塾講師の働き方の種類・雇用形態

塾講師の雇用形態

塾講師の働き方は、正社員だけでなく、アルバイトで働く人もいます。

塾業界ではアルバイトは立派な戦力であり、有名大学の学生が講師となることは一般的です。

また、塾講師の中には副業や兼業として働いたり、独立して教室を開いたりする人もいます。

アルバイト・パートの塾講師

アルバイトも立派な戦力

塾によって差はありますが、勤務している講師のうちの半数以上がアルバイトなどの非常勤講師というケースは珍しくありません。

アルバイト講師はこの業界を支える大きな戦力であり、多くは現役大学生が占めています。

生徒にとっても年の近い講師はより身近に感じることができますし、志望する大学に在学している講師からのアドバイスは、大きな励みになっています。

時給は高いが楽ではない

塾講師の求人は、他のアルバイトに比べて高時給です。

ただし、塾講師の「時給」は、一般的なアルバイトのように「1時間」ではなく、「1コマ」で発生することもあります。

1コマは60分とは限らない上、授業に臨むにあたり、その何倍もの時間を予習や教材研究に費やす必要が生じます。

とくに新人のうちは1コマの授業準備に1日かかるという場合もあるほどです。

また授業直前に出勤し、終了直後に退勤できるわけでもないため、拘束時間が長いということも覚悟する必要があります。

時給が発生しない時間のことを考えると、考えているほど楽に稼げるアルバイトというわけではないことがわかるでしょう。

「個別」か「集団」か

塾における授業スタイルは、講師と生徒が1対1、もしくは1対2など、非常に少数で行われる「個別授業」と、いわゆる学校の授業のような形をとる「集団授業」とにわかれます。

このスタイルの違いは、教える立場からすると、大きく異なるものであるため、その特性をよく理解しておく必要があるでしょう。

個別授業の場合、比較的理解のスピードが遅かったり、学習に対してコンプレックスを持ったりしている生徒が受講する傾向があるため、きめ細やかで粘り強い指導力が求められます。

授業の難易度からするとそれほど高くない場合もありますが、それ以上の難しさがあるともいえるでしょう。

集団授業の場合は複数の生徒を相手にするため、一定のスピードと確実な到達点のある授業展開が求められるため、授業態度等、学習面以外でも指導を加える場面が多いのも特徴です。

個別授業と違って進度を講師側が設定する必要があるため、より綿密な授業準備が必要であるといえるでしょう。

賃金では、集団授業の方が高額に設定されることが多いですが、相応の負担があることを知っておきましょう。

アルバイトの域を超える責任

塾講師を務める際、生徒にとっては正社員であろうがアルバイトであろうが「先生」は「先生」です。

経験が浅かろうがベテランであろうが、生徒や保護者の率直な意見を受けて常に自身の指導方法を考え続けなくてはならないのが、塾講師の醍醐味でもあり、大変なところです。

もちろん、新人講師には先輩からのフォローがありますが、アルバイトだからといって負担が軽減されるということはありません。

強い責任感や使命感がない人には務まらないアルバイトであるといえるでしょう。

一方で、塾講師の仕事に対する強い想いがあり、実績を積んでいれば、アルバイトから正社員に登用されることも多いです。

副業・兼業の塾講師

非正規雇用の講師も多い

非正規雇用として、副業や兼業で塾講師を勤める人も多いです。

収入が安定しないという大きなデメリットを抱えながらも、比較的自由な時間を取りやすく、教材研究に集中しやすいといったメリットもあるため、あえてこのワークスタイルを選ぶ講師もいます。

収入面での不足を補うために、いくつかの塾を掛け持つ人も珍しくなく、手取りの収入としては正社員と大差ない額を稼ぐ人もいるほどです。

ただし、職務規定で他の塾での勤務が禁じられている場合もあるため、注意が必要です。

さまざまな兼業

塾での授業は夕刻から夜にかけて行われるため、日中、別に職業を持っているという人もいます。

むしろ昼間の職業が本業であり、空いている時間を利用して塾講師を務めているという人もいます。

飲食店の店員など、教育職とはまったく異なる職業に就いている人も珍しくありませんし、小説家やミュージシャンといった夢を追う傍らで塾講師として生計を立てているというケースもあります。

独立・開業の塾講師

自分の塾を持ちたいという夢

塾講師中には、「いつかは自分の塾を持ちたい」と独立・開業を目標としている人が少なくありません。

ただし、どのような業種であっても、経営者になるには経営理念が必要不可欠です。

これがしっかりしていないと、たとえ独立・開業を実現しても次第に集客できず、廃業となってしまうことにもなりかねません。

さらに塾の経営を行うにあたっては、教育理念も併せて必要となってきます。

どんな生徒を育てたいのか、最終的な到達点をどこにおくのか、その実現のために塾としてできることはなんなのかなど、確固たる理念なくして塾の経営は成功しません。

そのためには、まず塾講師として一定の経験を積むことが大切です。

フランチャイズでの独立

独立を考えた際、大規模展開している塾のフランチャイズに加盟して独立する道が挙げられます。

いわゆる「雇われ塾長」で、完全な独立・開業とは言い難いかもしれませんが、塾全体の運営を担うことになるため、一講師ではできない経験を積むことができるでしょう。

フランチャイズの場合、経営母体がしっかりとしているため、運営、営業等のノウハウも確立しており、安心して職務にあたれるというメリットがあります。

一方で、本部からの指示は絶対であり、自由が少なく、思い描いていた独立・開業とは異なると考える人も少なくありません。

競合他社をチェック

塾講師として独立するにあたり、どこに教室を開くかということは大変重要です。

学校が近所になく、そもそも子どもの数が少ない場所やすでに塾がいくつもあるような激戦区だと、集客にかなり苦戦することになるでしょう。

塾を経営するにあたっては、人口の多い地域の人通りがある場所に開くに越したことはありません。

また集客するための戦略、教室のテナント料や光熱費、宣伝費といった諸費用の準備も行わなくてはなりません。

少子化に加えて、Webを利用しての学習も一般的になりつつあり、塾業界を取り巻く環境は変わりつつあるため、しっかりとした理念と事業計画をもって、開業をすることが大切です。