保育士になってからの5年間(体験談)
悩むことが成長につながる
保育士という仕事は、子どもたちを介する仕事です。つまり、答えがありません。
それゆえに、とても悩む仕事だと思います。ひとりの子にうまく行った対応でも、他の子にはまったく通じない場合もあります。
褒めてできるようになる子もいれば、おだててできるようになる子、少しけしかけてできるようになる子もいます。
保育士になってから5年くらいは、その個々の個性に対してどうしたらいいのかわからなくて、自分の対応が正しかったのか間違えていたのかを考えていました。
すぐに「これで良かった」なんて答えは出てこないので、何度も何度も、「いいのかな? いいのかな?」と思いながら接したりもしていました。
悩む、考えるということは、悪いことではありません。自分について考えるのですから、むしろ成長していく糧となるものだと思います。
何年やっても、悩みはつきものです。答えのない仕事なのでそれは仕方ありません。
悩んだ分だけ感動がある
ただ、答えがない中で、これで良かったのだと思う場面が何度もあります。自分が間違っていなかった、自分の対応によって子どもの成長が変わって来たと認められたときです。
相手は子どもですので、答えが出るまでに時間はかかりますが、かかった時間以上に嬉しい瞬間です。そのときの感動は、何度味わっても泣きたくなるくらいに素敵な感動です。
また、何度も悩んでさまざまな子どもと接していくうちに、だんだんと自分でこういう子にはどうしたらいいのかもわかって来るものです。何度悩んでも、悩んだ以上の感動も返って来ます。
何年やっても考えることはありますが、最初の5年で子どもに対してたくさん考えて行動できたら、きっと子どもの心に寄り添える保育士になるのではないでしょうか。