公務員試験に全落ちしてしまったら? 浪人はすべき?

公務員試験は併願する人が多い

公務員試験は人気があり、試験の種別によっては倍率が10倍をゆうに超えるものもあります。

誰もが第一志望に合格できれば最高ですが、なかなかうまくいかない場合もあるのが現実です。

そんななか、公務員試験を受ける人の多くは、いくつかの志望職種があったり、どんな職種でもいいから公務員になりたいと考えていたりするので、たいていは併願をして複数の公務員試験を受けています。

とくに行政職(大卒程度レベル)は国家公務員をはじめ、地方公務員のあらゆる自治体で採用試験を実施しているので、日程が重ならなければ受けられるだけ受ける人が多いようです。

公務員試験は受験料が無料というのも、併願がしやすいポイントだといえます。

また、一次試験の筆記試験は、同じ科目であれば似たような問題が出題されるので、公務員試験に向けた基礎的な知識がしっかりと身についていれば、併願はそこまで難しい話ではありません。

全部の試験に落ちたらどうする?

いくらしっかりと対策をして併願受験をしても、受けた試験がどれも難しいものだったり、試験当日のコンディションが悪かったりして、残念ながら全部の試験に落ちてしまうことも考えられます。

その場合にどうするのか、考えられるケースを紹介します。

民間企業への就職など別の道に切り替える

すべての公務員試験に落ちてしまった場合の進路として、まず「民間企業への就職に切り替える」ことが挙げられます。

ただし、その場合、早いうちから民間一本で就職活動をおこなっていた人に比べて応募できる企業の選択肢は狭まる可能性があります。

また、民間という公務員とは異なる環境で働くことに前向きになれないと、企業の就職もうまくいかないかもしれません。

なかには民間企業で働きながら公務員試験の勉強をして、公務員試験に再チャレンジという人もいますが、仕事と勉強の両立は決して簡単なことではありません。

正規雇用にこだわらないということであれば、公務員の臨時職員として働く方法もあります。

浪人をしてもう一度受ける

公務員試験に全落ちした場合のもうひとつの選択肢として、「浪人する」という道があります。

公務員試験は、年齢制限や学歴などの受験資格を満たしていれば、浪人して何回でも受けることができます。

どうしても合格したい試験がある場合、複数回チャレンジして合格を目指し、実際にそれで成功した人もいます。

浪人することを決めたら、前年度の反省を生かしながら独学で勉強を続ける、あるいは公務員の専門学校や予備校に通って効率的に学ぶなど、どのように勉強を続けるか考えていく必要があります。

浪人する場合に気をつけたいこと

強い意志を持って勉強する

浪人は、思っているほど簡単なことではありません。

とくに公務員試験は年齢制限などの要件を満たせば何度でも受けられるので、人によってはつい気楽に考えてしまいがちです。

一方、初年度の試験に力を注いだ人ほど、不合格によって燃え尽きてしまい、浪人を決意したはいいもののモチベーションを保ち続けることができなくなるケースもあるようです。

同じ内容の勉強を続けるのは結構なストレスですし、よほど強い意志がなければなかなかうまくいかないでしょう。

なぜ浪人をするのか、浪人をして何を目指すのかを、ハッキリと考えておきましょう。

受験資格(年齢制限)をよく確認しておく

公務員浪人をする際には、志望している試験の受験資格に注意しておきましょう。

多くの試験では年齢制限が設けられているので、1年間が経過することによって、受けられなくなる試験が出てくる可能性があります。

年齢制限のことも考えて、いつまでチャレンジするのかを決めるのもよいでしょう。

別の自治体や職種にも目を向けてみる

いくら浪人をしても、志望している職種に対して適性や能力がないと判断されてしまえば、一次試験の筆記には合格しても、その後の面接に通らないことがあります。

とくに、わずかな採用人数の試験に合格するとなれば、熱意や意欲だけではどうにもならないこともあります。

志望先が明確に決まっている場合でも、浪人してなかなかうまくいかないのであれば、考え方を変えてみるのもひとつの手です。

場合によっては、別の自治体や職種にも目を向けてみたり、他の進路の選択しを考えていくことで、長期間にわたる浪人生活を終えることができるかもしれません。