家具職人の年収はいくら? 給料についてくわしく解説

家具職人の平均年収・給料の統計データ

家具製作会社や工房で働く家具職人の多くは、社員として勤務し、給料を得ています。

職人の世界では、実力次第で大きく報酬が変わりますが、修業期間は賃金が低く苦しい生活を強いられることも少なくありません。

家具職人の平均年収・月収・ボーナス

賃金構造基本統計調査

家具工の平均年収_2019

厚生労働省の令和元年度賃金構造基本統計調査によると、家具工の平均年収は43.2歳で343万円ほどとなっています。

  • 平均年齢:43.2歳
  • 勤続年数:12.8年
  • 労働時間:172時間/月
  • 超過労働:17時間/月
  • 月額給与:258,800円
  • 年間賞与:325,300円
  • 平均年収:3,430,900円

出所:厚生労働省「令和元年度 賃金構造基本統計調査」

※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。

求人サービス各社の統計データ

職業・出典 平均年収 年収詳細
家具職人
(Indeed)
371万円 時給 1,183円
日給 1.1万円
月給 26.5万円
家具職人
(給料バンク)
310万円~405万円 20代の給料:22万円
30代の給料:25万円
40代の給料:30万円
初任給:38~万円

各社のデータより、家具職人の年収は300〜400万円の間となる実態が見えてきます。

一方で修業期間は待遇面で良いとは言えない場合があり、正社員や一人前の家具職人と比べると年収も低めになる傾向があります。

家具職人の手取りの平均月収・年収・ボーナスは

各社の統計データをもとに算出すると、家具職人の平均年収は350万円前後となると考えられます。

厚生労働省の統計調査より、ボーナスが年間でおよそ1.5ヶ月となっていることから、月額総支給額は25万円、ボーナスは年間33万円ほど支給されていると考えられます。

ただし、見習いや一人前の職人を問わず、一定規模の家具メーカー以外はボーナスはなく月々の給料のみの場合が多いようです。

東京都で勤務する家具職人で、独身の人の場合、交通費などを除外して考えると月の手取り額は20〜21万円ほどになると見込まれます。

家具職人の初任給はどれくらい?

見習いの家具職人の初任給は10万円程度といったところもあり、見習いの間は月収が20万円に届かないケースが多いようです。

見習中は勉強期間と考えておいたほうがよいでしょう。

令和元年 家具工の年収(規模別 ※男性のみ)

家具工は勤務先の企業規模が大きくなるほど、収入が高くなる傾向にあります。

10〜99人規模の事業所に勤める家具工の年収は342万円、100〜999人規模は346万円、1000人以上規模は388万円、10人以上規模平均は343万円となっています。

家具工の年収(規模別)_r1

令和元年 家具工の年収(年齢別 ※男性のみ)

家具工の年収は、年齢が上がってもあまり変化がないという統計となっています。年収はおおむね250万円~400万円ほどです。

平均年収は354万円となっています。

家具工の年収(年齢別)_r1

賃金構造基本統計調査より作成。本統計は調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。

家具職人の福利厚生の特徴は?

家具製作会社や工房の仕事量や技術力によって、待遇は大きく異なります。

大規模な家具製作会社や経営基盤のしっかりした工房では、社会保険も完備されています。

しかし、小さな工房では社会保険に未加入の場合がありますので、気になる人は就職前に確認しておきましょう。

ただし、自分が身につけたい技術や、創作される家具のデザインの方向性など、家具職人として勤務する家具製作会社や工房を選ぶ際には、待遇面だけでは決められない部分もあります。

何を優先して選ぶかは、家具職人を目指す個々の方向性による部分が大きくなり、とくに将来、独立を考えているのであれば、その工房で何を学ぶのかということはいっそう重要になるでしょう。

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家具職人の給料・年収の特徴

熟練度によって変わる年収

勤続5年程度で一人前の職人としての給料になるところが多く、待遇がよいところでは月収35万円ほどになります。

熟練した職人で職長クラスであれば、月収50万円程度が見込めることもあります。

職長クラスであれば、それなりの待遇となりますが、休日が日曜日のみのところも多く、待遇はそれほど恵まれているとはいえません。

年収が上がらないことも

家具業界の現状では、輸入家具などの廉価な家具に押されて、経営状態が厳しいところが多くあります。

家具製作会社や工房によっては、勤続年数が長くても月収が20万円程度という例もあり、年収ベースで300万円ほどのケースが少なくありません。

独立して働く場合

自分で工房を構える場合、企業に勤めたときのように一定の給料があるとは限りません。

仕事がなければ収入はゼロになってしまいますが、人気が出て高価格で家具を売ることができれば年収はアップしていくなど、不安定な生活になることは否めません。

また、家具をつくる材料や機材、工房の維持費などを踏まえなければならず、経営者としての素質も求められます。

家具職人が収入を上げるためには?

家具職人が収入を上げるためには、「キャリアアップ」と「転職」の2通りの方法があります。

家具職人は、数年間勤務経験を積むことでやっと一人前の家具職人と認められます。

厳しい期間となりますが、これを乗り越えることでより多くの仕事を任せてもらえるようになり、年収アップに着実につながります。

転職による収入アップとしては、勤務先と比べてさらに待遇の良い家具メーカーに移ったり、自分で工房を構えたりする方法があります。

家具メーカーや工房では、職人経験のある中途採用も積極的に行っているため、一定の経験を積むと転職や独立を考える人は少なくないようです。