学芸員の勤務時間・休日
学芸員の勤務体系
学芸員の勤務体系は、雇用先によって異なります。
私立の美術館や博物館で正社員として働いている人の場合、フレックス制で好きな時間帯に仕事をしていることもありますが、国公立の施設で公務員として働いている人の場合は既定の時間に勤務をするのが一般的です。
また、仕事内容によっても勤務体系は異なります。
展示会の企画や運営などを行う場合は関係者のスケジュールを最優先させながら柔軟に予定を組むことになりますが、来館者の対応にあたる人の場合はシフトを組んで動くことも多いようです。
東京や京都にある人気博物館では、多くの来館者を効率よく受け入れるために開館時間を長く設定していることもあります。
このような美術館の場合、「開館準備から夕方まで」「昼から閉館作業まで」とシフトを分けて勤務に入ることになります。
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学芸員の勤務時間
学芸員の勤務時間や休日はケースバイケースです。
美術館や博物館などの文化施設の勤務が中心ですので、開館時間など施設の取り決めによって変わっていきます。
一般的な博物館の場合は平日は10時頃に開館して17〜19時頃に閉館というスタイルが多いようです。
基本的に8時間程度の勤務時間で、週に1〜2日の休日となりますが、展示の準備や後片付け、何らかの行事や調査、収蔵管理の仕事出てきたときなどは残業も増えることになります。
最近ではナイトミュージアムと呼ばれる18時以降も空いている美術館が人気を集めており、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムや六本木ヒルズの森美術館、国立新美術館などでは夜も美術鑑賞が楽しめる日があります。
必然的に学芸員も夜遅くまで仕事をすることがあります。
学芸員の休日
学芸員の休日は、勤めている施設によって異なります。
基本的に週休二日で、多忙な時期でなければ月に6〜8程度の休みは確保されていることが多いです。
私立の場合も国公立の場合も、休館日にスタッフが休みを取れるようにしているのが一般的です。
休館日は週一日であることが多いので、休館日ともう一日をシフトで休むというスタイルとなります。
ただし仕事の多さや周りの職員との兼ね合いで休日出勤もしばしば出てきますし、休館日であっても、メンテナンスや展示の準備などのため、出勤しなければならないときがあります。
新人時代に仕事を覚えなければいけないときや、学芸員補として働いているときだと、休みにも出勤を要請されることが多いそうです。
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学芸員の残業時間
学芸員は、多忙な時期には時として残業が夜の10〜11時頃まで続くこともあります。
日中は博物館内部の準備や雑務に手をとられ、人員が少ない施設だと学芸員といっても軽作業のアルバイトのような状態になることがあります。
自分が担当している展示会の開催が迫っているときには、資料の準備や施設内の展示物のチェック、マスコミへの対応などで業務量が膨大になってしまうことも珍しくありません。
ときには勤務時間内に終わらない仕事を自宅に持ち帰ることもあります。
学芸員というと「好きなことを仕事にできる」という優雅なイメージを持つ人も多いかもしれませんが、実際は体力的にハードな側面があることを知っておいたほうがよいでしょう。
学芸員は忙しい?激務?
学芸員にとっては自分の興味のある分野の研究も大事な仕事の一つですが、なかなかこのような研究に時間が割けないという悩みを持っている人も多いようです。
実際に人気のある博物館や、大規模な施設で来館者数も大きいところではその分雑用に類することが増えていきます。
学芸員は博物館内の雑務にも駆り出されるのが普通で、来館者の多い人気イベントであればあるほど雑務が派生してきます。
自分の時間を大切にしたい学究的なタイプの志望者は、勤務が終わってから研究をすることになるので、身体的な負担は大きくなります。
勤め先とその条件を念入りに調べたほうがよいでしょう。
学芸員の休日の過ごし方
学芸員を目指す人の多くが、もともと博物館や美術館をめぐるのが大好きという人です。
仕事を離れてもこうした施設を見て回りたいと思うことが多く、休日になると県外の博物館まで足を運ぶということも珍しくありません。
ときには、他の博物館の展示の仕方を見て「これは真似したいな」と考えたり、企画展を見て「次はこういうテーマでやってみたい」と思いついたりすることもあります。
学芸員にとっては、仕事と趣味をはっきり分けられないことが多いのでしょう。