レコーディングエンジニアの現状と将来性

音楽市場全体の売上げはダウン

日本の音楽市場が全盛期を迎えた1980〜90年代、レコード会社は1曲に数千万円という予算をかけてCDを制作していました。

しかし近年、インターネットが身近になり、携帯電話やスマートフォンで1曲単位での楽曲ダウンロードが可能になると、CDの売上げは激減し、音楽市場全体は低迷を余儀なくされています。

ドーナツ版のレコードからCDへの移行は、デジタル化とはいえメディアの形が変わっただけでしたが、メディアを必要としない安価な音楽配信への移行は、音楽関係者の生活にも大きな影を落とすこととなりました。



人と音楽の切っても切り離せない関係

業界の売上げは落ちているとはいえ、今や「音楽を持ち歩く」時代。若者を中心に、電車での移動中や歩いている間でも、ヘッドフォンで音楽を楽しむ人が大多数を占めています。

テレビやラジオでも、音楽番組に限らず常にBGMが流れ、職場でも環境音楽などを流している企業が増える傾向にあり、まさに朝起きてから夜寝るまで、音楽が絶えることがないといっても過言ではないでしょう。

このような切っても切り離せない人と音楽の関係性は今後も続くことが予想され、音楽そのもののニーズが尽きることはありません。

その音源を作る大切な役割を担っているのが、レコーディングエンジニアの仕事。

その他の音楽に携わるさまざまな職種を含め、将来的に消えることは考えにくく、実力と努力によって活躍し続けることは可能だといえるでしょう。



安定性は望めない厳しさも

レコーディングエンジニアを目指していても、最初はアシスタントや見習いからのスタートです。

アシスタントは主に雑用をこなしながら、自分のスキルを磨くための勉強を両立し、ひたすらレコーディングエンジニアとしてデビューできる日を目指します。

しかし、実際にレコーディングエンジニアとして活躍できるのは、ほんの一握りの人だけ。

金銭的にも体力的にも苦しいアシスタント生活を10年以上続けた末に、一人立ちできずに辞めていく人もいるというのが厳しい現実です。