スクールカウンセラーの求人・採用募集状況

スクールカウンセラーの就職先にはどんなところがある?

スクールカウンセラーの主な就職先は、小学校・中学校・高校・大学です。

文部科学省によると、平成29年度には全国約26,000校の公立小中学校に配置されていたスクールカウンセラーの配置件数はほぼ毎年増加しており、令和2年度の計画では3万件を超える数となっています。

また、週に数日だった相談体制も全公立中学校で週5日となるよう努力を続けています。

不登校の子どもが増加していることもあって、小中学校はもちろん、高校や大学でもスクールカウンセラーを配置するケースは増えています。

また、学校だけでなく、地震や津波などの被災地域などにもスクールカウンセラーが派遣されることがあります。

災害を体験したり、身近な人を失ったり、人が死に直面するところを見たりすることで心的に大きな負担がかかるからです。

スクールカウンセラーは、このように学校現場を越えて、心のケアを必要としている人のもとでも活躍しています。

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スクールカウンセラーの求人の状況

社会が必要とする存在へ

スクールカウンセラーの活躍の機会は、時代とともに増えています。

近年では友人とのトラブルから不登校や自殺、自傷行為に至るような子どもの多さが問題となっています。

そのうえ、スマートフォンやパソコンが普及したことから、保護者が子どもたちの人間関係を把握できず問題に気付けないケースも目立ちはじめました。

また、昔は「個性」ととらえられていた「発達障害」についてもよく知られるようになり、こうした障害がある子どものサポートの必要性が訴えられるようになっています。

子どもたちがどんなことに悩み、どんな助けを必要としているのか。

教師とも保護者とも違う中立な立場のスクールカウンセラーが間に入り問題解決のサポートをすることが、いまの時代には強く求められています。

非常勤の募集が多い傾向

しかし、スクールカウンセラーの重要性が増しているのに対して、まだまだその地位の確立や待遇の確保が追い付いていない現状があるのも事実です。

スクールカウンセラーは精神科医や臨床心理士の資格を取得している人が多いものの、非常勤として週に何日か学校に通う形で働くケースが一般的です。

非常勤の場合はどうしても雇用が不安定になり、仕事が継続できるかという不安がつきまといます。

実際、スクールカウンセラーとして働くよりも、正規雇用で働ける病院などへの就職を優先しようと考える人もいます。

これから、より多くの人がこの職業を目指すようになるためにも、スクールカウンセラーの雇用環境を整えることが求められています。

スクールカウンセラーの就職先の選び方

臨床心理士資格を持っていれば幅広い選択肢がある

スクールカウンセラーになるには、心理学の専門資格「臨床心理士」や、新しい国家資格である「公認心理師」の資格をとるのが近道です。

これらの資格を持っていれば、公立学校のスクールカウンセラー採用試験の応募資格を得られるからです。

逆にいうと、公立の学校でスクールカウンセラーの仕事に就きたいのであれば、これらの資格は必須になります。

また、これらの資格があれば、学校以外の医療・保険分野、福祉分野、労働・産業分野、刑務所や警察署などでも活躍することが可能です。

心理関係の仕事には関わりたいものの、対象者は子ども以外でも構わない、もしくは勤務先は学校にこだわらないのであれば、資格をもつことで幅広い選択肢の中から仕事を選ぶことができるでしょう。

一部の私立学校では他の民間資格でも働ける

このように、臨床心理士や公認心理師の資格はスクールカウンセラーに非常に有利となりますが、一部の私立学校ではこれらの資格を応募条件としないところもあります。

たとえば、心理カウンセラーや心理セラピストなどの民間の資格をもってカウンセラーとしての実務経験がある場合や、児童相談所や保健所で福祉スタッフや相談員としての勤務経験がある場合などです。

しかし、スクールカウンセラーの求人枠は非常に少ないうえに高倍率であるため、簡単な道とはいえないでしょう。

臨床心理士など優遇される資格の取得には指定大学院修了が必要など一見遠回りに見えますが、やはり十分な学習量は必要な職業であるといえます。

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スクールカウンセラーの志望動機・面接

スクールカウンセラーの志望動機はいろいろですが、心の悩みに関する自分や身近な人の経験をきっかけとしてスクールカウンセラーの存在を知り、心のケアを通して子どもの役に立ちたいという理由が多いです。

履歴書や面接では志望動機を必ず伝えなくてはなりません。

ただ心理に興味があるだけでなく、子どもや学校に関わりたい理由を明確にしたうえで、自分の経験から動機を語るようにするとよいでしょう。

面接の質問で多いのは、スクールカウンセラーが実際に経験しそうなさまざまな場面にどんな対応をするかという質問です。

また、スクールカウンセラーにとって人と話をするときに与える印象は非常に重要です。

面接では、将来のカウンセリングを想定して「子どもが話をしやすい雰囲気を身にまとっているか」という点も採点の基準になることを心に留めながら、自分の意見をはっきりわかりやすく答えましょう。

スクールカウンセラーの志望動機の例文・面接で聞かれること

就職先はどのように探したらいい?

スクールカウンセラーの求人情報は、各都道府県の教育委員会のWebサイトで見つけられます。

地域によって違いはあるものの、1年契約の非常勤が多い小中高校のスクールカウンセラー求人は、秋から冬にかけての時期に最も多く掲載されます。

求人募集がない地域や年度もあるため、情報収集をしてチャンスを逃がさないようにしましょう。

また、ハローワークや各種求人サイトでもスクールカウンセラーの求人を探せます。

常勤の多い私立学校や専門学校のスクールカウンセラーは、前任者が辞めない限り求人枠が空かないことが多いため、希望する場合は時期を問わずこまめにチェックすることが大事です。