男性でも保育士になれる?
保育士の男女比はどれくらい?
ひと昔前まで、女性の仕事と考えられていた保育士は「保母さん」と呼ばれていました。
しかし、近年では男性が保育現場に立つことも増加し、女性・男性ともに「保育士」と呼ばれるようになっています。
保育士全体の男女比は、いまだ9対1くらいで女性のほうが多いのが実情ですが、以前に比べれば保育士になりたいと考える男性は増えています。
保育士養成課程のある短大や専門学校・大学の保育科でも、最近は学生の1割ほどが男性になっているようです。
もちろん、男性だからといって保育士としての仕事内容で区別されたり、資格取得に制限があったりするわけでもありません。
保育士は、まだまだ女性中心といえる職業ではありますが、この先さらに男性保育士が増えていくものと考えられます。
男性保育士の需要も高まっている
男性保育士の増加の背景には、時代の価値観の変化とともに、保育現場における男性保育士の需要の高まりもあるようです。
保育現場では力仕事や体力を要する仕事もあるため、男性保育士が一人でもいると安心という声が聞かれます。
また、地域における凶悪的な犯罪も増えているなか、防犯面でも、男性保育士の存在は大きな安心感につながっていきます。
深刻な保育士不足とされるなか、女性ばかりではなく男性にとっても働きやすい環境をつくり、保育士志望者を増やしていこうという動きもあります。
今まで「女性の職場」だった保育所も男性保育士の進出でどんどん発展しています。
これからも男性保育士が増えることで、保育所はさらに活性化していくことでしょう。
子どもにとっても、女性と男性の両方の保育士と関わることは、たくさんよい刺激を受けることにつながるでしょう。
保育士は男性にとって働きやすい仕事?
ここまで見てきたように、最近では男性保育士を積極的に採用する施設が増えており、保育に携わりたいと考える男性にとっても、保育士は十分なやりがいをもって働ける職業だといえるでしょう。
男性保育士は、子どもたちと外で元気よく鬼ごっこなどダイナミックな遊びをしたり、女性では思いつかないようなことを発想して子どもたちに新しい刺激を与えたりすることもできます。
また、体力が必要な遊びや運動会、年中児・年長児の男の子の相手では、男性保育士は率先して子どもたちを引っ張ることができるでしょう。
女性保育士とは異なる得意な部分を生かして、保育士としてイキイキと働くことができるはずです。
しかし、男性保育士にとって一番のネックになると考えられるのが、収入についてです。
保育士は、決して高額な収入を得られる職業とはいえず、業務量に対して給料が見合っていないという声もよく聞かれます。
なかには人手不足のなか、サービス残業が当たり前のようになっている施設もあるようです。
保育士として経験を積み、主任や園長へとステップアップすることができれば、少しずつ給料は上がるでしょう。
ただし、それ以前に過酷な労働環境に耐えられずに仕事を辞めてしまう保育士もいるようです。
少しでも安定した環境で働きたいのであれば、倍率は高くなりがちですが、待遇のよい保育園を探して就職するか、公務員の保育士を目指すのがよいかもしれません。