裁判所事務官のやりがい・楽しさ・魅力
裁判所事務官のやりがい・楽しさ
社会的意義の大きい裁判に関わる仕事
多くの人にとって、裁判というのはやはり遠い存在です。
しかし、人々が社会のなかで生活していくうえで裁判は誰もが直面する可能性があり、決して人ごとではありません。
身近な例でも、「貸したお金が返ってこない」「パワハラ・セクハラを受けた」「交通事故でケガを負った」など、ほかの人との間で思わぬトラブルが発生することも十分に考えられます。
そういった場面に出くわした際に、公平・公正な手段でわたしたちの権利や自由を守ってくれるのが裁判であり、裁判の持つ社会的意義は非常に大きいといえるでしょう。
そして裁判所事務官は、裁判をさまざまな側面からサポートする職業です。
裁判所事務官が機能しなければ裁判をスムーズに進めることはできず、やりがいもそれだけ大きな仕事です。
その分責任も大きいため、日々勉強をしなければならないということはしっかり理解しておくことが大切です。
法律に携わるなかで、社会の仕組みを学ぶことができる
裁判所事務官は裁判を円滑に進めるためにも、法律をしっかりと学び、社会全体の規範や人々の考えを理解しながら働いていくことが求められます。
そして法律や司法制度は日々変化していくもので、それをわかりやすく資料にまとめたり、第3者に説明することは難しさもあるでしょう。
しかし、その難しさを乗り越えることで「社会の仕組み」を学ぶことができ、得た知識によってさらに多くの人をサポートすることにつながります。
「難しい仕事だからこそチャレンジしていきたい」と考える人にとって、裁判所事務官は成長するチャンスの多い職業です。
裁判所事務官の魅力
努力がしっかりと評価されやすい
裁判所事務官は事務官としての経験を積んだ後、試験に合格して研修を修了することで「裁判所書記官」にキャリアアップすることが可能です。
その後も本人の努力次第で「簡易裁判所判事」や「副検事」など、さまざまなポストへ転身できる可能のある仕事です。
このように、試験で昇進することができる公務員は実はそれほど多くありません。
たしかに法律や規則は日々変わるため勉強が大変な職業ですが、「努力が昇進という形でしっかりと評価される」という点は大きな魅力といえるでしょう。
10年間勤務すると「司法書士」を取得できる可能性がある
「司法書士」とは裁判所事務官とは異なり、裁判所や検察庁に提出する書類を実際に作成したり、本人に代わって登記手続などをおこなうのがメインの仕事です。
そして、裁判所事務官で10年間勤務することで、この司法書士資格を取得できる可能性があるという大きなメリットがあります。
10年間働けば無条件に付与されるわけではないようですが、一般に司法書士試験を受験するよりも取得の可能性を上げることができるでしょう。
司法書士試験の合格率は「約3%」と、非常に難関な資格試験です。
司法書士の資格取得後に司法書士事務所に転職する人もいますが、長期にわたる実務経験で得た人脈を活かし、自ら事務所を立ち上げ独立するケースも少なくありません。