職業訓練指導員の1日のスケジュール・勤務時間や休日についても解説

職業訓練指導員の業務スケジュール

職業訓練指導員の仕事は大きく分けて以下の4つです。

1.技術指導
離職者、学卒者、在職者、障がい者を対象に就職やスキルアップなどに必要な技術や知識の指導を行います。

2.キャリアコンサルティング
面談やジョブカードを活用し、受講者のスキルや職歴、個性にマッチしたキャリアコンサルティングを行います。

3.人材育成・訓練コーディネート
地域の人材ニーズや技術的なトレンドを把握し、企業の需要に適した人材を育成するための訓練カリキュラムを作成します。

企業からの要請で在職者向けに、オーダーメイドの訓練を実施するケースもあります。

4.訓練カリキュラム開発
技術トレンドに沿った訓練カリキュラムの開発にとどまらず、訓練で使用する教材や実習装置の開発なども行います。

いずれも基本的に各都道府県が設置・運営している職業能力開発施設が職場です。

授業を中心に一日が動くため、朝出勤し、夕方に退勤するという規則正しい働き方ができます。

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職業能力開発施設で働く職業訓練指導員の1日

職業訓練指導員が活躍する場には、次の施設があります。

・職業能力開発校
・職業能力開発促進センター(愛称:ポリテクセンター)
・障害者職業能力開発校
・職業能力開発大学校(愛称:ポリテクカレッジ)
・民間の認定職業訓練施設

メインとなるのは公共職業能力開発施設であるため、ここでは職業能力開発校と職業能力開発大学校で働く指導員のある1日を紹介します。

職業能力開発校で働く職業訓練指導員

8:30 出勤
出勤後、当日のスケジュール確認をして朝礼に参加し、授業で使う資料の準備を行う。
9:30 午前の授業
午前中は座学の授業を行う。

座学では訓練生が興味をひくような内容にしつつ、分かりやすさにも気を付けて授業を行う。

12:00 昼食
同僚と近くの定食屋で昼食。
13:00 課題作成
来週使用する課題を作成する。

悩むところは先輩指導員に確認してもらいアドバイスをもらう。

14:00 午後の授業
工具を使用した実践授業を行う。

手本を見せて訓練生の質問にも答えたあとは訓練生に実践させるが、けがや事故がないように細心の注意を払う。

17:00 明日の準備
明日も実践授業があるため必要な工具などを人数分用意しておく。

スムーズに授業を進めるため、機械のメンテナンスも行う。

19:00 退勤
息抜きと情報交換を兼ねて、軽く同僚と夕食。

職業能力開発大学校で働く職業訓練指導員

8:30 出勤
スケジュールの確認と午前中の授業で使う教材の準備を行う。
9:00 午前の授業
電気システムの授業を担当。

生徒が製作した電気回路の動作確認とアドバイスを行う。

12:00 昼食
大学の学食で昼食。
13:00 会議
在職者向けの研修内容について検討を行う。

続けて、電気系の指導員全員で次年度の学生募集計画の方向性を協議する。

15:00 開発課題ミーティング参加
開発課題は他科の学生同士がグループで取り組むため、情報と問題共有のためミーティングを毎日行う。

ミーティングにも参加し、学生にアドバイスする。

16:30 就職支援
学生と面談を行い、履歴書や志望動機の書き方を指導する。
18:00 退勤
明日の午前中に使う資料をまとめてから退勤。

勤務体系の種類

職業訓練指導員は主に、都道府県が運営する公共職業能力開発施設で働くケースと、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が全国各地で運営する施設で働くケースがあります。

地方公務員または独立行政法人の職員という立場なので、職場環境も整備されています。

受講生に担当科目の技術や知識を教えるのがメインとなり、変則的な勤務はなく、朝出勤し夕方帰宅するという規則正しいサイクルで勤務できます。

休日も週休二日が基本ですのでメリハリもつけやすいでしょう。

ここでは地方公務員または独立行政法人の職員として働いた場合の勤務時間や休日について紹介していきます。

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職業訓練指導員の勤務時間

採用される都道府県などにより多少違いますが、始業は8:30前後、終業は17:30前後が多いようです。

神奈川県の場合は募集要項に「勤務時間 8:45~17:00」と記載されています。

厚生労働省によると、月の労働時間の平均は169時間と公表されています。

仮に20日勤務だとすると1日の労働時間は8.45時間です。

多少の残業はあるかもしれませんが、ほぼ定時で帰れるでしょう。

平日であってもオフタイムを有効に使えます。

習い事や趣味の時間を十分に取れ、結婚・出産後も継続して働ける環境と考えられるので、ワークライフバランスを取りやすい職種といえます。

参考:厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)「 職業訓練指導員」

職業訓練指導員の休日

地方公務員または独立行政法人の職員として働くため、当然休日・休暇制度もしっかり整備されています。

主な休日・休暇は以下の通りです。

・週休2日制( 土曜・日 曜)
・国民の祝日
・年末年始(12月29日から1月3日)
・年次有給休暇(年20日 ※採用年度は採用月によって日数が変動)
・夏季休暇
・育児休業制度
・介護休業制度 など

各都道府県によって多少の違いはあるかもしれませんが、おおむねここで紹介した内容と違いはありません。

職業訓練指導員の残業時間

月の労働時間の平均は169時間で、月の勤務日数が20日だとすると1日の労働時間は8.45時間です。

この平均労働時間から分かるように残業時間は多くありません。

ただし、受講生に分かりやすい訓練を行うのが大事な職務なので、準備のために残業することもあります。

また、地域や企業のニーズに対応したカリキュラムの開発を行います。

そういった業務が立て込むと日によっては残業を行うこともあるでしょう。

いずれにせよ日をまたぐような残業が続くことはなく、体力的な負担は少ない方かもしれません。

職業訓練指導員は忙しい? 激務? 休日の過ごし方は?

平均労働時間を見る限り、忙しい毎日を過ごすことはないようです。

残業も少なめですし、激務になることはないと想像できます。

ただし新しいカリキュラムを作成したり、訓練のための教材を作成したりする時は、定時を過ぎても取り組みます。

職業訓練指導員は、求職者に技術や知識を教える仕事なので、そうした事情で残るのは当然かもしれません。

休日に関しては家族や友人と過ごしたり、趣味の時間に使ったりと人それぞれの方法でリフレッシュしています。

残業が少なく、休日の規定もしっかりしているのでオン・オフの切り替えがしやすく、プライベートとの両立をしやすい職種といえます。