力

教師であっても教えることが苦手な人がいて、ただ情報を伝えるだけの教育スタイルを取る教師もなかにはいます。

しかし、教師にとっては「教え方」こそが極めて重要です。

教える方法やスタイルが、生徒のやる気を引き出し、理解を促す鍵となるからです。

教師としての「人に教えること」は、教育の基本であり、生徒の成長に大きな影響を与えます。

教師の原点を理解し、どうやったらきちんと教えることができるか、自己成長に取り組む姿勢が大切です。

教師に向いていないのはどんな人？

教師は多くの子どもたちや保護者と接する大変な仕事であり、向き不向きも出やすいです。

ここからは、教師に向いていない人の特徴を説明します。

気持ちの切り替えができない人

教師としての仕事を成功させるには、<気持ちの切り替えが上手であることが重要です。

学校での日常では、さまざまな出来事が起こります。

たとえば、子どもたちがケンカをしたり、急なケガや体調不良があったりすることはよくあります。

また、学業に真剣に取り組まない子どもや、校則を破る子どもなどが出てくるようなことも日常茶飯事です。

こうした状況に適切に対処するために、教師は感情に振り回されず冷静に判断できる能力が求められます。

教師の仕事では自分の思うようにいかないことも多々あり、非常にストレスがかかりやすいです。

しかし、何か出来事が起こった際にいちいち感情的になってしまう人では、子どもたちにも混乱を与えてしまいますし、仕事もうまく進めることができません。

何かトラブルが起きた際に冷静に対処できるよう、今から落ち着いて判断する練習をすることは、教師を目指すうえでも役立つでしょう。

落ち込みやすい人

落ち込みやすくネガティブに考えやすい人は、教師の仕事をするうえで難しさに直面することがあります。

児童・生徒は未成年で、時には過激な言葉を投げかけたり、落ち着かない行動を取ったりすることもあります。

そういった子どもに接した際に、教師自身の自己評価が低く、すぐに気持ちをくじかれる傾向がある人だと、なかなか気持ちを切り替えるのが難しいかもしれません。

こうした状況に対処する際には、「自分が嫌われても大切な指導を行う」とか「生徒が成長することが一番」といったポジティブな心構えが不可欠です。

どんなことが起きてもあきらめないポジティブな考え方と精神的な強さが、教育の現場では求められています。

「教師に向いている人・適性」まとめ

子どもたちとの学校生活の中で深いつながりを築くためには、しっかりとした軸がありながら、柔軟であることが求められます。

また教育に対する情熱や子どもたちを注意深く観察する能力、マルチタスク能力なども重要です。

そして何が起きても感情的にならないよう、落ち着いて行動できることも大きなポイントとなります。