保育士の人間関係・保護者との関わり方
保育園は女の職場
どの仕事でも人間関係はとても大切です。
保育士の職場は、女性だらけになることがほとんどです。
なかには男性保育士がいる保育園もありますが、それは一部の保育園です。
女だけの職場というのはなかなか難しい面があり、なかには保育園の内部で「派閥」が存在するところもあります。
たとえば保育方針の違いや、単純に好き嫌いなどから、「○○先生派」と「△△先生派」といったふうに分かれてしまうことがあります。
保育園の規模が大きければ大きいほど派閥の数も多くなりやすく、その派閥に属したくない人も当然います。
ときには、ある人をみんなで除け者にしたり、仕事上の連絡事項等を伝えなかったりと、かなりひどい状態の保育園もまれにあるようです。
もちろん、それぞれの保育園で雰囲気や特徴は異なり、必ずしも保育園に派閥があるわけではありませんが、このような人間関係の悩みが離職理由につながっている人もいます。
就職希望先の保育園があれば、事前に見学や実習をさせてもらうだけでも、ある程度の雰囲気は把握できるので、可能な限り確認しておくことをおすすめします。
保育園ならではの良い関係
ここまでは、少しシビアな面を挙げましたが、人間関係でよいところもあります。
それは、保育士同士が連携・協力して物事を達成したときに感じられる喜びです。
保育園での行事などは保育士同士が力を合わせて一丸となって取り組んでいき、同じ苦労を乗り越えるなかで、関係がうまくいくということもあります。
また、すべての保育士は子どもが大好きという点で共通しています。
「子どもが好きな人に悪い人はいない」なんていう言葉を聞くことがありますが、保育士はそもそも優しく、おおらかな人が多いです。
職場によっては派閥は存在せず、保育士同士がしっかりとよいコミュニケーションをとって働けることも、もちろんあります。
保育士と子どもや保護者との関係
子どもとの接し方で大事なことは?
保育士にとっての人間関係は、子どもや保護者の間でも大事なものとなります。
子どもとの人間関係を築くうえで大切なのは、子どもの立場や気持ちになって接することです。
もちろん、危険な行動やルールを守っていないときなどは別になりますが、それ以外は子どもと一緒に遊び、感動し、成長していくことが子どもと関係を築く一番の近道になります。
保育士が保護者との関係で大事なことは?
保護者と関わるうえで重要なのは、きちんとコミュニケーションをとることです。
保育士と保護者は、普段ゆっくりと時間を取って話す機会はあまりありませんが、それを補うために、お迎えのときにその日の子どもの様子を知らせます。
どんなに小さいことでも会話のネタになることを見つけましょう。
たとえば、「今日は〇〇をして遊んでいました。Aちゃんと最近仲良く遊んでいますよ」とか、「ちょっとお友だちとトラブルがあったんですけど、仲直りできましたよ」など、日常のちょっとしたことを話します。
保護者に保育園での様子をしっかりと伝えることは、保護者からしてもとてもありがたいようです。
万が一、ケガなどが起こっても、保育士が事の経緯をきちんと報告すれば保護者は安心でき、少しずつ信頼される保育士になるでしょう。
一番よくないのは保育士が「このくらい保護者に伝えなくても大丈夫だろう」と決めてしまうことです。
保護者と円満な関係を築くために、日頃からの会話や報告はとても重要です。
保育園での人間関係がうまくいかなかったら?
このように、保育園の人間関係には他の職業にはないような独特のものもあるため、上手に人間関係を築けるように日頃から心がける必要があります。
しかし、どうしても現在の職場の先輩や保護者とよい人間関係を築くことが難しい場合、他の職場に転職して、快適に働けるようにするのもひとつの手といえるでしょう。
保育園によって、職場の雰囲気は大きく異なります。
ある職場は自分に合わなかった場合でも、別の職場ではイキイキと働くことができ、保育士として立派に成長していく人も大勢います。