機関士になるには? 必要な資格は?

機関士になるまでの道のり

機関士として船舶職員になるには、海技士国家資格に合格し、海技士の免許を機関部門で取得しなくてはなりません。

そのためには学校に進学した後、座学として船舶を航行するのに必要となる各種の機器及び計器について学ぶことが必要です。

専門的な理論と操作について学ぶのには3年から5年かかります。

その過程には乗船実習を所定の年数だけこなすことが義務付けられており、実際に船上での業務を経験します。

乗船実習は学校が所有している練習船で行われるケースと、学校が指定する航海訓練所にて行われるケースがあります。

機関士の資格・難易度

海技士(機関部)の資格取得

機関士として働くためには、海技士国家試験の合格したものに与えられる海技士(機関部)免状が必要です。

これは1級から6級までに分かれており、級数によって乗船できる船舶の種類と総トン数、航行区域が異なります。

さらに海技士(機関部)には、機関当直3級海技士、内燃機関2級から6級が存在し、複雑な階級分けがされています。

船舶職員及び小型船舶操縦者法によって定められており、船舶に関わる海技従事者のもつ社会的な責任の重さによって設定されています。

重油タンカーや大型貨物船、大型客船などが海上事故を引き起こした場合、人命に関わる重大な事故に発展するケースが予想され、さらに船舶の修復には極めて高額な費用がかかります。

仮に、燃料や重油漏れといった環境汚染につながる事態になれば、その影響は日本国内に収まらず深刻な国際問題に発展することもあるため、船舶のエンジニアとして運行を任される機関士は国家資格を有しているものに限られているのです。

乗船履歴が必要

定められた要件を満たしたのち、海技士国家資格の受験資格が与えられますが、基本的に学生が受験できる級数は最高でも3級までとなり、さらに上級の試験を受験するには乗船実績が必要となります。

乗船実績とは、一般企業でいうところの勤務実績で、実際に機関士として仕事をしてきた内容と期間とを評価するために設定されています。

乗船実績は、海技士国家試験の口述試験で審査されることになり、質疑応答では、機関士としての勤務中に乗じた問題点にどのように対応し、どのような経験をつんできたかに関して質問されます。

さらに、機関士の有資格者として乗船した船の総トン数、出力ワット数、航行区分、乗船期間等が審査の対象となります。

試験官となるのは、船長もしくは機関長を経験した上級職務者であることがほとんどですが、どの試験官とあたるかによって質疑内容は大きく異なるため対策は難しいのが現状です。

機関士としてどのように職務をまっとうしてきたのかについて、さまざまな角度から自己分析しておくとよいでしょう。

機関士の資格を生かす

機関士の資格があれば、活躍の場は多くあります。

客船やフェリー、貨物船、漁船といったいわゆるエンジン部分を有する船には、かならず機関士が乗船しなくてはならないため、船のエンジンの数だけ機関士の仕事はあると考えるとわかりやすいでしょう。

また、機関士の資格があれば海上保安庁や海上自衛隊の船に採用されることもあり、資格を生かして公務員になるという道も開かれています。

航海士(海技士)試験の難易度・合格率

機関士になるための学校の種類

機関士になるには、航海士と同じく「旧商船大学」とよばれる現在の東京海洋大学もしくは神戸大学、海上技術短期大学校などに進学する道があります。

さらに商船高等専門学校や海上技術学校、水産高等学校に進学する方法もあります。

進学先によって資格の取得方法や年月が変わってくるため、あらかじめ確認しておきましょう。

航海士になるための学校と学費(大学・専門学校)

機関士のキャリアプラン・キャリアパス

機関士は採用されたあとも、さらに上級の海技士国家試験を受験しステップアップすることのできる仕事です。

キャリアアップしていくにつれて任される仕事も重要なものとなっていくため、機関士の場合は機関長を目指す人がほとんどです。