パイロットに必要な視力は? レーシックでも大丈夫?
パイロットは飛行機を運転することから視力の合格基準があります。
各組織によって合格基準はさまざまですが、メガネやコンタクト・レーシックでも受験は問題ありません。
この記事では、パイロットに必要な視力について解説します。
パイロットに視力は必須
私たちが車を安全に運転するためには、広い視野を確保するための視力が重要です。
こうした理由から運転免許証の取得の際に視力検査があることは、誰もがよく知っていることでしょう。
同じ理由から、航空機を操縦するパイロットにも視力の合格基準があります。
たとえば、航空会社のANAの場合、パイロットになるためには「各眼の矯正視力が0.7以上であること」、航空自衛隊のパイロットの場合は「遠距離視力裸眼で両眼とも0.2以上で、かつ矯正視力が1.0以上、近距離視力裸眼で両眼とも1.0以上」とされています。
もちろんこれ以外にも
- 眼圧
- 眼球運動
色覚
などもチェックされるので、遠視や近視ではないことだけが基準となるわけではありません。
パイロットの視力の合格基準はそれぞれの組織によって異なるので、自分の目指す組織の合格基準をよく確認しておくことが大切です。
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メガネやコンタクトでも問題なし
上記の合格基準の中に「矯正視力」という言葉がでてきますが、これはつまり「裸眼の視力ではなくてメガネやコンタクトレンズを使って矯正した視力をベースに考えてよい」ということです。
実は、ひと昔前までは裸眼で視力がよい人でなければパイロットにはなれませんでした。
「パイロットになりたいけれど目が悪いから夢を諦めざるを得ない」という人がたくさんいたのです。
しかし、時代の変化とともに国の航空身体検査基準における裸眼視力条件の緩和が進み、2001年10月以降は裸眼視力の条件がなくなっています。
裸眼では視力が悪いという人も諦めずにチャレンジできるのです。
レーシックもOKに
近年では、レーシックという目の手術を受けた人が増えてきています。
レーシック手術で視力を回復した人が合格基準を満たすかどうかは組織によって判断が異なるようです。
航空自衛隊に関しては、平成27年4月以降、パイロットのレーシック手術が許可されています。
許容される手術は「レーシック」および「レーザー屈折角膜切術」です。
ただし、レーシックには術後のリスクがつきものなので、手術当日から定期検査で術後の経過観察をすることが求められます。
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オルソケラトロジーに注意
メガネやコンタクト・レーシック手術以外に、オルソケラトロジーという視力矯正の方法もあります。
これは夜寝る前に専用コンタクトレンズをつけ就寝中に視力を矯正するという方法のことで、これによって日中は裸眼で生活できるようになる人がいます。
このオルソケラトロジーでの視力矯正に関しては、現状ではパイロットの航空身体検査基準を満たしていないため、注意が必要です。
もちろん、メガネやコンタクト、レーシックやオルソケラトロジーのいずれのケースにしても、今後また時代の流れとともに合格基準が変わることがあるので、視力矯正が必要な人は慎重に確認し続けましょう。
パイロットに必要な視力は? のまとめ
航空機を操縦するパイロットには視力の合格基準があります。
たとえば、航空会社のANAの場合、パイロットになるためには「各眼の矯正視力が0.7以上であること」とされています。
「矯正視力」とは、「裸眼の視力ではなくてメガネやコンタクトレンズを使って矯正した視力をベースに考えてよい」ということで、裸眼では視力が悪いという人も諦めずにチャレンジすることができます。
近年では、レーシックという目の手術を受けた人が増えてきていますが、許容される手術は「レーシック」及び「レーザー屈折角膜切術」です。
メガネやコンタクト・レーシック手術以外に、オルソケラトロジーという視力矯正の方法もありますが、現状ではパイロットの航空身体検査基準を満たしていないため注意が必要です。