動物看護師の需要・現状と将来性

動物看護師の現状

日本では10年以上もの間ペットブームが続き、より人間が感情移入しやすい犬や猫の人気が高くなっています。

一般社団法人ペットフード協会の2018年の調査では、ペットとして買われている犬が890万3000頭、猫が964万9000頭、両方合わせた推計飼育頭数全国合計は、1855万2000頭にものぼっています。

これだけ多くのペットがいるわけですから、もはやペットは家族の一員という考え方が定着しているといえるでしょう。

また、近年では福祉施設や病院・学校などにおいて、入居者や患者・子どもたちが動物と触れ合うことで、人間の治療や教育に役立てるような活動も広まっています。

動物看護師の需要

人と動物の関わりがよりいっそう深まるにつれ、動物病院の需要、また獣医師や動物看護師への期待は非常に高まっているといえるでしょう。

とくに専門学校などで動物看護の基礎的な知識やスキルを備えた、即戦力として活躍できる人の需要が大きくなっているようです。

ただし現状では、動物看護師は無資格でも働ける職業であることから、人によってスキルレベルの差がだいぶ出ているようで、新人の動物看護師はなかなか就職先が見つからないのに対し、経験豊富なベテラン動物看護師は、どのような動物病院でも採用されやすいという現状があります。

需要が増えるにつれ、実務未経験でも看護師として働ける人を採用する病院も出てきていますが、新人のうちは待遇が見込めないことも多く、生活するのがやっとという人も多いようです。

動物看護師の将来性

かつては多数の民間資格が乱立していた動物看護師ですが、現在では「認定動物看護師」という統一資格が生まれたことによって、動物看護師として一定のレベルに達していることが証明しやすくなっています。

2019年の段階では、登録者数は22,723名にのぼるなど、資格の取得者は年々増え続け、今後、認定動物看護師を国家資格化しようという動きも活発になっています。

認定動物看護師が国家資格になれば、資格を取得することが現時点よりも難しくなることが予想され、動物看護師という職業の社会的価値はさらに高まるでしょう。

動物看護師に就くためのハードルが上がるにともなって、給与や待遇などの改善につながることが期待されています。

動物看護師の今後の活躍の場

犬・猫以外の動物を診る

近年では犬猫以外にも小動物など多種多様な動物をペットとして飼う人が増えているため、こうした小動物に対する知識をもつ動物病院は重宝され、専門知識を生かして働く動物看護師もより増えてくるでしょう。

また、少子高齢化や医療の進歩によりペットの高齢化も進み、ダイエットやリハビリなどに悩むペットも増え、動物病院やペット施設に求められる役割は広がってきています。

これまでのようにただケガや病気の治療の補助をするだけでなく、健康的な生活習慣を身に付けさせたり、食事や運動面からアドバイスをしたりするなど、より専門的な働き方をする動物看護師もより増えると予想されます。

年齢を重ねても働けるか

動物看護師は体力の必要な仕事です。

診察台で動物を動かないよう抑えたり、長時間入院している動物のケアをしなければならなかったりと、労働環境は厳しいといってもいいかもしれません。

また、動物看護師が接する患者(動物)は、人間とは異なり言葉を発することができないため、人間を相手にする以上の苦労を感じることもあるはずです。

反面、動物のかけがえのない命を守り、患者や飼い主と深くコミュニケーションをとっていけるやりがいのある仕事です。

自分なりの働きがいを見つけ、体力の維持に努めることで、長く働き続けることができるでしょう。