航海士の階級・年収に違いはある?

航海士に階級があることは知っている人も多いでしょう。

階級別に仕事が割り振られ、階級が上がるごとにその責任は重くなっていきます。

本記事では、航海士の階級別の仕事や年収の違いについて紹介します。

航海士の階級の違い

航海士は階級によって割り当てられる業務内容が厳密に区別されています。

これは「上位下達(じょういげたつ)」と言い、上からの指示や命令を元に任務を遂行することで、船の安全が保たれるという考え方からです。

航海士の位が高くなるにつれ、求められる海技士免状の階級も高くなります。

大きく分けると、「船長」「一等航海士」「二等航海士」「三等航海士」となりますが実際には日本語名称で呼ぶことはほとんどなく、それぞれ「キャプテン」「チーフオフィサー」「セカンドオフィサー」「サードオフィサー」というように英語名称で呼ぶのが慣わしです。

求められる海技士免状は、船長では「1級海技士」、一等航海士では「2級海技士」、二等航海士では「3級海技士」、三等航海士では「4級海技士」となっています。

こうした階級分けは仕事内容にはもちろんのこと、食事する場所や部屋割りなど船上での生活にも大きく影響し、こうした区別は大変厳密に行われます。

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船長の責務の重さ

船長はその名の示す通り、船の最高責任者であり航海計画を策定する重要な役目を果たし「キャプテン」または「マスター」と呼ばれることもあります。

船長はもっとも安全な航路を、さまざまな情報をもとに計画し考案する必要があります。

乗客を含めた乗組員全員の命を預かるもっとも重要なポストであるため、航海士を経験した人しか船長になることはできません。

給料は一般的な職業に比べると非常に高く、船長になれば年収1,000万円以上となることも珍しくありません。

大型客船の船長などになれば2,000万円以上の収入を得ることも可能です。

一等航海士

航海士の中でももっとも高い位を与えられているのが一等航海士です。

必要とされる責務は船長に次いで重く裁量も大きくなり、船長に万が一何かあった際は、船長の代わりとなって船の指揮をとります

船長が決定した航海計画にもとづき、航路を安全に運行する責任が課せられ、安全運航ための作業計画を立てたり、乗組員の配置をしたりします。

年収は800万円程度といわれています。

二等航海士

二等航海士の仕事は、一等航海士が効率よく任務を遂行できるよう補佐をすることです。

具体的には天候調査や海図・航路図の確認、航海日誌の記入などの業務があります。

しかし実際の業務上ではトップとなる一等航海士と、部下となる三等航海士との板ばさみになることも少なくなく、一般企業で言うところの中間管理職の立場と似ているともいえます。

年収は600万円から800万円程度が多いようです。

三等航海士

三等航海士は、一等航海士や二等航海士が設定した航路を効率よく運行するためのさまざまな業務を担当します。

責務は比較的少なく、航海の種類によっては三等航海士が乗船する必要がない場合もあります。

年収は500万円から600万円程度がボリュームゾーンとなり、新卒で入社したとしても破格の給料がもらえます。

航海士の階級・年収の違いのまとめ

航海士は階級によって割り当てられる業務内容が厳密に区別されています。

階級分けは仕事内容にはもちろんのこと、食事する場所や部屋割りなど船上での生活にも大きく影響し、こうした区別は大変厳密に行われます。

船長はその名の示す通り、船の最高責任者であり航海計画を策定する重要な役目を果たし「キャプテン」または「マスター」と呼ばれることもあります。

乗客を含めた乗組員全員の命を預かるもっとも重要なポストであるため、航海士を経験した人しか船長になることはできませんが、年収は1,000万円を超えることも少なくありません。

航海士の中でももっとも高い位を与えられているのが一等航海士です。

船長に万が一何かあった際は、船長の代わりとなって船の指揮をとる責任ある立場で、年収は800万円程度です。

二等航海士の仕事は、一等航海士が効率よく任務を遂行できるよう天候調査や海図・航路図の確認、航海日誌の記入などの業務によって補佐します。

年収は600万円から800万円程度が多いようです。

三等航海士は、一等航海士や二等航海士が設定した航路を効率よく運行するためのさまざまな業務を担当します。年収は500万円から600万円程度です。