保育経験を積んだら引き算を(体験談)
一歩引いて見守る
保育士になりたてはもちろん、若いうちにはがむしゃらに仕事をすることができます。
子どもたちと追いかけっこをして走り回ることも、泣いている子どもにじっくりと付き合ってどうしたらいいのか考えて行くことも、体力がある若いころは苦ではないものだと思います。
若いときのがんばっている姿はキラキラしてとても素敵だと思います。
けれど、保育士は心身共に疲れる仕事です。
保育士になって数年たち、子どもと慣れて来て周りを全部見回せるようになると、がんばっているところから少しいろいろなものを引いてみることもできるようになって来るのです。
経験を積んだら引き算を
いつもは自分も一緒に遊んでいたけれど、少しその場から離れて周りを見てみる。
友だちの輪の中になかなか入れずにいた子にすかさず声をかけて「仲間に入れてあげて」と友だちに頼んでいたけれど、声をかけずにしばらく見守ってみる。
そうやって保育士が介入していかないことによって、新しい関係が生まれたりするものです。その新しい関係を見たとき、こういう関わり方もあるものなのだな、と思いました。
子どもたち同士、ケンカなどのトラブルも日常茶飯事ですが、ただ「見ている」のではなく、保育士として「見守る」ことができると、保育士としてのスキルアップしたのかなと思います。
ただ、ここで大事なのは、保育士になりたてでこれはやらなくてもいいと思います。いろいろな経験を経て、その上で引き算をしてみることに意味があるのだと思います。
がむしゃらにできるうちは、そうした方がいい経験を積めるものです。