ホテルの種類と仕事内容の違い

ホテルスタッフの勤務先・働き方の種類

そもそもホテルとは?

みなさんは、「ホテル」にどのようなイメージを持っているでしょうか。

開放感のあるフロント、お洒落なレストラン、大きなベッドがある洋室…といった想像をする人は多いかもしれません。

ホテルと同様の宿泊施設である旅館などはいずれも、「旅館業法」という法律によって定義されています。

旅館業法の定める「旅館業」とは、ホテル営業、旅館営業、簡易宿泊営業および下宿営業の4種類を指し、そのうちホテル営業については以下のような定めがあります。

「洋式の構造及び設備を主とする施設を設け、宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業で、簡易宿所営業及び下宿営業以外のもの」

さらに、旅館業法施行例によって、

・客室は10室以上
・各客室の面積は9平方メートル以上
・出入り口と窓には鍵がかけられること

といったように、ホテルの構造や設備についても細かく定められています。

ただし、名称制限はとくにないため、和風の旅館でも「○○ホテル」と付いている場合もあります。

ホテルの種類によって業務内容は変わる?

法律で決まっているわけではありませんが、ホテルの種類を考えるときに、大きく「シティホテル」「ビジネスホテル」「リゾートホテル」の3つに分けることができます。

シティホテルは、宿泊だけでなくレストランでの食事や宴会なども楽しめる、いわゆる高級ホテルです。

ビジネスホテルは、出張などのビジネスで訪れる人が多く利用し、リゾートホテルはビーチやスキー場などの観光地に訪れる人が主に利用します。

宿泊するホテルによってお客さまの目的も異なるので、同じホテルスタッフといっても職場が違えば業務の内容や幅、どこに意識を向けるかも変わってきます。

そのため、ホテルスタッフを目指す際は「自分がどういったおもてなしを提供したいのか」を考えておくことが大切です。

ホテルスタッフの仕事内容

シティホテルで働くホテルスタッフ

「シティホテル」は、おもに都市中心に建つホテルです。

みなさんがよくご存じの帝国ホテルやホテルオークラ、またウエスティンホテルやザ・リッツカールトンなどの大手外資系ホテルなどはこれに当たります。

客室はたいてい100室以上、またシングルやダブル、ツインなどさまざまな種類の部屋があります。

さらにレストランやカフェ、宴会場、結婚式場、スポーツジムなどの多種多様な施設を有しており、ビジネスマンや外国人利用客も多いのが特徴です。

シティホテルはさまざまな人が利用しますが、スイートルームなど特別な客室があるところが多く、より洗練されたおもてなしが求められます。

フロント、コンシェルジュ、ドアマン、ハウスキーパー、レストランのシェフ… どの職種にもそれぞれプロフェッショナルなスキルやホスピタリティが必要とされます。

部署間の異動はありますが、シティホテルのホテルスタッフは、基本的に、自分の担当業務により特化したプロ意識を持って働くことになります。

ビジネスホテルで働くホテルスタッフ

「ビジネスホテル」は、その名の通りビジネスマンの利用客が多いことから、こう呼ばれるようになりました。

大都市のほか、地方都市の駅前など立地はさまざまで、シングルルームが中心です。

なかにはさほど広くない宴会場やレストランを持つホテルもあります。

シティホテルとは異なり、ビジネスホテルは「仕事のあとに心地よく寝られるだけで十分」といった人が多く利用します。

また、価格帯も手頃なため、宿泊代を抑えたい観光客もビジネスホテルを選ぶことが多いでしょう。

ビジネスホテルのお客さまは、高級感よりも利便性の高さを期待しています。

ひとつひとつのサービスに専門的なスキルが求められるというよりは、ホテル業務を総合的にこなしていく幅広い知識が必要とされます。

リゾートホテルで働くホテルスタッフ

「リゾートホテル」は、スキー場や海辺、高原などのリゾート地にあるホテルです。

利用客のほとんどは観光目的で、家族での利用も多いのが特徴です。

お客さまがゆったりとした時間を過ごせるよう、広々とした空間設計になっていることが多く、サービスもホテルごとに趣向が凝らされています。

シティホテルやビジネスホテルとは異なり、お客さまは日常から解放された贅沢な時間を楽しもうと宿泊に来るため、スパやエステ、プールなどの施設がある場合も少なくありません。

また、リゾートホテルのお客さまとスムーズにコミュニケーションを取るには、自然のなかでのアクティビティに関する基本的な知識も必要となるでしょう。

海の近くであればサーフィンやダイビングの知識、川の近くなら釣りや川遊びについて、また、ゴルフ場やスキー場の天候など、自然に親しみを持つことが求められます。

リゾートホテルでは、基本的なホテル業務に加えて、お客さまの思い出作りのお手伝いをする役目があります。

そのほかのホテルで働くホテルスタッフ

ほかにも、大都会に位置しながらもリゾートの雰囲気を重視した「アーバンリゾートホテル」と言われるタイプのホテルや、暮らすように泊まる「コンドミニアムホテル」などがあります。

さらに近年では、キャビン型の「カプセルホテル」や、宿泊者同士が交流できる「ホステル」なども、ビジネスホテルよりも安く泊まれることから人気が高いです。

また、それぞれのホテルは、その一軒だけで営業する「独立系」ホテルと、ファーストフード店のように全国に同じ名前で多数展開する「チェーン系」ホテルのどちらかになります。

勤務するホテルの種類によってお客さまのニーズも異なり、それに応じて仕事内容も変わってきます。

しかし、どのホテルスタッフにも「お客さまが心地よく宿泊できるようもてなす」という根底の部分は共通しているといえます。