機械設計の1日のスケジュール・勤務時間や休日についても解説

機械設計の業務スケジュール

業務はデスクワークが中心

機械設計の仕事は、一日の大半が、パソコンとCADソフトを使ってのデスクワークが中心となります。

CADとは、機械の設計・製図機能を組み込んだソフトウエアで、機械設計に必要なツールです。

機械設計は、オフィスや工場内の設計開発ルームなどで過ごし、長い時間、机に向かって設計作業を続けなければなりません。

ただし、意思疎通や情報共有も重要になるので、ひんぱんにチーム内で打ち合せや会議をおこないます。

また取引先の担当者、素材業者や部品業者と打ち合せする日もあります。

ひとりで黙々と作業するだけでなく、周囲との連携が大切でしょう。

工程によって行う業務は変わる

機械設計の仕事は、チーム内で長期のスケジュールを組み、計画的に進めていきます。

納期やマイルストーン(中間目標地点)を定め、各目標に間に合うように日々の業務を組み立てなければなりません。

「概念設計」→「基本設計」→「詳細設計」→「試作・評価」→「生産設計」と進むなかで、どの工程を担当しているかでも、日々の業務内容は変わってきます。

たとえば「概念設計」の工程であれば、設計作業よりもお客様との打ち合わせが多くなるでしょう。

「試作・評価」の工程であれば、テストや問題対応などが中心となります。

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一般的な機械設計エンジニアの1日

8:30 出社
少し早めに出社し、メールチェックなどをして始業の準備を行います。
9:00 朝礼、ラジオ体操
職場内の社員たちで集まり、朝礼とラジオ体操を行います。

また、実機(試作品ではない、実際の製品)の確認のため、工場に出向いて機械をさわることもあります。

ケガをしないように、体を良くほぐしておかなければなりません。

9:30 チームミーティング
自分が所属する設計チーム内で、朝一のミーティングを行います。

本日の作業の予定、かかえている問題や課題の共有、予定変更などがあればミーティング内ですり合わせしておきます。

10:00 設計作業
担当か所の設計を進めていきます。

考案した設計内容は、CADソフトを使って設計図に書き起こしていきます。

12:00 お昼休憩
弁当を持参することもありますが、日によってはチームメンバーと一緒に、社食やカフェでランチをとります。
13:00 業者との打ち合わせ
設計作業と並行して、技術面、製造方法や素材、コストダウンなどについて、部品製造業者と打合せます。
14:30 社内検討会議
完成している設計図のレビュー(審査、再検討、ふりかえり)を行います。

営業部門・電気部門・製造部門(加工・組立)などの社内各部門の担当者を集め、設計図の内容に問題や意見・アドバイスがないかを確認します。

他部署の視点からチェックしてもらうと、自分では気づかない改善すべき点が見つかることもあります。

15:30 午後の休憩
午後に約1時間の小休憩をはさみます。

お菓子を食べながら頭をリフレッシュすることもあれば、休憩室で上司や他部署の社員と談笑することもあります。

16:00 設計図の修正
社内検討会議で指摘を受けた内容をふまえ、設計図の修正を行います。

大がかりな修正が必要な場合は、翌日以降も修正作業が続くこともあります。

17:00 修正確認
修正した設計図を上司に提出し、再確認してもらいます。

承認されれば後日お客さまにも提出します。

18:30 退社
今日中に終わらせなければならない仕事が済んだら、区切りのよいところで本日の業務は終了です。

日報を書き、軽く身の回りを片付けて帰宅します。

機械設計はデスクワークばかりではない

機械設計の仕事はデスクワークが多いものの、毎日社内にこもりきりというわけではありません。

たとえば、クライアント企業の担当者と打ち合せ、部品業者との打ち合わせなどで、先方のオフィスなどに出向くこともあります。

その場合は一日の大半を移動時間が占めてしまいます。

また、自社の製造担当から問い合わせがあった場合には、製造工場に出向いて対応することもあります。

そのほか、視察や研修に日本各地や海外に行くこともあります。

大手メーカーであれば、長期海外研修に行かせてもらえる人もいるようです。

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機械設計の勤務時間・休日

機械設計の勤務時間

機械設計の一般的な勤務時間

機械設計の職場の多くは、午前9時から午後5時が定時で、実働時間は8時間程度です。

勤務形態は「日勤」が主体となり、「夜勤」や「シフト勤務」が発生することはほとんどありません。

業務内容はその日によって変わりますが、打合せなどで外出しないかぎり、1日社内で業務にあたります。

昼休みは12時ぴったり、15時頃には午後の休憩というように、社内の規則に従って一日を過ごします。

規則が固めの職場も多い

機械設計の業界では、職場の規則が少々「固め」であることが多いです。

朝は社員皆で朝礼やラジオ体操をしたり、帰宅前には掃除をするなど、職場の規則が細かく定められていることもあります。

中小メーカーや小さな設計事務所では、大手メーカーのように「フレックスタイム制度」が用意されておらず、毎朝同じ時間に出社しなければなりません。

一方、大手メーカーや外資系メーカーは、「フレックスタイム制」や「裁量労働制」を取り入れ、自由に働ける会社が増えています。

機械設計の休日

機械設計の仕事は、完全週休2日制で、土日祝日は休みとなるのが一般的です。

年間休日数は125日前後となり、年間の有給休暇は20~25日程度取れる会社が多めです。

その他にも、ゴールデンウィーク・お盆・年末年始などには、7日~9日程度のまとまった連休が取れることが多く、「慶弔休暇」や「育児休暇」などライフイベントに合わせた休暇制度も充実しています。

土日祝日はお客さま側の担当者や部品業者なども休んでいることが多いため、休日に急な呼び出しが入ることは少なめです。

ただし、納期に間に合わない場合などには、休日出勤をしてまで設計作業に明け暮れることもあります。

機械設計の残業時間

一般的には、月の残業時間は平均20時間~30時間、1日あたり1~2時間の残業で済む職場が多く、中にはまったく残業のない会社もあるようです。

普段は残業が少ない職場であっても、納期前は一時的に残業が増え、通常の2倍3倍もの残業が発生することもあります。

また、中小企業など人手が足りない職場では、必然的に残業の頻度も増え、常に忙しい日々となるでしょう。

機械設計は忙しい?激務?

「納期」が忙しさに影響する

機械設計の仕事は、プロジェクト全体やチーム全体で「納期」を定め、皆がスケジュール通りに作業を進めていきます。

納期に遅れてしまうとお客さまや他の部署に迷惑をかけるため、正当な理由でもない限り、納期は厳守しなければなりません。

納期がせまっているのにスケジュール通りに進んでいなければ、終電まで残業が続いたり、休日出勤したりする必要があるでしょう。

シーズンによって忙しさがかわる職場もあります。

「毎年春先に新しい機械製品をリリースする」と決めているメーカーであれば、秋~春先までが繁忙期で忙しいですが、夏は毎日のように定時退社できます。

「何でも屋」になると忙しい

機械設計は、文字通り、機械の設計をすることが主な仕事となります。

しかし、お客さまの問い合わせの対応、セールスエンジニア業務、企画業務など、本来の担当以外の業務までまかされることもあります。

「何でも屋」のようなポジションとなると、手が回らないほどに忙しくなり、激務となるでしょう。

昨今は人手不足が深刻化していることもあり、特に小さな会社などでは何でも屋の役回りとなることも珍しくないようです。

機械設計の休日の過ごし方

機械設計エンジニアは、土日祝日はしっかりと休んで日々の疲れをとります。

家族や恋人と一緒にゆったりとした休日を過ごす人が多いようです。

機械好きやモノづくりが好きな人も多いので、休日は車いじりやDIYなどの趣味を楽しむ人もいます。

平日の運動不足解消に、休日はスポーツやアウトドアなどでアクティブに過ごす人もいます。

また、最新の機械技術をとりいれるため、休みの日に技術書を読んで自己研磨にはげむエンジニアも多いようです。