研究者になるには

研究者は非常に専門性が高い職業であり、この仕事に就くためには大学や大学院で、専門分野に関する研究を深めていかなくてはなりません。

この記事では、研究者になるまでの一般的な道のりや、どんな学校に進学すればよいか、求められる能力・スキルなどについて解説しています。

研究者になるまでの道のり

大卒以上の学歴は基本的に必須

研究者は、大学や国の機関、民間企業などで活躍しています。

いずれの場においても、研究者の採用試験においては、ほぼ確実に「大学卒業以上」の学歴が必要とされます。

なかでも大学や国立の研究所などでは、国内トップクラスの大学の学生や、大学院の修士・博士課程を終えている人、海外の大学で専門的な研究を続けてきた人など、とりわけ優秀な人材を欲する傾向が強いです。

非常に狭き門かつ特殊な職種であるため、早いうちから勉学に励んで自身の専門分野を見つけ、その分野の研究を深めておくことが大切です。

なお、大学院時代の論文や研究室での研究実績が重視され、「学校推薦」や「研究室推薦」の形で採用につながることも多い職種です。

公務員の研究者になるには

研究者のなかには、民間企業の社員ではなく、公務員として活躍する人たちがいます。

公務員は、国の機関に所属する「国家公務員」と、地方自治体に所属する「地方公務員」に大別されます。

国家公務員

国家公務員の研究者は、各省庁が管轄する研究所で活躍します。

国の研究所には以下のようなものがあります。

  • 厚生労働省 国立感染症研究所
  • 文部科学省 国立教育政策研究所
  • 警察庁 科学警察研究所
  • 国土交通省 国土地理院
  • 気象庁 気象研究所
  • 消防庁 消防大学校 消防研究センター
  • 海上保安庁 海上保安試験研究センター

各施設では、文系・理系ともに、さまざまな専門分野の知見を持った研究者が活躍しています。

なお、国家公務員の研究者の多くは、公務員試験のなかでも最難関とされる「国家公務員総合職試験」を受け、合格した人の中から各省庁の「研究職」として採用されています。

地方公務員

地方公務員の研究者は、主に「公設試験研究機関」と呼ばれる地方自治体の研究機関で活躍します。

日本全国に農業系、水産系、保健衛生系、自然環境系、工業技術系など、さまざまな分野の機関が存在します。

ただし、どの自治体でも定期的に研究職の採用を実施することは基本的にありません。

あくまでも人材が不足した場合に募集されるのが通例で、新卒採用は非常に少ないのが実情です。

研究者になるまでのルート

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研究者の資格・難易度

資格よりも論文の評価が重視される

研究者を目指すにあたり、資格を多く取得しておくほうが有利なのではないかと考える人もいるかもしれません。

しかし、研究者としての評価は、資格よりも「どのような論文を書いたか」と「論文がどのような学術誌に掲載されたか」が重要視されます。

民間企業に就職する場合は、研究分野に関連する専門資格を保有していたり難関の大学院を出ていたりすると有利になるケースもあります。

ただし、それ以上に大切なのは研究に打ち込み、質の高い論文を書くことです。

研究者にはどんな資格や学歴が必要?

語学力はどんな研究をするにも役に立つ

研究者に必要とされる資格やスキルは分野によって異なりますが、語学力(英語力)は身につけておくに越したことはありません。

というのも、研究者はグローバルな規模の学術誌で論文を発表するため、理系にしても文系にしても、英語で論文執筆をすることが当たり前になっています。

また、海外の論文や資料を読めなければリサーチが深まらないこともあるため、日々コツコツと英語の学習を進めておくとよいでしょう。

研究者になるための学校の種類

研究者を目指すのなら、大学卒業後に大学院の研究室へと進むこと、そして修士課程を修了し、博士号の取得まで目指すのが一般的なルートです。

国立の研究所や民間の研究職でも、大学院卒の学歴を求めるケースは多いです。

大学院で研究を進めつつ論文を書き、学会などで評価されることによって、その後の進路の選択肢は広がっていきます。

なお、在学中に興味のある職場で就業体験ができる「インターンシップ」を利用する人もいます。

インターンシップに参加すると、希望する就職先が力を入れている研究分野が、自分の興味関心とマッチしているのかどうかや、研究チームの雰囲気や設備環境のレベルはどうかなどを知ることができます。

なお、研究職は企業秘密を守るために基本的に非公開の場で研究活動を行っているため、積極的に就職活動生向けのイベントに参加するなどして、情報を自ら取りにいくことも大切です。

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研究者に向いている人

研究者は、数ある職業の中でも非常に専門性が高く、頭脳明晰で探究心の強い人間に向いている職業です。

実験や調査においては論理的な思考能力が必要不可欠で、仮説を立てたり、その仮説を裏付けるために必要な要素を調べたり、当初の仮説とは違う結果が出たときに新しい仮説を立てたりします。

こうしたプロセスを繰り返すことで、研究はもちろん、論文やプレゼンテーションが成立していきます。

筋道を立てて物事を考えることが得意であるかどうかは、研究者としての大事な素養です。

研究者に向いている人・適性

研究者のキャリアプラン・キャリアパス

研究者の大半は、「大学に所属しながら研究を行う人」と「企業に勤めながら研究を行う人」の2種類に分けられます。

大学に所属する場合は「ポスドク」と呼ばれる任期付きの雇用形態を経て、助教授や講師、准教授を経て教授へとキャリアアップしていきます。

民間企業に勤める場合は「研究職」として採用され、さまざまな業界において活躍しています。

研究者は高卒から目指せる?

比較的高学歴な人が多い研究者ですが、企業の規模や研究分野によっては、研究者に大卒の学歴を必須としないこともあります。

たとえば、技術開発を行う機械メーカーの場合は「高専」と呼ばれる高等専門学校でロボット制作などの技術を磨いた人材が即戦力になることもあります。

また、食品開発を行う食品メーカーの場合は、栄養士の専門学校で資格を取得した人材が活躍できることもあります。

企業によって活躍している人たちの学歴やバックボーンが大きく異なるため、よくリサーチしてみるとよいでしょう。

研究者は女性でもなれる?

研究者というと男性のイメージが強いかもしれませんが、現場では多くの女性研究者も活躍しています。

とくに化粧品や生活用品、食品など女性が多く利用するものは女性の意見を取り入れながら研究を進めていくことも多く、民間の研究所では女性研究者も多く活躍しています。

研究者になるために、女性だからといって特別不利になることはありません。

ただし、研究が大詰めの時期や学会発表前は多忙で、プライベートの時間を犠牲にしてでも研究に打ち込む人もいます。

自身の研究分野に興味が持てないと、男女関係なくこの仕事を続けるのは難しいでしょう。

女性の研究者のキャリアパス・結婚後の生活