職業訓練指導員の給料・年収

職業訓練指導員の平均年収・給料の統計データ

職業訓練指導員の多くは公共職業能力開発施設が職場となります。

厚生労働大臣の同意があれば都道府単位で公共職業能力開発施設を設置できるため、採用試験も各都道府県単位で行われ、採用されれば地方公務員という立場で働きます。

ここでは高等技術専門学院や障害者職業能力開発校など、都道府県が設置・運営する公共職業能力開発施設で働いた際の給与事情を中心に紹介していきます。

職業訓練指導員の平均年収・月収・ボーナス

職業訓練指導員は都道府県によって採用されるため、各自治体の条例によって待遇は変わります。

厚生労働省が公開している職業訓練指導員の待遇を見てみると、年収平均は501.4万円です。

国税庁が調査・公表している民間企業の平均年収は441万円となっており、平均よりは高い給与といえます。

公務員という立場であるため、期末・勤勉手当(いわゆるボーナス)も業績や景気に左右されず支給されるのも魅力です。

ただし、勤務成績によって支給額が変わるのは心得ておきましょう。

職業訓練指導員の初任給はどれくらい?

初任給についても都道府県の条例によって変わります。

参考までにいくつか地方自治体ごとの初任給を紹介します。

・北海道:約205,000円
・福島県:約193,000円
・神奈川県:約224,000円

なお、厚生労働省が発表している大卒の初任給は約206,000円ですので、職業訓練指導員の初任給はおおむね平均程度、もしくは若干高めといえます。

参考:2019年度北海道職員(職業訓練指導員)採用選考募集要項

参考:福島県職員採用選考予備試験受験案内

参考:神奈川県 令和2年度(2020年度)神奈川県職員採用選考のお知らせ(職業訓練指導員)

参考:厚生労働省 平成30年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1 学歴別にみた初任給

職業訓練指導員の福利厚生の特徴は?

採用されれば地方公務員になるため、手厚い福利厚生制度が整っています。

扶養手当や通勤手当、住居手当に超過勤務(残業)手当、特殊勤務手当、そして期末・勤
勉手当(ボーナス)など、各種手当が支給されます。

景気に左右されることもなく、仮に支給額を変更するとなると条例を改定しなければいけないため、手当も安定的に支給されるでしょう。

当然、休日制度もしっかりしているため、規則正しく勤務できるのも魅力です。

各都道府県の条例によって多少違いがあるので、詳しく知りたい人は各自治体に確認することをおすすめします。

職業訓練指導員の給料・年収の特徴

収入は安定している

地方公務員として働く職業訓練指導員は収入の面で安定しているといえます。

給与額は各都道府県の「職員の給与に関する条例・規則」によって違いはありますが、大卒の初任給で20万円前後支給されます。

求人数が少ないため、民間での職務経歴のある人が職業訓練指導員として転職するケースもあり、その際は職務経歴が考慮された上で給与額が決定されます。

職務をこなしていけば順当に昇給していき、30代中盤で年収は約450万円、40代の年収は500~600万円あたりが多いようです。

劇的な収入アップは望めない

職業訓練指導員は景気や業績に関係なく一定の収入が見込める職業です。

逆をいえば、民間企業のように頑張れば収入アップにつながる、もしくは成績によって昇進も早まり昇給幅も広いということはありません。

自分で出した成果が給与に反映されることを望む人には向きません。

ただし、待遇面に恵まれて、落ち着いた環境で長く働きたい人にとって魅力でしょう。

職業訓練指導員の勤務先別の給料・年収

都道府県職員として働く

各都道府県の職員として採用され、都道府県が運営する職業能力開発校や職業能力開発短期大学校で職業訓練指導員として働くケースです。

初任給は先に紹介した通り、おおむね20万円前後のようです。

経験者の場合は職務経験に応じて加算され、神奈川県の例を以下に紹介します。

・大学を卒業後、職務経歴が5年の場合:月収約27万円
・大学を卒業後、職務経歴が10年の場合:月収約30万円

あくまでも例であり、職務経験の内容によって給与額は前後します。

このほか、住居手当や通勤手当、時間外勤務手当に期末・勤勉手当(いわゆるボーナス)など、都道府県の条例に応じて支給されます。

参考:神奈川県 令和2年度(2020年度)神奈川県職員採用選考のお知らせ(職業訓練指導員)

独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構で働く

独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が設置する職業能力開発施設で職業訓練指導員として働くケースです。

厚生労働省管轄の機構で、全国にある職業能力開発促進センター、訓練センターが勤務地となるため転勤ありきと考えた方がよいです。

新卒の場合

令和3年4月新規大卒採用者(入構時)見込み額は以下の通りです。

・大学卒:228,400円~262,660円
・大学院卒(修士):243,600円~280,140円

いずれも入構後、1年間の研修を修了し、配属先に着任時の見込み額です。

なお地域手当も含まれていますが、配属先施設によって手当額は変わります。

ほかにも諸手当として、扶養手当、通勤手当、住居手当などが支給されるほか、賞与は年2回(令和元年度実績は基本給の4.5カ月分)も支給されます。

参考:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 令和3年4月採用職員募集要項〔職業訓練指導員(職業能力開発職)〕

中途採用の場合

令和3年4月の中途採用の待遇は以下の通りです。

・関連職種経験者:216,400円~248,860円
・関連職種未経験者:205,000円~235,750円
※いずれも実務経験などにより加算あり

諸手当は新卒と同様、扶養手当、通勤手当、住居手当などのほか、賞与も支給されます。

募集要項に収入モデルケースを紹介します。

37歳大卒・関連実務経験15年・扶養対象者(配偶者および子ども2人)・千葉県千葉市勤務・6万円の賃貸住まいで、見込み月収は395,665円です。

当然、地域手当、扶養手当、住居手当が含まれた金額です。

参考:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 令和3年4月採用(中途採用)募集要項〔職業能力開発職〕

委託訓練先で働く

委託訓練とは、都道府県や独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が大学や専修学校、認定職業訓練を行う施設に職業訓練を委託することです。

そうした施設で働く際、必ずしも職業訓練指導員免許が必要とは限りません。

しかし免許を保有している場合、アピールポイントになります。

ただし、社会福祉士や介護福祉士、看護師といった業務を行う上で必須の資格は当然必要ですし、ある程度の職務経験も必要になるでしょう。

給与は企業や施設ごとに変わります。

スクールなどではパートタイマーとして募集しているケースもあり、時給1,500円~2,000円という募集条件も見受けられます。

職業訓練指導員が収入を上げるためには?

職業訓練指導員が収入を上げるにはほかの職種と同様、経験を積んでキャリアアップを図るしかありません。

指導員技能習得訓練を受けるなどして指導はもちろん、担当科目の技術のスキルアップを行うなどして、受講生からの評価はもちろん、職場内での評価を上げていきます。

実務のほかにマネジメント経験を積むことで、課長や部長などの管理職につき施設全体の方針や運営に関わることになるでしょう。

キャリアアップすれば当然昇給しますが、そのためにはある程度の年数も必要です。

厚生労働省のデータベースによると職業訓練指導員の平均年齢は43.6歳と公表されています。

東京商工リサーチの調べのよると、上場企業の従業員平均年齢は41.4歳(2019年に公表)ですので、それらの企業と同等、もしくはそれ以上の働きやすさや安定感がある環境といえます。

加えて、ほとんどの場合は公的な機関で働くのがメインとなり、手当や休日制度がしっかりしているのも長く続けられる要因でしょう。

国税庁が公表している民間企業の平均年収441万円に対し、職業訓練指導員の年収平均は501.4万円です。

短期間で大幅な収入アップは望めませんが、長く続けていれば平均以上の年収を得られるのが分かります。