パイロットになるためにはどんな学校に行けばいい?(大学・予備校・専門学校)

  
パイロットになるための学校はいくつかありますが、在学中にパイロットにのライセンスを取得するか・しないかで変わってきます。

在学中にパイロットのライセンスを取得しない場合、有名私立大学や難関国立大学の出身者が非常に多い傾向にあります。

また、在学中にパイロットのライセンスを取得できる専門的な学校としては、航空大学校・私立学校などがあげられます。

この記事では、パイロットになるための学校について解説します。

パイロットになるための学校の種類

 
パイロットになりたい人はどのような学校に進学すればよいのでしょうか。

このことを考えるためには、

  • 大学卒業後に航空会社に入社して、自社のパイロット養成訓練を受けてライセンスを取得する
  • 在学中にパイロットのライセンスを取得するか

を決める必要があります。

前者の場合は一般的な四年制の大学や大学院に進学し、在学中に英語や航空工学、地理など自分の興味のある分野を学んでおくとよいでしょう。

後者の場合は独立行政法人である航空大学校に進学し、在学中に航空に関する専門的な知識と技能を身につける必要があります。

また、最近では航空大学校以外にも私立の大学がパイロット養成コースを設けているので、このような学科に進学してライセンスの取得をするのもよいでしょう。

パイロットになるには

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パイロットになるための大学

 

高学歴が多い傾向

JALやANAといった大手航空会社の自社養成パイロット採用試験は、

  • 大学新卒者
  • 大学院修士課程修了予定者

であることが応募の条件とされています。

ですから、このルートでの就職を目指している人の場合、まずは四年制の大学や大学院に進学してしっかり学んでおきましょう。

この業界は試験が狭き門であることで知られており、パイロットとして活躍している人は有名私立大学や難関国立大学の出身者が非常に多い傾向があります。

四年制大学のなかでもできるだけレベルの高い大学に進学しておくことが大切です。

文系でも問題なし

パイロットときくと大学の理系学部出身のイメージが強いかもしれません。

しかし実際は文系出身のパイロットも数多く活躍しています。

理系でも文系でも重要視されるのは語学に関する学力です。

パイロットは業務のなかで英語が必要となるため、大学時代に資格を取得したり留学したりして語学力を磨いておきましょう。

パイロットになるための専門学校

 

航空大学校の理念

パイロットになるための専門的な学校としては、航空大学校があります。

正式名称は「独立行政法人 航空大学校」で、日本で唯一の公的なエアラインパイロット養成機関です。

学校の教育理念である

  • 航空人の育成
  • パイロットとしての知識と技能の修得
  • プロフェッショナル・スピリットの形成

に基づき、2年間にわたるカリキュラムを通して、プロのエアラインパイロットとして活躍できる人材を育てています。

入学試験は年に一度行われます。

平成31年度の募集要項では、募集人員は飛行機操縦科の108名。

出願資格としてまず、

  • 修業年限4年以上の大学に2年以上在学
  • 全修得単位数が62単位以上の者
  • 短大または高専を卒業した者

といった学歴が挙げられます。

また入学年の4月に「25歳未満」という年齢制限も設けられているので注意が必要です。

航空大学校の入試

試験は第一次試験~第三次試験の3段階で実施されますが、それぞれを合格した人のみ次の試験に臨めます。

試験内容
  • 第一次試験:英語(筆記、リスニング)・総合(筆記)・総合適性検査(筆記)
  • 第二次試験:身体検査(心理適性検査を含む)
  • 第三次試験:面接試験・飛行訓練装置による操縦適性検査

とくに身体検査は非常に厳しい基準となっており、自分では健康だと思っていても、ここで落ちてしまう人も多いといわれています。

航空大学校の生活

航空大学校は、5月・8月・11月・翌年2月の4期に分かれて入学します(年によって時期が変わる可能性あります)。

キャンパスは宮崎空港・帯広空港・仙台空港に隣接しており、在学中にそれぞれの場所での教育が実施されます。

学校は原則的に全寮制で、2人1部屋での生活を送ることになるのが特徴です。

授業が行われない休日は外出含めて自由に過ごすことが可能ですが、パイロットを目指す身としての自覚ある行動が求められます。

卒業までの流れとしては、まず宮崎キャンパスで5ヵ月間の学科教育を受けたのち、帯広キャンパスでフライトトレーニング、自家用ライセンス相当のテクニックを身につけることになります。

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パイロットになるための私立の養成学校

 
近年では、航空大学校以外にも、在学中にパイロットのライセンスを取得できる私立大学がぞくぞくと誕生しています。

2006年
東海大学工学部航空宇宙学科航空操縦学専攻では、ANAと航空大学校が提携し、国内の大学で初めて、私立大学在学中にライセンスが取得可能になる。
2008年
東海大学工学部航空宇宙学科航空操縦学専攻では、ANAと航空大学校が提携し、国内の大学で初めて、私立大学在学中にライセンスが取得可能になる。

さらに、熊本県の崇城大学工学部宇宙システム工学科専修過程パイロットコースが、本田航空の協力で誕生。

2019年
工学院大学の先進工学部の航空理工学専攻でエアラインパイロット指定校推薦コースがスタート。

パイロットの学校選びのポイントは?

パイロットになるための学校は上記のようにさまざまですが、学校を選ぶ際の重要なポイントは在学中のライセンス取得を目指すかどうかです。

パイロットになるという目標が早い段階で定まっていて「一刻も早くライセンスを取得したい」という人は航空大学校や私立の大学のパイロット養成コースへ進学するとよいでしょう。

とくに航空大学校はパイロット養成に特化した学校なので、全寮制の生活を送りながら専門的な訓練を朝から晩まで受けられます。

最短ルートでの夢の実現を目指すのであれば、航空大学校がよいかもしれません。

一方で、「大学時代は別の分野の勉強がしたい」という人や「語学留学をして英語を身につけたい」という人は、四年制の大学でしっかり学びながら航空会社への就職を目指すのがよいでしょう。

大学を選んだ場合は「学士」の資格が取得できます。

パイロットになるための学校のまとめ

学校を選ぶ際、大学卒業後に航空会社に入社して、自社のパイロット養成訓練を受けてライセンスを取得するか、在学中にパイロットのライセンスを取得するかを決める必要があります。

JALやANAといった大手航空会社の自社養成パイロット採用試験は、大学新卒者、大学院修士課程修了予定者であることが応募の条件とされ、高学歴が多い傾向にあります。

ライセンスを取得するための専門的な学校である航空大学校は、日本で唯一の公的なエアラインパイロット養成機関です。出願資格として、4年制以上の大学に2年以上在学等の学歴が必要です。

航空大学校の試験は3段階からなり、一次試験:英語・総合・総合適性検査、第二次試験:身体検査、第三次試験:面接試験・飛行訓練装置による操縦適性検査という構成になっています。

近年では、航空大学校以外にも、在学中にパイロットのライセンスを取得できる私立大学がぞくぞくと誕生しています。東海大学工学部、崇城大学工学部、工学院大学先進工学部が主な例です。

パイロットになるという目標が早い段階で定まっていて「一刻も早くライセンスを取得したい」という人は、最短ルートでの夢の実現を目指すのであれば航空大学校がよいかもしれません。