インテリアデザイナーの有名な人・人気のブログ・インスタ(6選)
幅広い空間をデザインするインテリアデザイナー
インテリアデザイナーは、レストランやホテル、美術館などの商業インテリアデザインから、個人の住宅デザインなど、幅広い空間における内装すべての企画や設計を手がけます。
また、経験を積むうちに得意とする空間が自然に絞られてきて、家具や什器のデザインのみを手がける人、住宅デザインにやりがいを見出す人などさまざまです。
今回は、インテリアデザイナーの有名な人や、人気のブログ、インスタを紹介しますので、将来の参考にしてください。
20代で正社員への就職・転職
インテリアデザイナーの有名な人
インテリアデザイン業界をリードし、日本人デザイナーの活躍の場を広げてきた、有名なインテリアデザイナーを6人紹介します。
インテリアデザイナーとしてクライアントの要望を満たすためには、空間や使用用途に見合った家具や照明、音響など、適切な提案のほか、独自の感性も必要です。
世界に誇るべきインテリアデザイナーの有名人は、どのような経験や活動をしているのか見ていきましょう。
剣持 勇(けんもち いさむ)
剣持勇さんは、1971年にお亡くなりになるまで業界を牽引してきた、有名なインテリアデザイナーです。
1929年、東京高等工芸学校木材工芸科(現・千葉大学工学部デザイン学科)に入学し、卒業後は商工省工芸指導所(現・経済産業省)に入所。
1年目の展覧会では、来日中のブルーノ・タウト氏から厳しい評価を下されましたが、同氏に師事して「椅子の規範原型」について学びます。
1952年にはアメリカへのデザイン視察を任命され、モダンデザインやアメリカで評価される「日本美」など、多くの刺激を持ち帰りました。
同年に帰国したのち、仲間たち25人とともに「日本インダストリアルデザイナー協会」の設立に尽力したという、まさにインテリアデザイナーのパイオニアです。
1955年、「剣持勇デザイン研究所」を設立し、ジャパニーズ・モダンデザインを世界に認知させるなど、大きな実績を残してくれました。
<主な活動・実績>
- 1958年:積み重ね可能なスタッキング・チェアを発表
- 1964年:代表作ラタンチェアがニューヨーク近代美術館の永久コレクションに選定される
- 1971年:京王プラザホテルのインテリア総括顧問を務めるも、オープン日が命日となる ほか多数
松本 哲夫(まつもと てつお)
松本哲夫さんは、1929年生まれ・東京都出身のインテリアデザイナー/建築家です。
1953年、千葉大学工学部建築学科を卒業し、通産省工業技術院工芸試験所技官となります。
剣持勇さん亡きあと、「剣持勇デザイン研究所」の代表取締役となり、「松本塾」を開催するなど、後進の育成に尽力しています。
一級建築士、インテリアプランナー、工学士の資格を持ち、東京大学工学部建築学科の非常勤講師や、建設省建設大学校の講師などを務めました。
デザインに対しては、「無心に、時に素気なく、誠実に作られ、心安らぐ建築を作る」ことをポリシーとしています。
<主な活動・実績>
- 1963年:第9回毎日産業デザイン賞
- 2008年:「ヤクルトの容器デザイン」グッドデザイン・ロングライフデザイン賞
- 2010年:第1回インテリアプランニングアワード2010優秀賞
倉俣 史朗(くらまた しろう)
倉俣史朗さんは、1934年生まれ・東京都出身のインテリアデザイナーで、海外で活躍する日本人デザイナーの先駆者となりました。
1956年、多くのクリエイターやデザイナーを輩出するデザイン専門学校、「桑沢デザイン研究所」のリビングデザイン科を卒業。
三愛宣伝課、松屋インテリアデザイン室を経て、商業空間デザインや家具デザインを学びます。
1965年、「クラマタデザイン事務所」を設立し、横尾忠則氏、三宅一生氏など、多くのデザイナーとのコラボで一躍有名になりました。
倉俣さん独自の美学と感性が強く反映された作品は、「高いアート性を備える」と評価を受けています。
1991年、56歳という若さで急逝されましたが、現在でも、業種を超えたデザイナーたちに多大な影響を与え続けています。
<主な活動・実績>
- 1968年:ピラミッドの家具
- ISSEY MIYAKEのブティック
- バラの造花を封印した椅子「ミス・ブランチ」 ほか多数
内田 繁(うちだ しげる)
内田繁さんは、1943年生まれ・神奈川県出身のインテリアデザイナーです。
商・住空間のデザインのみならず、家具や工業デザインなどを国内外で展開してきた大御所のひとり。
1966年に桑沢デザイン研究所を卒業し、1970年には「内田デザイン事務所」を設立しました。
1974年からの4年間は東京造形大学講師を務め、1986年からはアメリカやイタリア、韓国などで講演を重ねます。
また、1997年から2016年に73歳でお亡くなりになるまでの長きに渡り、熊本デザイン専門学校の客員教授を務めました。
<主な活動・実績>
- ファッションデザイナー山本耀司のブティック
- メトロポリタン美術館
- 著書「インテリアと日本人」 ほか多数
原 研哉(はら けんや)
原研哉さんは、1958年生まれ・岡山県出身のインテリアデザイナー/グラフィックデザイナーです。
1983年に武蔵野美術大学大学院デザイン専攻を修了し、同年、東京都の広告制作会社である日本デザインセンターに就職。現在は同社の代表を務めています。
「もの」のデザインと同時に、「こと」を重視したデザインをポリシーとして、幅広いフィールドで活動中です。
2002年から、無印良品のアドバイザーリーボードのメンバーとなり、アートディレクションを開始。
現在に至るまで精力的に展覧会を開催し、ものの捉え方や価値観に一石を投じ続けています。
<主な活動・実績>
- JAPAN HOUSEの総合プロデュース
- 蔦屋書店ロゴ
- 著書「デザインのデザイン」 ほか多数
藤江 和子(ふじえ かずこ)
藤江和子さんは、1947年生まれ・富山県出身のインテリアデザイナーで、戦後日本の草分け的存在です。
1968年に武蔵野美術短期大学デザイン科で家具デザインを学び、卒業後は建築設計事務所で研鑽を積み上げていきます。
1977年、「藤江和子アトリエ」を設立し、女性としては先駆けとなる家具デザイナーとしての活動を開始しました。
建築家とのコラボレーションを得意とし、建築空間を引き立てる独自の家具デザインは、高い評価を得ています。
<主な活動・実績>
- 1990年:日本インテリアデザイナー協会賞
- 椅子「T-3147」天童木工
- 著書「家具でつくる本の空間」 ほか多数
インテリアデザイナーの人気のブログ
インテリアデザイナーの人気ブログを3つ紹介します。
ブログは、具体的にどのような活動や日々を過ごしているのかを知るのに役立つツールです。
インテリアデザイナーのブログには、デザイナーとしての方向性やアドバイスなどもあるので、彼らの視点や感性を学ぶこともできます。
STUDIO IN THE AFTERNOON☆100均リメイクとお家収納DIY☆~WAGON WORKSブログ~
インテリアデザイナー、DIYクリエイター、空き家DIYリノベプロデューサーとして活躍し、「WAGON WORKS」主宰のchikoさんが運営する人気のブログです。
活動内容は、雑誌やWEBサイトへのDIYのレシピ提案、企業へのDIYに関するコンサルティング、テレビ・ラジオ出演、全国で講座を開催するなど、多岐に渡ります。
ブログでは、100均アイテムなどを活用したリメイクレシピが公開され、ときには家族の話も出てきます。
賃貸の部屋でも空間を有効に使えて、しかもキャンプでも活用できるダイニングテーブルの作り方など、必要な材料や作り方の手順が写真とともにアップされています。
宝島社から2016年に発売された、「let's diy! カフェみたいなお家をつくろう」には、ブログのまとめやお部屋の撮り下ろし、DIYのハウツーなどが満載です。
ブログのほかにも、インスタやFacebookといったSNSを上手に活用している点も参考になります。
STUDIO IN THE AFTERNOON☆100均リメイクとお家収納DIY☆~WAGON WORKSブログ~
インテリアデザイナーまよの MIYABI STYLE STUDIO
「雅に住まう シンプルライフ」を叶えるインテリアデザイナーと称する、「MIYABI STYLE STUDIO」主宰、まよさんの人気ブログです。
ブログには、インテリアショップ巡りから、趣味のキャンプ場情報、茶道、料理、子育ての話まであり、どんな感性で日常を過ごしているのか、たくさんの写真付きでアップされています。
2019年からは自宅サロンにおいて、フリーランスで仕事をしたい人に向けた「未経験インテリアデザイナー&コーディネーターの夢を叶える起業セミナー」を開催しています。
インテリアデザイナーとして研鑽を積んだのちには、こうした資格の活かし方もあることが参考になります。
インテリアデザイナーまよの MIYABI STYLE STUDIO
Interior design大木道子のBLOG
建築設計科を卒業し、2013年にフリーランスの道を選んだという、インテリアデザイナーの大木道子(おおき みちこ)さんの人気ブログです。
大木さんは二級建築士、インテリアコーディネーター、マンションリフォームマネージャーの資格をお持ちで、ご主人は都市デザイナー。
2016年にはデザイン事務所「株式会社オットー・デザイン」を設立し、個人邸をメインにトータールコーディテートを提案しています。
ブログでは、インテリアの基本情報に関するセミナー開催のお知らせや、コーディネートのワンポイントアドバイス、コーディネートした部屋の様子などを数多く見ることができます。
また、月に一度は美術館に足を運び、歴史ある町歩きやアート巡りを通して感性を磨いているそうです。
20代で正社員への就職・転職
インテリアデザイナーのインスタ
人気のある有名なインテリアデザイナーともなると、知識や経験値はもちろん、クライアントの潜在的ニーズを引き出す能力も備わっています。
今のうちからインスタなどのSNSをチェックして、表現力や自己PRの仕方などを身に付けるのもよいでしょう。
インスタで情報を発信する人気のインテリアデザイナーを3人紹介しますので、ぜひフォローして感性磨きに役立てましょう。
片山 正道(かたやま まさみち)
この投稿をInstagramで見る
日本のみならず、世界的に活躍するインテリアデザイナー、片山正道さんのインスタです。
「株式会社ワンダーウォール」代表、武蔵野美術大学空間演出デザイン学科教授でもある片山さんは、ナイキやユニクロParis Opéraなど大型商業施設を手がけたことでも有名。
フォロワー数3.9万人を超えるインスタには、日常の風景や作品を観に行って感動した話などがあり、常に感性を刺激していることがわかります。
2019年8月に行われた、「あいちトリエンナーレ2019」も観に行ったそうです。
ほかにも、友人や周囲への感謝の言葉も多く見られ、優しいお人柄が伝わってくるインスタです。
吉田 恵美(よしだ さとみ)
この投稿をInstagramで見る
アメリカを舞台に、インテリアデザイナーとして20年以上活躍する、吉田恵美さんのインスタです。
19歳で渡米してアイオワ州立大学でインテリアデザインを学び、首席で卒業します。
現在は住宅デザイン分野が主ですが、キャリアをスタートしたのはカジノやスタジアムなどの商業デザインの仕事だったそうです。
2005年に独立し、「YZDA | Yoshida + Zanon Design Atrium」を設立し、全米で活動中。
インスタには写真と短いハッシュタグのみを付けるのが彼女流で、ニューヨークの洗練された街並みや、出先で見つけた気になる家具などの写真を見ることができます。
確かなデザインセンスとクライアントへの細やかなコミュニケーションが定評の吉田さんもまた、アート展などに積極的に足を運んで、感性に刺激を与え続けているようです。
吉岡 徳仁(よしおか とくじん)
この投稿をInstagramで見る
名デザイナーである倉俣史朗氏や三宅一生氏のもとでデザインを学んだインテリアデザイナー、吉岡徳仁さんのインスタです。
2000年に独立し、「吉岡徳仁デザイン事務所」を設立しました。活動分野は幅広く、デザインから建築、現代美術のフィールドで作品を生み出しています。
国際的なアワードを受賞し続け、世界の美術館により永久所蔵されるなどの実績を持ち、アメリカNewsweek誌による「世界が尊敬する日本人100人」にも選ばれました。
また、「TOKYO 2020 オリンピック」では、聖火リレートーチのデザインを担当し、現代のインテリアデザイナーとして注目を浴びています。
フォロワー数1.5万人を超えるインスタでは、コスメ容器のデザインやリレートーチの写真、シンプルなのに深みを感じさせるアート作品などを見ることができます。
紙やガラス、結晶など、自然素材や構造を取り入れた独自の作品は、見る者の価値観をくつがえすほどの美しさです。
インテリアデザイナーの有名な人の活動やブログ、インスタなどを参考に、将来の仕事として検討してみてはいかがでしょうか。